今回はJCBのプラチナカード、「ザ・クラス(THE CLASS)」を解説しよう。
「ザ・クラス」は、JCBカードが発行するプラチナカードで、年会費が5万円+税(家族カードは8枚まで無料)。ポイントで元が取れるような年会費ではないので、「ポイントを貯めたい!」というだけの考えで保有すべきクレジットカードではないだろう。
■JCB ザ・クラス(THE CLASS) | ||
還元率 | 0.5~2.5% | |
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税抜) | 5万円 | |
家族カード | あり(無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
― |
プラチナカードやブラックカードのメリットは、実はポイントよりも、付加価値の高い付帯サービスにある。「付帯サービスはそれほど利用しない」という人は、プラチナカードやブラックカードよりも、高還元率の一般カードを使ったほうが断然お得だ。
プラチナカードは、雑誌のクレジットカード特集などで取り上げられることもあるが、多くの場合はクレジットカード会社に取材した情報しか載っていない。しかし、それだとどうしても表面的な情報しか得られないので、今回の記事では、筆者が実際に使ってみた感想もあわせて書いていきたい。
「ザ・クラス」の申し込み方法は?
プラチナカードやブラックカードは、年間利用額や利用実績に応じてカード会社からインビテーション(招待)が届き、そこで申し込むのが一般的だ。最近では、インビテーションなしでも直接申し込めるプラチナカードも出てきたが、インビテーションから申し込むクレジットカードよりも審査は厳しいようだ。
(関連記事⇒「プラチナカードの年会費が実質3分の1以下に!? 招待不要でつくれる「三井住友プラチナカード」の年会費5万円を劇的に安くする裏ワザを大公開!)
今回紹介する「ザ・クラス」は、インビテーションなしでは申し込むことができないため、「ザ・クラス」を保有したい人は、まず「JCBゴールドカード」を利用し、インビテーションが届くのを待つしかない。年間利用額など、インビテーションが届く条件は公開されていない。
■JCBゴールドカード | ||
還元率 | 0.5~2.5% | |
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税抜) | 初年度無料、2年目以降1万円 | |
家族カード | あり(1人は年会費無料。2人目から年会費 1000円、税抜) |
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ポイント付与対象の 電子マネー |
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「ザ・クラス」のポイントプログラムとは?
「ザ・クラス」はJCBカードのため、貯まるポイントは「Oki Dokiポイント」となる。
1000円につき1ポイント付与で、1000ポイントをJCBギフトカード5000円分に交換できる。1ポイントの価値が5円相当なので、還元率は0.5%相当となる。ポイントの有効期限は2年。プラチナカードやゴールドカードだからといって、特別に有効期限が長くなることはない。
「ザ・クラス」のポイントプログラムのメリットは、年間利用額に応じて翌年のポイント付与率がアップする「JCB STAR MEMBERS」という仕組みにある。
50万円以上利用すると「スターβPLUS」、100万円以上利用すると「スターαPLUS」、300万円以上利用すると「ロイヤルαPLUS」とランクアップしていく。それぞれのランクでのポイントアップ率は20%、50%、60%だ。
■「ザ・クラス」のポイントプログラム | ||||||
年間利用額(※) | 「JCB STAR MEMBERS」の メンバーランク |
翌年の ポイントアップ率 |
ボーナスポイントを 考慮した還元率 |
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300万円以上 | ロイヤルαPLUS | 60% | 0.8% | |||
100万円以上 | スターαPLUS | 50% | 0.75% | |||
50万円以上 | スターβPLUS | 20% | 0.6% | |||
50万円未満 | ― | 0% | 0.5% | |||
※毎年12月16日~翌12月15日まで |
このボーナスポイントの付与率は、あくまでも「ザ・クラス」の条件であり、同じ「Oki Dokiポイントプログラム」対象カードでも、翌年のポイントアップ率が異なるカードもあるので注意しよう。
「ザ・クラス」はプラチナカードであり、年間利用額として最低100万円は必要だろう。できれば、300万円程度は利用していた方が良い。年間利用額300万円の場合、還元率は0.8%で獲得ポイントは2万4000円分となる。消費税8%だと年会費は5万4000円(税込)となるため、獲得ポイント分を引くと実質年会費は3万円となる。
一方、年会費2000円+税、還元率2.0%の「リクルートカードプラス」で300万円利用すると、6万円分のポイントを獲得でき、年会費との差額は5万7840円。「ザ・クラス」が3万円のマイナスなのに対して、「リクルートカードプラス」は5万7840円のプラスとなり、比較すると9万円近い差となる。
■年間利用額300万円の場合の獲得ポイントと年会費の差額 | ||||||
カード名 | ポイント還元率 | 獲得ポイント | 年会費(税込) | 差額 (獲得ポイント-年会費) |
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ザ・クラス | 0.8% | 2万4000円分 | 5万4000円 | -3万円 | ||
リクルートカードプラス | 2.0% | 6万円分 | 2160円 | +5万7840円 |
ポイントだけを考えると、「リクルートカードプラス」など、還元率の高い他のクレジットカードを使ったほうが、圧倒的にパフォーマンスが高いのがわかるだろう。
■リクルートカードプラス | ||
還元率 | 2.0% | |
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税抜) | 2000円 | |
家族カード | あり(年1000円、税抜) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica、nanaco |
ここまでは「ザ・クラス」のポイントプログラムについて解説してきた。次のページからは、いよいよポイント以外の付帯サービスを紹介していこう。それらの付帯サービスの使い方次第では、5万円という高額な年会費も気にならなくなるかもしれない。
毎年2万円分のカタログギフトが送られてくる
「ザ・クラス メンバーズ・セレクション」
「ザ・クラス」会員には、毎年「ザ・クラス メンバーズ・セレクション」と呼ばれる約2万円相当のカタログギフトが送られてくる。2014年版では、「フィリップス ノンフライヤー」や「ネスプレッソ ユー バンドルセット」「東京ディズニーリゾート パークチケット(4枚組)」などから選ぶことができた。
前述の通り、年間300万円を利用した場合のポイントを考慮した実質年会費は3万円。約2万円相当の「ザ・クラス メンバーズ・セレクション」がもらえるならば、「ザ・クラス」の年会費もそれほど高くないと感じるだろう。
もちろん、「ザ・クラス メンバーズ・セレクション」の中に欲しい商品がなければ意味はないが、ホテルの宿泊プランやレストランの食事プランも掲載されており、多くの人にとって利用価値は高いと思われる。
ちなみに筆者は、昨年のカタログで「ツヴィリングJ.A.ヘンケルス ツヴィリング センス ナイフブロクセット」を選択した。