(信濃)わあ〜おいしいな。
(まりこ)おいしい。
(信濃)ほんまおいしいわ。
(早苗)おなかいっぱいになったわ。
(信濃)いや〜うまかった。
(まりこ)ごちそうさまでした。
(早苗)ごちそうさまでした。
(信濃)すみませんごちそうさま。
(清水)ありがとうございます。
(信濃)ちょっとここのうどんめちゃくちゃおいしかったです。
(清水)ありがとうございます。
(信濃)僕らねうどんが大好きでいろんなお店を食べ歩きとかしてるんですよ。
(清水)そうなんですか。
(信濃)あのね僕が食べた中でここのうどんいちばんおいしかったんちゃいます?
(清水)いちばん?ほんまですか?すみません。
ほんまにありがとうございます。
(早苗)でもおだしだけでいったらこの前の隣町のうどん屋さんあそこはコシがあっておいしかったわ〜。
(信濃)確かになうん。
(早苗)でも麺のコシでいったらここがいちばんよね。
(信濃)でも麺のコシでいったらやっぱり香川には勝たれへんのちゃう?
(まりこ)確かにね。
(信濃)でもここのってる天ぷらこれおいしかったがな。
(まりこ)でもね天ぷらといえばやっぱ3丁目のうどん屋さんよ。
(信濃)ああ〜。
(まりこ)あそこは衣もサクサクでエビも大きくてプリップリでもう味もしっかり付いててめっちゃおいしいよね〜。
(信濃)そう考えたらここのまずいっすね。
なんでそうなんねん!「まずい」はおかしいでしょ。
「いちばん」言うてたのに。
(信濃)いやいやまずい中でいちばんおいしいです。
うれしくないですよ。
ちゃんとおいしい言うてくださいよ。
(信濃)冗談。
ほんまにおいしかったですよ。
(清水)ありがとうございます。
(信濃)お会計してもらっても…。
ええ〜全部で2000円になります。
(信濃)2000円…分かりました。
じゃあこれ。
はいすみません。
(信濃)そうや。
あの〜さっきから気になってたんですけどこのお店って大将お一人でされてるんですか?
(清水)僕大将じゃないんです。
ただのアルバイトなんです。
大将は奥でうどん作ってますわ。
(信濃)そうだったんですか。
(清水)もう一人ね女将さんがいるんですけど女将さんは今買い出しに行ってます。
そろそろ帰って来る思うんですけど…ああ〜言うてたら向こうから帰って来ましたわ。
はははっ。
(早苗)ああ〜おなかいっぱいになったわね。
(あき恵)はぁ〜ただいま!
(清水)あっ女将さんおかえりなさい。
(3人)ブッサイクやな〜!おかしくありません?お客さん。
初対面でしょ?「ブッサイクやな〜」って失礼じゃないの。
(清水)ちょっとお客さん初対面でいきなり「ブサイク」って何を言うてるんですか。
僕なんかずっと我慢してるんですよ。
(あき恵)どういうこと?けんちゃん我慢してたの?いやいや冗談…。
和まそうと思うて。
全然和んでないわよ。
もう怒ったらあかん。
せっかくの美貌が台なしですよ。
そう?
(信濃)あっ…そうですよ。
ほらよう見たら上戸彩に似てますね。
うふふっ!時々言われるの。
ほほほっ!
(早苗)いや上戸彩っていうより北川景子ですよ。
ああそれもたまに言われるわうふふふっ!
(まりこ)北川景子というより北島三郎ですよ。
それ演歌を歌うおっさんやろ!
(清水)あき恵さん…。
(まりこ)どっちかっていったらおっさん顔ですもんね。
誰がおっさんやねん!どう見たって女やろ。
なめとったらあかんでほんま。
怒るでしかし!
(清水)おっさんになってますよ!
(まりこ)やっぱおっさんやんなぁ。
(あき恵)腹立つわね。
(清水)あき恵さん我慢して…。
あんた人のこと言えるような顔と違うでしょ?はっ?どういう意味ですか?ゴリラにそっくりやないの。
ゴリラ!?私が?
(あき恵)はい!どこがですか!?失礼な人!い〜やぁ〜!今何してくれたん?何?なんやの!?あら〜!客に手ぇ出しますか!?ゴリラちゃうわよ!ゴリラやんか!ゴリラや!
(信濃)ゴリラみたいになってる!
(清水)ええ〜!
(信濃)まりこ!リアルなゴリラやなこれ。
ちょっとちょっとまりこ…何してんの?何してんの?うんこして…放るな!
(早苗)きゃあ〜!
(信濃)汚い。
ちょっとまりこ…ひと休みをすな!まりこ元に戻って。
(信濃)人類の進化みたいになってるやん。
(場内拍手)
(まりこ)乗っちゃったわよもう〜。
(あき恵)何が「乗っちゃったわよ」やねん。
リアルゴリラが!
(まりこ)まだ言うてんの!?なんや!ちょっと…。
腹立つわね!
(清水)大将大将!・
(すっちー)は〜い!
(清水)ちょっとやめてください。
女将さんやめて…。
(すっちー)どないしたんや?おっきな声出して。
ああ〜もうちょっとちょっと…やめなさい。
バキ!
(清水)おいおいおいおい!ちょちょ…ちょっと!大将落ち着いて!
(まりこ)えっ!?
(清水)お客様に何してるんです!?
(すっちー)お客さんかいな。
わしゴリラが暴れてるんか思うて。
何がゴリラよみんなして…。
もうどうなってんのよ。
(信濃)ちょっと客殴るってどういうことですか!?
(清水)もう〜大将ちゃんと謝ってくださいほんとに。
(すっちー)すんませんでした。
私の早とちりですわ。
申し訳ない。
あの…お詫びといってはなんですが皆さんの運勢占ってあげましょうか?
(信濃)はあ?運勢占う?実は大将ね今占いに凝ってるんです。
でその占いっていうのが人の顔見て運勢を占う人相占いっていうやつなんです。
(信濃)そんなんできるんですか?せっかくやしやってもらおうや。
(早苗)うんいいやん。
(すっちー)よろしいか?じゃあ…。
お願いしますよ。
ああ〜あなた努力家やね。
近々大成功を収めるよ。
(信濃)ほんまですか?いやいやうれしいなこれ。
(早苗)ちょっと私も見てください。
(すっちー)あっ…この子はええわ〜。
恋愛運金運共によしや。
(早苗)おお〜やった〜!
