伝える極意「相手の胸に届けよう!〜朗読〜」 2015.02.06


ハンドパワーを使ってスピーチする。
池田さんによれば練習をすればするほど上手にできるようになるそうです。
「いっぱい」。
「いっぱい」のときこうやっていいかな?「プテラノドンが空を飛んでいた」。
(小山茉美)朗読。
詩や物語のイメージをつかみそれを伝わるように読みます。
「大昔の雲」。
「イグアナドンが」。
どんな声を出して何に気を付けて読めば相手に伝わるのでしょうか?今回朗読の極意を教えてくれるのはアナウンサーの加賀美幸子さん。
(加賀美)「日本では1人当たりの水の使用量は一日に320リットル」。
アナウンサーとして40年以上にわたりさまざまな文章を読み伝えています。
ですから無理してすらすら読んだり大きな声を出したりしなくても…。
「昔を探して旅を重ねて人は今日に帰るしかない」。
加賀美流「朗読」の極意で自信が持てない人でも自分らしい朗読ができるようになりますよ。
6年1組で朗読についてアンケートを取ってみました。
70%以上が朗読を苦手だと答えています。
それはどうしてなのでしょうか?
(はくしゅ)みなさんこんにちは。
(一同)こんにちは。
アナウンサーの加賀美です。
みなさんといっしょに読んでいきましょうね。
いちばん大事なことは最初からうまく読もうと思わないこと。
それがいちばん大事なんですね。
さっそくみんなに朗読してもらいます。
「昔は今では懐かしいだけ」。
「昔はどこへ行ったんだろう時のかなたに消えたんだろうかてくてく歩いて肩をおとして」。
今回の教材は谷川俊太郎さんの「昔はどこへ」という詩です。
「昔はどこへ行ったんだろう」という問いかけで始まります。
ある場所の昔と今の風景を見くらべて思いをめぐらせた作品です。
「レコード」や「恐竜」といった昔をイメージさせる言葉が続き最後はまた「昔はどこへ行ったんだろう」の問いかけで終わります。
アンケートで「朗読が苦手だ」と答えた山田くんです。
「『昔はどこへ』谷川俊太郎昔はどこへ行ったんだろう時のかなたに消えたんだろうかてくてく歩いて肩をおとして案山子を連れて黙りこくって昔は今でもあるんだろうか崩れかかったお城の隅にかすれた声のレコードの中にしまい忘れた小箱の奥に昔はどこへ行ったんだろう」。
はい。
どんな気持ちで読みましたか?あまり感じてない?あまり好きじゃない?「きらい」。
そうですか。
きらいな人もいるんですよね。
でもね好きになってほしいの。
朗読がきらいな人にも好きになってもらいたい。
加賀美さんは朗読をする時のポイントを書き出しました。
「声」と「意味」と「息」の3つです。
自分の声みんな知ってますか?自分がどんな声だか?自分の声知ってます?ちょっと高い。
高くたっていいんですよ。
だから自分の声が低かったり高かったり。
それを…。
とてもすてきだから。
ああ島田さんそう?声がわかるぐらいに。
「昔はどこへ行ったんだろう時のかなたに消えたんだろうか」。
もうちょっと大きくしていいと思うの。
無理すると気持ち悪いでしょ。
小さい人が大きな声出すと気持ち悪いからちょっとだけの大きな声でね。
はい山田くん。
読んでみて。
「昔はどこへ行ったんだろう」。
「昔はどこへ行ったんだろう」。
もうちょっと大きく。
「時のかなたに消えたんだろうか」。
(笑い声)じゃあもったいないでしょ。
自然にやってみて。
「昔はどこへ行ったんだろう」。
いいですよ!それでいいんですよ。
ねえ!朗読の場合には自分の声を大事にして生かすこと。
生かすこと。
それが中心ですよ。
どのくらいの声の大きさでいいかなってみんななやむと思うんだけどちょうど胸の辺り相手の胸の辺りに届くように声を出すんです。
そうするとちょうどいいんです。
大きすぎると通りこすでしょ。
今度は2人1組でおたがいの声を聞き合います。
自然な声で読むためには自分の声をよく知ることがたいせつだからです。
「ハキハキしている」「やさしい声」「ききとりやすい」などたくさんの感想が出てきました。
あなたの声は低いって?低い。
自分で思ってた?あまりそういうこと…。
そう思ってた?思ってない。
自分の声に意外な発見がありました。
声。
大事な声に乗せるのが言葉ですよ。
全体のイメージをとらえるためには作品に出てくるものや情景の意味をつかむことがたいせつです。
