寿司職人と英語力、その②(何処で修業すれば良いの?)
2015年02月14日(土)
前回、海外寿司職人と英語力、その① で海外で寿司職人として働く魅力、待遇の目安などを書きました。日本の人口動態、自国通貨の弱体化などから考えて、とても有利なキャリアだと思っています。
今回は、具体的な寿司職人になる道について書きたいと思っています。
大将に弟子入り10年修行?1年の寿司アカデミー?
1年の寿司アカデミーで大丈夫です。理由は以下です。
①海外で受け入れられる寿司と、日本で受け入れられる寿司が違うから。
「10年修行は不要」と堀江貴文さんがtwitterに書いて炎上しましたが、これは的を得ています。
というのも10年かけて身に着ける「本場日本の寿司」が、海外の現場で受け入れられる寿司とは限らないからです。日本のラーメンなどもそうですが、元は中国の食べ物でも、そのローカル地域で独自の進化をしています。
ネパール料理、インド料理、四川料理・・・etc。
日本で広く受け入れられているのは、「日本風にアレンジしている食べ物」ですよね。
「中国で10年修行していない料理人の中華なんざ食えるか!」にはならないはず。
②見て学ぶより最初に系的な知識を、インプットした方が、伸びるから。
重要なのは基礎的な調理法、知識を1~2年で体系的にインプットして、そこからは現地の実情に合わせてアレンジする。また現地で受け入れられている店で修業するなどのプロセスが必用なのです。
体系的に学ぶのは、「スクール(学校)」が一番適しているので、日本国内の寿司アカデミーなどが良いと思います。最近では寿司アカデミーも海外就職に力を入れています。調理法だけではなく、広い採用情報を知ることが出来るでしょう。
以下は、東京寿司アカデミーのサイトです。在学生、卒業生の中に外国人が沢山いますね。
世界中から日本の寿司を学びに来ているのです。
※寿司修業を否定しているわけではないです。長年かけて背中を見ないと学べない店の文脈、味の秘訣もあります。ただ国内名店のそれは、海外ローカルでは大きく関係しないということです。
求められる英語力は?日常会話レベル?流暢?
私が思うに、施工、料理、電気工事、などの職人で「日常会話レベルの英語が出来る」という人の「総量」は多くないように思います。
たぶん日本社会で仕事の「棲み分け」が出来ているからだと私は考えています。
大學を出た人は、デスクワークをする。高校、専門学校卒の人は手や体を動かすラストワンマイルジョブに従事する。という形の棲み分けが存在しているのかもしれません。
つまり「英語が話せるオフィス労働者」は多くても、「英語が話せる料理人」は、とても少ないのです。そういった人は希少な人材なのです。
求められる英語力に関しては、海外で店舗経営している日本人chefの方がブログなどで書いています。探してみてください。片言で日々を乗り切っている人もいれば、流暢に会話してユーモアさえ飛ばしているchefもいます。ただ英語力があって損はありません。
中学、高校レベルの基礎英語の知識の徹底と、ある程度の会話慣れが
最初のスタートラインだと思ってください。以下の3つが揃えば強いと思います。
①寿司の調理法の基礎が分かる。
②そのローカル文化の味をリサーチしている。2~3年働いて学んでいる。
➂英語がある程度は出来る。
日本国内に居ながら、身に着けられるのは①と➂です。
①は寿司アカデミーで、➂は短期間のフィリピン留学で身に着けるのがベストだと考えています。まずは➂から挑戦してみるのもアリですね。
人生をかけて海外寿司chefになるため、➂⇒➀⇒②の階段を登ってみるのはアリです。
中学レベルからの英語でも、勉強をスタートできるの?
昔に学んだ中学レベルからの英語を忘れてしまった。でも海外で挑戦したい人
そういった方の為のカリキュラム、学習環境ページを次に紹介します。弊社サウスピークにもノウハウが整っています。
また、次のページでは海外で働く寿司chefのブログ、海外求人で役に立ちそうなサイトのリンクなども纏めて紹介します。