(まりこ)じゃあ次は私見てくださいふふっ。
ゴリラ。
(まりこ)えっ!何?ゴリラって。
そんなもん占いちゃうやんか。
何をしてんの…。
もう〜気ぃ悪いわよ。
(信濃)行こう行こう。
帰ろう。
もう来ぇへんからな!
(清水)あっ…すみませんでした。
(まりこ)ちょっと〜二人とも私ってそんなにゴリラに似てる?
(信濃)全然似てへんよ。
(早苗)そうよ。
ゴリラの方が品があるもん。
(まりこ)ええ〜!それおかしいやん!んん…。
(清水)ちょっとまたゴリラになってますよおたく。
変わったお客さんやな。
そんなことより大将お客さん怒らさんとってくださいよもう〜。
(すっちー)ついああいうこと言うてまうんや。
お父さんお客様は大切にせなあかんでしょ。
(清水)よう言いましたねそんなことほんまに。
女将さんが先にお客さんにゴリラ言うたんでしょうが。
・アラ見てたのね
(清水)何ふざけてるんですか。
本気で怒ってるんですよ僕は。
(あき恵)やぁ〜やぁ〜言わんといて。
(清水)大将も!なんでアルバイトの僕が…。
(オクレ)こんにちは〜…。
(みどり)もう先生…かなわんな。
(清水)岡田先生。
(オクレ)はあ?
(清水)けったいな挨拶やめて…。
(すっちー)あら?先生どないしましたん?今日はペットの豚連れて…。
(清水)はあ?
(藍)そうそうそう。
ぶぅぶぅぶぅぶぅぶぅ〜ぶぅぶぅぶぅ〜。
私人間ですねん。
(清水)なんの時間や今の。
何してたんですか?
(藍)この人が豚って言うからノリつっこみしたんですよ。
(清水)いやしなくていいですよそんなん突然…。
(オクレ)この子豚とちゃうねん。
あの〜今日から働いてくれる研修生の酒井藍さん。
(清水)ああ〜そうなん。
よろしくお願いします。
(すっちー)よろしくね。
それはそうとなんでトイレのカラーボール持ってきたん?
(清水)いやちょっと大将。
(場内笑い)
(みどり)そうそうそう。
私毎日男便所の便器の中でおしっこばっかり掛けられて…。
うわ〜やめて!また掛かってる。
嫌!いやこのおしっこ甘いな。
この人糖尿や。
私人間ですねん。
(清水)何をしてるんですかみどりさんまで。
(みどり)人間ですねん。
(清水)独特の空気感で…かなわんなほんま。
(みどり)あんた長年の友達でしょうが。
(すっちー)はははっ。
乗ってくれるからな。
(清水)だからって言わなくていいんですよ。
(オクレ)そんなことどうでもええ。
昼飯食べに来たんや。
ありがとうございます。
ただちょっと申し訳ないんですけどお昼の営業時間もう終わってしもうたんです。
(藍・みどり)ええ〜!えっなんでやねん?いつもまだやってる時間やん。
実は今日ね大将の娘さんのまきさんがね彼氏を連れてくるからいうて早めに閉めたんです。
(あき恵)そうなんですよ。
(オクレ)まきちゃん彼氏おったんかいな?どんな人?
(清水)僕らも初めて会うんで楽しみにしてるんです。
まきの彼氏っていうのはねまきとおんなじ会社に勤めてる同僚らしいの。
(みどり)まきちゃんの会社の人?
(あき恵)ええ。
その会社やったらうち半年に1回ね健診に行ってるから大概の人は知ってますよ。
(あき恵)そう?
(オクレ)ほんでなみんな礼儀正しいええ人ばっかりよ。
(あき恵)あら〜。
それを聞いたら安心したわよねお父さん。
まあまあ…でも自分の目でちゃんと確かめんとな。
(清水)確かにね。
(オクレ)その彼氏いつ来んねや?
(あき恵)もうちょっと時間がかかりそうなんやけど…。
(オクレ)気になるけどな腹減ってるしどっかよそへ食べに行こか。
(みどり)そうしましょう。
もう〜先生。
私もうおなかすき過ぎておなかと背中くっついちゃいましたよ。
(清水)くっつかへんくっつかへん。
まだまだやで。
(オクレ)ほんま引っついてるな。
(清水)どこがやおい。
(オクレ)くくくっ。
(清水)ほんま…。
自分で言うて自分で笑うな!岡田先生…。
まあでもすんませんねほんとに。
あほ〜。
(清水)誰があほや!
(みどり)何をしとんねやほんまに…。
あほ〜。
(清水)みどりさんまで。
豚〜。
(清水)いやお前やぞ!痩せろ!ほんまに…。
(すっちー)変わったやつやな。
いやそやけどなまきが帰って来るまでまだ時間あるし奥でゆっくりしとこうか。
(あき恵)そうねお父さん。
(すっちー)清水君。
まき帰って来たら教えてくれや。
(あき恵)ふふっ。
ねえお父さん。
うん?お布団敷きましょうか?よっしゃ。
頑張ろうか!いや〜ははははっ!
(清水)昼間から何すんねんや!ちょっと…おい!やめてくださいよほんとに。
ちょっと片づけでもしとこかほんなら。
よいしょ。
(まき)ただいま。
(清水)あっまきちゃんおかえり。
思うてたより早かったな。
うん。
早く彼氏を紹介したかったから。
(清水)ほんまかいな。
あれ?彼氏一緒と違うたん?あれ?一緒に来てたんやけどね。
あっもう。
泰史さんこっちよ!
(清水)何をしとんねん。
(川畑)はいはい…。
ごめん。
ちょっと緊張して遅くなってしもうて…。
ごめんな。
(まき)紹介します。
私の彼氏の川畑泰史さん。
(清水)どうもはじめまして。
アルバイトの清水けんじです。
ああ〜どうもはじめまして。
これあの…駅前でケーキ買ってきたんですけどね…おいしかった。
(清水)食べたんかい!えっ?中ないんですか?すみません食べてしもうた。
よかったらこれ…。
(清水)いりませんよ。
ゴミやないですかこれ。
申し訳ございません。
しっかりしてよね〜。
結婚できるかどうか懸かってるんやから。
緊張してしもうて…。
(まき)あっ清水さん。
お父さんとお母さんいてる?