この詩には「案山子」や「レコード」といった最近ではあまり見かけない言葉が出てきます。
案山子を知ってる人?はい!みんな知ってますね。
レコードわからない人います?そう。
レコードはイメージできる?そうそう。
できる?はい。
次に注目したのは「てくてく歩いて肩をおとして」の一文。
「てくてく」ってどういうふうに歩くの?案山子は生きてないね。
人間の形をしてるけれども案山子だけで生きている。
言葉や文章の意味を考えながらもう一度読み直します。
作品全体からどんな印象を受けるのでしょうか?みんなまちがってないですよ。
一人一人ちがっていいの。
「自分はこう思う」とか詩はそうなんですよ。
自分がどう感じたかでいいんだから。
作品全体のイメージをとらえるためにえがかれているものや情景の意味を考えましょう。
自分がどう感じたかどうとらえたか。
それをどう表現するか朗読というはその後なのね。
ここに息がかかわってくるの。
文章のどこで息つぎをしどこを強調するかで伝わり方が変わってきます。
「どこへ」を強調したかったら「昔はどこへ行ったんだろう」。
「昔」を強調したい人は「昔はどこへ行ったんだろう」。
強調のしかたがちがうの。
だから自分でどう切るか。
なるべく切る。
切るところが大事で人によって切り方が全部ちがうんですよ。
さあそれでは読んでみますね。
「『昔はどこへ』谷川俊太郎」。
…と読みました。
(はくしゅ)何を強調するか何を伝えたいかを考えて自分なりに文を区切っていきます。
人によってとらえるイメージはちがうため切り方もそれぞれです。
「朗読がきらい」と言っていた山田くんはどこを強調したのでしょうか?「しまい忘れた小箱の奥に」という文で山田くんは「奥に」の前に区切りを入れました。
初めてこの詩を聞く人にも「奥にある」というイメージを伝えたいと思ったからです。
もう一つ山田くんがこだわったのはこの2行です。
あえて切らずに一気に読もうと考えました。
なるほど。
ひかく的あまり切らない。
自分なりのイメージを伝えるためにどこを強調すればいいか考えて朗読の練習をします。
山田くん。
ほらあなた「いちばん朗読きらいだ」って言ってたし。
どう切った?もういっぺんやって。
「昔はどこへ行ったんだろう時のかなたに消えたんだろうかてくてく歩いて肩をおとして案山子を連れて黙りこくって」。
最初のころと全然…とてもよくなったし。
ほめられちゃったね山田くん。
加賀美流「朗読」の極意。
自然な声で相手の胸に届けるように読むと聞く人にここちよく伝わります。
自分なりに作品のイメージをとらえるにはえがかれたものや情景の意味を考えることがたいせつです。
どこで息つぎをしどこを強調して読むかによって作品のイメージが変わってきます。
自分のとらえ方に自信を持ちましょう。
極意を学んだ山田くんの朗読です。
「『昔はどこへ』谷川俊太郎」。

(はくしゅ)先生が教えてくれたことはできたと思います。
2015/02/06(金) 01:35〜01:50
NHKEテレ1大阪
伝える極意「相手の胸に届けよう!〜朗読〜」[解][字]

小学校高学年向け国語・総合的な学習の時間のための番組。子どもたちが文章、話し方、映像などの表現手法に挑戦、自分の考えを伝える「極意」を、表現の達人に学ぶ。

詳細情報
番組内容
詩や物語のイメージをつかみ、聞く人に伝わるように読む「朗読」。どんな声で何に気をつけて読めば相手に伝わるのだろうか? その極意を教えるのは、アナウンサーの加賀美幸子さん。小学6年生が「聞く人に伝わる朗読」に挑戦する。加賀美流朗読の極意は、次の3つ。(1)「声」自然な声で相手の胸に届けるように(2)「意味」自分なりに作品のイメージをとらえる(3)「息」何を伝えたいかを考えて文を切る。
出演者
【講師】アナウンサー…加賀美幸子,【語り】小山茉美

ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
ドキュメンタリー/教養 – その他

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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