(清水)ちょっと待ってな。
大将〜!女将さん!まきちゃん。
・
(あき恵)は〜い。
あっまき帰ったか。
(まき)あっただいま。
(あき恵)おかえりまき。
(まき)ただいま〜。
(あき恵)あっそちらの方?彼。
(まき)そうよ。
あっどうもはじめまして。
あの〜私…まきさんと同じ会社の川畑泰史で働いております吉本商事と申します。
(清水)反対違いますか?それ。
反対反対。
な…なんやったっけ?「吉本商事に勤めております」。
ああ…。
吉本商事に勤めておりますあの〜そのですね…あの…。
「川畑泰史と申します」。
川畑泰史と申します。
あの〜それでですね私…。
「まきさんとおつきあいさせていただいてます」。
まきさんとおつきあいさせていただいて…。
(すっちー)ちょっと待ちぃな君!さっきからまきが言うてることお前繰り返しとるだけやないか。
男やったらしっかりせぇ!
(まき)ちょっとお父さん怒らんとって。
ちょっとお父さん怒らんとって。
(清水)それは言わなくていい!それはまきちゃん…。
(すっちー)何なんや?これは。
切れ目分からんかった…。
(あき恵)お父さん初対面やから緊張してるだけやないの。
すみません…。
そやな。
緊張もするわな。
あっあの〜父の裕雅です。
よろしく。
よろしくお願いします。
(あき恵)どうも母親のあき恵です。
よろしくお願いしブス。
「しブス」?「します」。
「します」。
「します」です。
(あき恵)「ブス」と「ます」を間違えるっておかしいわ〜。
すみません。
申し訳ございません。
(あき恵)おもしろい方ね。
いえいえすみません。
(あき恵)ねえお父さん。
娘が彼氏を連れてきたらやってみたいことがあるって楽しみにしてたじゃない?あれやったら?ああ〜ちょっと用意してくるわ。
えっ?楽しみにしてらした?
(あき恵)いや実を言うとねうちは女の子ばっかりでしょ。
だからうちのお父さんは男の子がいてるお父さんに憧れてたんですよ。
ああそうですか。
まあまきとあなたが結婚すればあなたはうちの息子みたいなもんじゃない?だからお父さんの夢をかなえてあげてほしいの。
ああそういうことですか。
えっ?えっ?夢って…。
おい川畑君。
ああ〜これですか!いやいやいや私ね中学高校とずっとやってたんで。
(すっちー)ほんまか!自信あるんですよ。
(すっちー)おお〜楽しみやな。
お願いします。
ほないくぞ!ふぅ〜。
(すっちー)セット・ザ・ボール!
(まき・清水・あき恵)セットセット!
(すっちー)レフトショルダー!
(まき・清水・あき恵)レフトショルダー!
(すっちー)ローレライライライライ…。
(まき・清水・あき恵)ローレライライ…。
(すっちー)ローレライライライライ…。
(まき・清水・あき恵)ローレライライ…。
(すっちー)ナイストライ!
(まき)イエイ!
(清水)よっしゃ〜!
(あき恵)もう一丁!いけ〜!えっ?えっ?えっ?いや…。
いや…ルールが全然分からへんわ。
えっ?
(すっちー)おいでおいで。
遠慮せんでええ!
(清水)おお〜!
(あき恵)ライトショルダー!ラ〜イトショルダー!
(4人)ラ〜イトショルダー!合うてるんかいなこれ。
ローレライライライライ…。
(まき・清水・あき恵)ローレライライ…。
ローレライライライライ…。
(清水)いこういこういこう!ライ!
(清水)よ〜し見事!見事見事!
(すっちー)ローレライライライライ…。
ローレライライライライ…。
(清水)ライライライ。
(すっちー)ナイストライ!
(清水)よいしょ〜!おっおっおっ。
おお!ローレライライライライ…。
(清水)ローレライ!ローレ!
(すっちー)ローレライライ…。
(清水)ローレ!おぉ〜い!
(清水)おお〜!わしの負けや。
ほんまかいな!?
(清水)すごいな。
(あき恵)お父さん何してんの〜。
(すっちー)上手すぎるやないか君。
えっ私ですか?
(すっちー)なんでプロにならんかったんや。
プロなんかあるんですか?これ。
(すっちー)すごいなぁ。
これにプロが?
(すっちー)いや君とは馬が合うわ。
そうですか。
ありがとうございます。
(清水)川畑さん川畑さん。
ええ感じええ感じ。
なんで気に入られたかまったく分からないですけど。
いい感じですか?このまま一気に…。
(清水)いこういこういこう。
あっあの…お父さんお母さん。
(すっちー)なんや?僕はまきさんのことを真剣に愛しております。
必ず幸せにします。
二人の結婚許してください。
お願いします!断る!!なんでや!?おい。
(すっちー)ふざけるなお前は!いやいや…でも馬が合うなっておっしゃった…。
それとこれとは別やろ!娘のこととなったら。
いやあの…。
ライトショルダー!ローレライライライライ…。
ふざけとんのか?はい?グローブ肩にのせてふざけとんのか!お父さんやってたじゃないですか。
何が「ローレライライ」や!意味分からん。
帰ってもらえ!
(まき)えっ!
(あき恵)お父さんそんなに興奮しないで。
ねえお父さん。
ごめんなさいねうちのお父さんあんなひどい言い方しかできなくって。
いやいやこちらこそあの…。
まき。
今日とてもやないけどお父さんの機嫌直りそうもないからまた出直してもらって。
(まき)そんな〜。
(あき恵)ほんとに申し訳ないわ。
けんちゃん。
川畑さん帰ったあと塩まいといて。
余計きついですよ。
お母さんの方がきついがな。
(まき)もう〜お母さんまで!いや〜まさかこれ断られると思わへんかったな。
(まき)ねえ泰史さん元気出してね。
結構ねぇ盛り上がったと思うんやけどタイミング悪かったんすかね?
(まき)いやそんなことないわよ。
(清水)それにしてもなあんな急に怒って断らんでもなぁ。
(まき)ねえ!なんかあったんかな〜?
(安世)ただいま。
あっお姉ちゃん。
(まき)あっ安世おかえり。
(安世)あら?あの…もしかして彼氏?
(まき)うん。
川畑泰史さん。
あっどうも川畑です。
よろしくお願いします。
はじめまして妹の安世です。
ああそうですか。
それでお姉ちゃんどうだったの?結婚は許してもらえた?あかんかった。
ええ〜もう。
お姉ちゃんがうまくいったらその流れで私も彼氏紹介しようと思ってたのに。
ああごめ〜ん。
(安世)まあ彼氏がこの顔やったらしかたないわね。
なんちゅうこと言うんですか!なんや?この妹さん。
(清水)まあまあまあ…。
ごめんね安世今日お父さんの機嫌直らんと思うからやめといた方がいいんちゃう?それがね彼氏がどうしても今日挨拶したいっていってすぐそこまで来てるのよ。
ええ〜しょうがないわね。
あっまあ安世の彼氏はこんな顔じゃないやろうし…。
まきちゃんまで!ちょっと…。
なんや?この姉妹は。
落ち着いてください。
実はここの姉妹はね二人そろって正直者なんです。
ああ…。
いやフォローなってませんよ。
余計傷つく。
(清水)冗談が好きなんです。
間違えへんでしょこれ。
(清水)とにかくそんな荒げんと。
そうですか…。
いや〜でもなそこまで言わはんねやったら妹さんの彼氏って格好ええねやろな。
(まき)ねえ!楽しみ〜。
あっ言うてたら来たわ。
ええ〜。
どんな人やろ?
(安世)こっちこっち〜!
(今別府)失礼します。
ただの肥えたおっさんやがなこれ。
な〜んでやね〜ん!なんの空気ですか?これ。
ただのよう肥えたおっさんやないですか。
(今別府)ちょっとただのよう肥えたおっさんってどういうことですか?だからその…。
なんですか?あなた。
突くことないでしょ。
ぴゅっ!ぴゅっ!ぴゅっ!ぴゅっぴゅるぴゅっぴゅぴゅっぴゅるぴゅっぴゅ…ドン!また空気おかしくなりましたけど。
な…何なんですか?それ。
私は乳首を3回触られると反応してしまうんですよ。
乳首触ると反応するんすか?はい。
ぴゅっ!ほんまや。
ぴゅっ!すごいなぁ。
(今別府)もう1回触れよ!はい?もう1回触れよ!あっ3回ですか?すみません。
ぴゅぴゅぴゅ…。
速い速い!リズムよく3回。
ああ…えっ難しい人やなこれ。
ぴゅっ!ぴゅっ!ぴゅっ!ぴゅっぴゅるぴゅっぴゅぴゅっぴゅるぴゅっぴゅ…ドン!あんたのせいや!あんたのせいや!あなたのせいでしょ。
違いますよほんと。
(安世)直之さん!すみません。
あの〜皆さん紹介します。
彼氏の今別府直之さんです。
よろしくお願いします。
(清水)ああどうもはじめまして。
アルバイトの清水けんじです。
(まき)安世の姉のまきです。
あっあの…まきさんとおつきあいさせていただいてます川畑と申します。
(安世)直之さんさっきね川畑さんがお父さんに結婚を申し込んだんやけど反対されたらしいの。
そうなんや。
まああの顔じゃ無理やな。
お前が言うな!あなたよりましでしょ。
いやでも安世さんこれどこがよかったんすか?「どこがよかった」って…直之さんはね鼻が上向いてるし鼻毛ぼうぼうやし鼻くそだっていっぱい付いてるんですよ。
いやあかんとこばっかりや!好きにならんでしょそんなとこ。
(安世)そんなこと言いますけど川畑さんなんかよりも数百倍直之さんの方がいいわよ。
そんな言い方…。
ちょっと安世なんてこと言うのよ。
泰史さんめっちゃすてきやんか!泰史さんはね足も臭いしわきも臭いし口なんかねドブの臭いするのよ。
褒めてへんがな!ちょっと…。
(安世)何よそれ!直之さんなんかね足の爪めちゃめちゃ汚いんやから。
(まき)はあ?泰史さんはね上司にめっちゃ嫌われてんねんから。
はあ?直之さんはねへその穴めっちゃ汚いんやから。
泰史さんはね部下全員から無視されてるのよ。
(安世)直之さんなんかね性格まで意地汚いのよ。
泰史さんなんてね近所の子供からうんこって呼ばれてんのよ。
(安世)それはないわ…。
泰史さん勝った!うれしくないわ!何がうれしいんやまきちゃんも。
なんやこれもう…。
(安世)あっそうやお姉ちゃん。
お父さんとお母さんは?
(まき)あっ今奥で休憩してる。
(安世)そっか分かった。
じゃあ私呼んでくるからね。
緊張する…。
緊張するなぁ…。
あの〜同じ立場の人間として言わしていただきますけどここのお父さんとお母さんかなり変わった方なんで気をつけてくださいね。
(安世)ちょっとだけ話があるの。
ごめんね急に。
(すっちー)どないしたんやもう帰って来るなり…ええっ?
(安世)あのねお父さんお母さん…実は私ずっとおつきあいしてる彼氏がいて今日来てもらったの。
(すっちー)またお前か!?違う違う…。
帰れ言うたやろ!いやいや…。
おかしいでしょ常識で考えて。
はあ?お姉さんとの結婚反対されたから次は妹さん…早すぎるでしょ。
だから怒っとんのやないかい!そんなやついてないです。
違うんですあちらの方ですよ。
(すっちー)わしが間違えたんか?そうですよ。
(すっちー)謝らへんで。
素直やないですね。
なんや…。
(安世)あの…彼氏の今別府直之さんです。
はじめまして今別府です。
(すっちー)父の裕雅です。
(あき恵)母のあき恵です。
(今別府)よろしくお願いします。
(あき恵)あら〜なかなか誠実そうな人やないの。
(安世)そうでしょう?普通の人やないですか。
ここまではいいんですよここまでは。
ここからです。
(あき恵)ねえお父さん。
今別府さんにもあれやってみたら?せやな!このあたりからだんだんおかしくなってきます。
気をつけてください。
(今別府)「あれ」ってなんですか?
(あき恵)実を言うとね…うちは女の子ばっかりでしょ。
だからうちのお父さん男の子のいてるお父さんに憧れてたんですよ。
(すっちー)よし今別府君やろうか。
(今別府)そういうことですか。
僕中学高校とやってたんで任してください。
あなたがやってたんと全然違いますからはい。
(今別府)いきますよ。
セット・ザ・ボール!なんで知っとんねん!
(安世・まき・清水・あき恵)セットセットセット!ライトショルダー!
(安世・清水)ライトショルダー!レフトショルダー!
(今別府)ローレライライライ…。
(一同)ローレライライライライ…。
(今別府)ローレライライライライ…ローレライ!
(安世・まき・清水)おお〜!ボールに当たってないがな。
(今別府)ローレライローレライ!
(すっちー)ローレライ!
(まき・清水・あき恵)わあ〜!
(今別府)ローレライローレライ…ローレライ!
(安世・まき)イエ〜イ!
(すっちー)ローレライライライライ…ローレライ!
(あき恵)よ〜し頑張れ!
(今別府・すっちー)ローレライ…ローレライ…ローレライ…。
(一同)ローレライローレライ…。
(すっちー)負けや!ほんまかいなおい!ええっ!?な…なんや?これ。
(すっちー)君とは馬が合いそうや。
また出たまた出たまた出た…。
(今別府)お父さんお話があります。
やめといた方が…。
「馬が合う」にだまされたらだめですよ。
(今別府)安世さんと結婚したいと思っています。
安世さんを僕にください。
よろしくお願いします!
(すっちー)いいでしょう!!ほんまかいおい!いやなんで!?はぁ…。
最悪やなおい。
(清水)えっ?なんでこの今別府さんがよくて僕はだめなんすかね?
(清水)ひがまないひがまない。
(まき)そうよ。
泰史さん元気出して。
安世ちゃん新婚旅行どこ行きたい?そうね私はパリに行きたいな!ええな〜。
俺は京都がいいかな。
いいわね。
う〜んじゃあ私はローマも行きたい!俺は奈良にも行きたい。
そっか〜。
じゃあ私行けたらロンドンにも行きたいわ。
俺行けたら梅田に行きたい。
近場ばっかりやん!小学校のとき遠足でこなしとけそんなことは。
じゃあパリに行ったあと京都に行ってそっからローマ奈良ロンドン梅田の順番で行きましょ。
邪魔くさいやろそれ!いちいち何回も出たり入ったり。
(清水)川畑さん。
まとめて行きなさい!まとめて。
いいじゃないですかそれぞれが楽しんでるんですから。
そうかてね…。
くそ〜原因は何なんやろな?
(まき)泰史さんきっと原因は…。
(一同)顔!全員で言うな。
腹立つ…。
あんたには言われたくないわ。
(清水)まあまあ…。
ねっ。
(まき)お父さん。
(すっちー)まだおったんかい!すみません。
あの〜お父さんどうしても納得できないんすよ。
今別府さんがよくてどうして私がだめなんですか?
(すっちー)それはな君の顔が原因や。
あんたもかいな!いや顔やったら向こうの方がひどいでしょ。
(すっちー)あのな顔が悪いとかそういうことちゃうねん。
どういうことですか?
(すっちー)顔の相が悪いんや。
顔の相?
(すっちー)君はな早死にの相が出とんねや。
しかも余命1年や。
ちょ…ちょっと待ってくださいよそんなん当てになるわけないやないですか。
(まき)うん。
泰史さんこんなに元気やんか。
(すっちー)あのな彼の太った体形からしても長生きは無理なんや。
あいつの方が太ってるでしょ!
(すっちー)彼はもう健康そのものや。
長生きするよ。
どこがなんすか…。
いやあのねそんな素人の占いが当たるわけないやないですか。
(あき恵)いやっ…。
なんつった?今。
「素人の占い」言うたか!?いやそういう…。
(すっちー)失礼にも程がある!帰れお前は!
(安世)お父さん…。
(すっちー)帰ってもらえ母さん。
こいつ帰ったあとな塩こしょうまいとけ!なんでおいしく仕上げるんすか!なんの意味があるんすかね。
(あき恵)いいかげんにしてちょうだい!うちのお父さんの占いが素人ですって!?はっきり言うとくけどねうちのお父さんはコンビニでちゃ〜んと本を買って1週間もかけて勉強したんですからね!それが素人やいうねん!素人中の素人やでそれ。
なんや?ちょっと…。
ええっ!?余命1年の顔の相ってか。
そんなんで反対されるってもう…。
(清水)実は大将ね人相占いに凝ってるんですよ今。
そうなんすか…。
(今別府)川畑さんかわいそうに…。
ふふっ元気出してくださいよ。
笑うとるやないかいお前!ぴゅっ!やらんでええねんもうそれ!もう忘れろそんなもん。
(今別府)安世ちゃん結婚式場選びに行かへん?あっそれいいわね行きましょうか。
じゃあ私たち今から結婚式場選びに行ってくるわね。
行きましょう!うん。
羨ましいなぁ…。
(今別府)そうや…。
川畑さん。
僕たち結婚式場選びに行ってきます。
なんで2回言うたんや?あいつは。
嫌みなやつやなほんまにもう…。
いや〜それにしても顔の相があかんってなぁ…。
(清水)ねえ。
理由になってへんがなもう。
じゃあさちょっと期間を置いてまた言ってみたら?期間を置いて?そやけど期間を置いて言うて2度目もあかんかったら?3度目もあるやん。
3度目?ほらことわざにもあるでしょ「2度あることは3度ある」って。
それあかんいうことちゃうの?あっ!違う…「3度目の正直」っていうでしょ。
ああ〜そっちかいな。
いやそやけどなぁ…。
(清水)とにかく川畑さんね何回も気持ちをぶつけていったら誠意って伝わると思いますよ。
そうですかね…。
(清水)これぐらいで諦めちゃだめ。
(まき)お願い。
ねっ。
(安井)ああ〜…。
じゃますんで〜。
邪魔するんやったら帰って。
(3人)あいよ〜。
(安井)なんでやねん。
用があるから来てんねや。
おい…。
何帰ってんねんおい!こっち来いこらぁ。
(2人)すんまへん。
(清水)お客さんすみませんお昼の営業時間もう終わってしもうたんですよ。
わしら客ちゃうねや。
金融屋や。
き…金融屋?須知裕雅いてるか?うちの大将ですが。
おう。
呼んでくれ。
(清水)はい。
えっ…。
大将!大将!
(すっちー)どないしたんや?
(清水)いやなんか金融屋の人来てますよ。
(2人)金融屋?
(すっちー)なんの用でしょうか?
(安井)「なんの用」やあらへんがな。
お前がな連帯保証人になってる田中がトンズラしよったんや。
だからその借金なお前に返してもらおう思うてな。
田中が…。
それほんまですか?ああ。
で借金はおいくらなんですか?元金利息合わせて300万や。
(清水)300万!?
(まき)300万!?300万!?
(あき恵)300万!?合わせて1200万!なんで合わしたん?いやそりゃ急に1200万って…そないなるわいなこれ。
(安井)とにかくその借金の1200万返して…。
あんたまでなんや!?すみません便乗値上げはやめてください。
(安井)300万や。
待ってくださいおかしいですわ。
田中が借りてたんおそらく100万足らずやったと思うんですけどね。
借金にはな利息っちゅうもんがあんねや。
これ見てみぃちゃんと借用書があるやろ。
300万返してもらおうか。
そんな大金急には無理ですわ。
無理?ふっ…なめてるみたいやなぁ。
(すっちー)いやいやそんな…。
(安井)おい!びびらしたれ。
(2人)分かりやした。
(あき恵)お父さんどうしよう?
(吉田)おい松浦。
さっき借金の形で奪い取ってきたそのギターで俺が今からびびらすから気持ち高まるような曲弾いてくれや。
(松浦)分かりやした。
(吉田)おい俺の怖さ教えたろか?俺はな…。
(松浦)せいや!
(ギターの演奏)毎日ケンカに…。
せいや!
(吉田)地元では…。
せいや!せいや!せいや!
(吉田)みんなからはな…。
(松浦)せいや!せいや!
(2人)せいや!せいや!何してんねやお前!何してんねんお前!いや気持ち高ぶる音楽…。
いや気持ち高ぶるけど!はい。
祭りっておかしいやろお前。
いや兄貴祭り大好きでしょ?大好きや大好きやで。
お祭り気分ちゃうやろ今。
ああ…。
(吉田)この状況ではおかしい…。
(すっちー)祭りでっか?金魚すくい1回お願い…。
金魚すくいちゃうねんお前!柄やこれは。
(松浦)せいや!せいや…。
もうええやんお前!「せいや」はもうええねんお前。
どんだけ「せいや」してくんねん。
おかしいやろ。
怖さ…なっ?怖さを高めていかなあかんって言うてんねん。
怖さを?こんなんどうですか?
(ギターの演奏)ええやないかい。
おいこらぁ。
俺の怖さ教えたろうか?
(松浦)・今から教えるからよく聞けよ毎日ケンカに明け暮れてな…。
(松浦)・毎日毎日365日
(吉田)地元でなんて呼ばれてんのか知ってんのか!・地元のあだ名はくそ出っ歯黙っとけやお前!はい?黙っとけよお前。
誰がくそ出っ歯やねんほんまに…。
おかしいやろ。
おおっ…。
何してんねん?歯が当たるかな思うて。
当たるわけないやろお前。
そんな出てんの!?おかしいやろ!なめられてどうすんねん…。
やらんでええねんお前ら!そない長くないやろこらおい!
(すっちー)くそ出っ歯…。
「くそ出っ歯」やあらへんねん。
腹立つのう。
変なこと言うな。
いやあの…。
(吉田)くそ出っ歯せんでええねや!なんでくわえてきてんねやこら!
(すっちー)もっと出てるよ。
(吉田)「もっと出てる」やあらへん。
おちょくってんのか。
おい松浦!何してんねやお前は。
いやフォローしようと思ってね。
フォローできてへんやないかい。
じゃあ俺が脅すから俺の言葉繰り返したらええから。
繰り返したらええんすか?分かりました。
(ギターの演奏)おいこら!・おいこら!
(吉田)金返せ。
(松浦)・金返せ返さんかったら…。
・返さんかったら…ここで…。
・ここで…この俺が…。
・しばき上げるぞ!・しばき上げるぞ!・どつき回すぞ・どつき回すぞ
(松浦)・蹴り飛ばすぞ
(吉田)・蹴り飛ばすぞ
(松浦)・店を潰すぞ
(松浦)声出せ!・店を…何してんねやお前は!バシ!何してんねや!えっ?おかしいやろ?なんで俺がお前の言葉のあとにいかなあかんねや。
ちゃうやないかええかげんにせぇ。
すんまへん。
(吉田)やるだけのことやりました。
(安井)なんもしてへんがな!完全になめられたな。
おい。
(吉田)ほんますみません。
(松浦)・ほんますみません
(安井)それやめぇ!やめぇそれおい。
おいお前俺のことなめてんのか!
(松浦)せいや!
(ギターの演奏)
(安井)せいや!せいや!なんでせなあかんねんおい!
(すっちー)あの…おたくがやったらもうひとつですなぁ。
やかましいわおい!おいこら…お前借金取り立てる気ないやろ?ピンポン正解かい!
(安井)300万返してもらおか。
(すっちー)ですから急には無理なんですって。
(安井)分かった。
しゃあない店の権利書もらおうか。
(あき恵)ちょっとあほなこと…。
(すっちー)権利書は勘弁して…。
(安井)ちっ!借金も返されへん権利書も出されへん…どないすんねんこら!私ができることだったらなんでもしますから許してください。
お前に何ができるっちゅうねん。
占いとか…。
せんでええわ!占いなんかどうなんねんこら。
借金返さんかいこら!
(吉田)返さんかいこら!ちょっと待ってください。
(安井)なんや?ははっ…その300万…。
(安井)何がおもろいねん!
(安井)何がおもろいねん今。
すみません…。
「その300万私が払う」って言おうと思ったらあなたの肩にくそ出っ歯がとまっとるんですよこっちから見たら。
(吉田)何が「くそ出っ歯とまっとる」や。
遠近法でちょうどくそ出っ歯がここにおるんですよ。
遠近法で。
ちょっと見て見て。
(吉田)見に来んでええねやあほ!パチパチパチ…手ぇたたくな!ぼけおい!
(安井)楽しむなおい!ちょうど…ちょうどねあなたの肩がくそ出っ歯にかじられてるんです。
やかましいわ!
(安井)おい…お前下がっとけ。
えっ?
(すっちー)椅子潰れた。
(安井)「椅子潰れた」やあれへん。
(あき恵)あぁ〜あ。
すみませんその300万僕がお支払いします。
(まき)泰史さん?お父さんこれだけ困ってはんねや。
まあ任しといたらええから。
大丈夫なの?定期預金の500万があってなそれ解約して300万使ってもらっても結婚資金で200万残るやろ。
大丈夫や。
(清水)格好ええやないっすか。
今借金返したら結婚許してもらえるんちゃいます?
(安井)おいお前が返してくれんのかい。
それだったらな今すぐ返してくれよ。
すみません明日銀行へ行ってちゃんと手続きしてきますんで1日待っていただけますか?分かった1日だけ待ったる。
そのかわりな明日返さへんかったら権利書もらっていくぞ。
分かりました。
(安井)行くぞ。
(2人)へい。
(安井)おいタクシー呼んどけ。
(2人)・お前が呼べよ!
(安井)誰に言うてんねんおい!
(まき)ねえ借金ほんまに払ってもらっていいの?大丈夫や安心しとき。
(まき)泰史さん…。
(すっちー)川畑君ほんまにええんか?
(あき恵)ありがとうございます。
あっいえ…頭上げてください。
(すっちー)わし君のことをちょっと誤解しとったようやわ。
さっきはえらい失礼なこと言ってすまんかった。
(あき恵)なんてお詫びしたら…。
いえ全然気にしてませんから。
(清水)川畑さん川畑さん!ええ感じええ感じ!
(まき)チャンスチャンス!今だったら…なあ?
(清水)絶対いける絶対いける。
あっ…あの〜お父さん先ほども言いましたが僕はまきさんをほんとに愛してます。
必ず幸せにします。
二人の結婚許してください。
お願いします。
断る!!なんでやおい!えっ!?はぁ…まあなんとか定期解約して500万下ろしたけどもこれ…なあ1日たってもまだ許してもらわれへんってなぁ。
(まき)とりあえず借金を払ってお父さんを説得し続けてたら結婚許してくれるわよ。
そうかな?ただいま。
(まき)あっおかえり。
(今別府)川畑さん聞きましたよお父さんの借金の300万肩代わりするんですって?まあね。
結婚も許してもらえてないのに300万払うって…川畑さんほんまあほですね。
お前があほや!それを目の前で言うお前があほや。
(安世)ちょっと直之さん!なんてこと言うの!こいつの気が変わりよったらどうすんのよ!気ぃ変わるわそれ!妹ガラ悪すぎひん?
(安世)じゃあ私たち今から結婚式の段取りの打ち合わせしてくるわね。
行きましょ〜。
羨ましいなぁ。
(今別府)あっそうや。
川畑さん。
はい?なんか言えよ!立って損したわほんま。
(まき)泰史さん落ち着いて…。
いやいやそうやけどもやなぁ…。
(すっちー)ああ〜川畑君もうすぐ借金取りが来る時間なんやけどもなお金は用意してもらえたんかな?はい。
定期解約してあの…とりあえずこれ300万。
いや取り方おかしいやろ!なんやねんこれ!これこれ!えっ?
(安井)じゃますんで。
(2人)はいよ〜。
(安井)なんも言うてへんがな。
何してんねん。
(吉田)すんまへん。
(安井)借金返してもらおうか。
(すっちー)300万必死で集めました。
いや奪い取っただけでしょ。
おう確かに300万。
でもな少しだけ足りひんな。
(すっちー)はあ?
(安井)昨日までだったら300万でよかったんやけどな1日待った分の延滞料200万や。
(すっちー)何を言うてますの!
(安井)ははっ…何を言うてんねん。
ちゃんと借用書にも書いてるやろ。
(すっちー)こんなちっさい字で書かれましてもそんな…。
(安井)200万もらおうか。
(すっちー)そんな無理ですわ。
(安井)「無理」じゃ利かんなぁ。
200万払わんかいこら!
(吉田)こら!
(すっちー)ちょっと…どっかに200万払うてくれる人おらんもんやろうか…。
200万さえあったら助かるのに誰かいてないかしら…。
(すっちー)200万払うてくれる心優しい人はおらんもんやろか…。
わざとらしいわ!分かりやすすぎるでしょこっち狙うてんの。
分かりました。
200万払います。
(まき)えっ?そのかわりまきさんとの結婚は許してくれますね?断る!!なんでや!はあ?それとこれとは別や。
300万払って200万も…。
自分何言うてるか分かってるか?はい?虫がよすぎるぞ。
それはそっちじゃないんですか?なんや…自分の利益ばっかり追求して。
それお父さんでしょ!はぁ〜。
分かりました。
じゃあ200万は払いません。
(あき恵)はあ?今何を言わはったの?あなた血も涙もないの!?いやそっちでしょそれ!
(あき恵)お父さん最低よこの人。
(すっちー)お母さんやめとこ。
こんなんとしゃべったらこっちがおかしくなる。
こっちがおかしくなりますよ。
(まき)やめてよ!泰史さんそんなん払わなくていいから。
私知り合いに当たってくる。
こんなに誠意見せてんのに反対反対ってもう…泰史さんのあほ!俺かいなおい!なんや?この一族はおい。
(安井)おい娘さん出ていってしもうたがな。
(すっちー)なんとかしてこのあほ言いくるめるんでちょっと待ってください。
丸聞こえですよちょっと…。
(すっちー)触るな!どこまで嫌われてんねん俺。
(安井)もうええ。
払われへんねやったら店の権利書もらおうか。
権利書だけはやめてください。
(安井)おい探しに行くぞ!どかんかいこら!
(吉田)どけやこらおい!どこ置いとんじゃい!
(すっちー)ちょっと権利書だけはやめてください。
ちょっと…。
(あき恵)お父ちゃん…。
(清水)ちょっとえらいことになりましたやんか。
やっぱり200万払った方がいいんですかね?でも払ったところでね結婚許してもらえるわけじゃないし…。
そうですよね。
いやでもね300万払ってまだ200万も払う言うてるんですよ。
それが顔の相が原因だけでそんなこと…。
それね…いや僕もちょっとそれおかしい思ってたんです。
確かに大将は変な人ですけどさすがに1週間前にコンビニで買うてきた占いの本を信用し過ぎや思うんですよ。
そうでしょ?僕ひょっとしたら結婚を断ってる理由ほかにもあるんちゃうかな思って。
えっほかにですか?
(清水)う〜ん…いや何かは分かんないんですけどね。
こんにちは〜…。
(清水)なんやおい。
相変わらずけったいな…。
(オクレ)昼飯食べに来たんや。
(清水)昼飯…。
誰やと思ったら岡田病院の先生やないですか。
(オクレ)おお〜吉本商事の川畑君やないか。
いつもお世話になってます。
(オクレ)ここで何してんねん?いや実は僕ここのまきさんとおつきあいしておりまして。
(オクレ)君のことやったんかいな。
(清水)実は川畑さんねまきちゃんと結婚の約束までしてるんですけど大将がずっと反対してるんですよ。
(オクレ)おお〜ほんまかいな。
そうなんですよ。
借金の300万僕立て替えたんですよ。
であと200万払うってそこまで言うてんのにまだ反対しはるんですよ。
(オクレ)えっまたなんでや?なんか最近ね占いに凝ってはるらしくて「僕の顔の相が悪い。
余命1年や」ってそう言われましてほんで反対されてるんですよ。
(オクレ)余命1年…。
はい。
あっひょっとしたらあのことが引っ掛かってんのかもしれんなぁ。
「あのこと」ってなんすか?
(オクレ)いやいやあの…まあ川畑君がそこまでまきちゃんのことを真剣に考えてるんやったら言うてもええか。
えっ?どういうことですか?
(オクレ)いやいやうちの病院であんたのとこの社員の健康診断やってるやろ。
ええ。
いつもやってもらってます。
先日もお世話になったばっかりなんですがそれがどうかしたんですか?いや実はなこないだの健康診断でまきちゃんが不治の病に侵されてるっちゅうのが分かったんや。
(清水)えっ?まきちゃんが不治の病!?だからあんたには言いにくいんやけど余命1年っちゅうのはまきちゃんのことなんや。
そんなあほな…。
まきちゃんが余命1年…。
(清水)まきちゃんは知ってるんですか?まきちゃんは知らんはずや。
でも1週間ほど前大将と女将さんには言うたんや。
お父さんとお母さんは知ってはる…。
そしたらねお父さんとお母さん知ってはんねやったら…僕がこれほどまきちゃんのことを愛してる結婚したいって言うてるんですよ。
それだったらせめて僕にだけでもほんまのことを言うて…。
ねえ?そら僕オッケーするに決まってるじゃないですか。
最後にまきちゃんに花嫁衣裳着したるいうのが親心違うんですか?先生。
(オクレ)いやそら確かにまきちゃんに花嫁衣裳着させてやりたい…そう思うのは当然や。
そうでしょ?でも結婚してすぐにまきちゃんが亡くなる…。
そのあとあんたは独り者になってしまうわけや。
俺が…。
(オクレ)だからそれをかわいそうと思うたん違うか?それにもしあんたがまきちゃんの余命が…。
すみませんここに何が書いてあるんですか?
(清水)何も書いてませんよ別に。
ちょっと川畑さん…。
ずっとここ見ながら…。
(清水)いやあのね暗い話やから目ぇ見て話しにくいだけですよそれは。
何ふざけてるんですか!いやそんなんでも言うてんと…。
もしあんたがやなまきちゃんの余命1年やと分かったとしてもあんた結婚さしてくれ言うやろ。
いやそら言いますよ。
(オクレ)だから逆にあんたを余命1年ということにして結婚を諦めさそうと思うてんのん違うか?そういうことか…。
(清水)川畑さん…大将川畑さんのことを思うて結婚反対してたんですよこれ。
誤解してましたわ。
そんな優しいお父さんお母さんやったんですね。
分かりました。
その200万僕やっぱり支払います。
(オクレ・清水)えっ?ほんで僕はたった1年だけでもいい。
いや逆に1年やからこそまきちゃんと一緒にいたいそう言うて結婚さしてくださいってお願いしますわ。
ねえ?そう言うたら分かってくれはると思うんですよ。
そう思いません?・ガシャーン!
(物音)・
(すっちー)もうやめてください!・
(吉田)どけぇこら!
(安井)うるさい黙っとけ!
(すっちー)お願いしますわ!ちょっと待ってください。
(安井)なんや?200万僕がお支払いします。
(すっちー)川畑君!
(あき恵)まきとの結婚許してないのよ?
(安井)くそ出っ歯で返そうとすな!何してんねん。
よし。
(安井)中身あれへんがな!何してんねん。
普通に返そか。
(安井)普通に返せあほ。
わしらな金さえもらえたらそれでええねや。
権利書置いとくぞじゃあな。
行くぞ。
(2人)へい。
(安井)仕事うまいこといったし少しだけ飲みにでも行くか。
(吉田)すんまへんわしらちょっと用事ありまして…。
(安井)なんや?俺と飲みに行くのが嫌なんかい!?ピンポン
(安井)正解かいおい!それやめぇお前!おい!
(すっちー)川畑君。
ほんまにありがとう。
(あき恵)ありがとうございました。
あっいえいえ。
頭上げてください。
お父さんお母さん僕状況はどんな状況でもいいんです。
まきちゃんと結婚したいんです。
なんとか二人の結婚許してくださいお願いします。
(すっちー)すまんけどなそれは認めるわけにいかんねや。
頼むわ。
(オクレ)大将この川畑君はなまきちゃんのことを真剣に愛してんねや。
だからこそ実家のピンチを救いたい。
どうしても結婚を許してほしい。
そう思うからこそ借金立て替えてんねやないか。
(清水)大将川畑さんの気持ちね本物や思いますよ。
結婚許してあげた方がきっとまきちゃんも幸せですって。
僕は僅かな短い間だけでもいいんです。
まきちゃんと一緒にいたいんですお願いします。
あの…もう迷うてる時間ないでしょ。
まきちゃんの余命は1年なんでしょ?
(すっちー)まきが余命1年!?
(あき恵)何あほなこと言うてるの。
しらばっくれんのやめてください。
岡田先生に聞きました。
この間の健診の結果まきちゃんが不治の病やいうことが分かって余命1年やって。
お父さんとお母さんもそれ聞いたんでしょ?それ聞いたからこそまきちゃんと僕が結婚してもまきちゃんがすぐに亡くなって僕が結局独り身になる。
それを気にして僕のことを考えて逆に僕が余命1年やということで反対してはったんでしょう?
(すっちー)ちょっと待ってくれ。
先生まきが余命1年ってどういうことなんですか?えっほんまに知らんの?
(オクレ)いやいやどういうことってこの前話したやないか。
(すっちー)そんなん聞いてません。
(あき恵)私たち聞いてませんよ。
だから1週間ほど前にやな大将が風邪ひいて奥さんと一緒に来たときにやな診察したあと別室で話したやないか。
(すっちー)いや確かにあんとき別室行きましたよ。
でも世間話しただけで余命どうこういう話してません。
いやいやだからいきなり言うたらショック受ける思うてやな世間話してそのあとに言うたやないか。
(すっちー)世間話してわしら仕込みがあるからいうてすぐ帰りましたやん。
(あき恵)そうですよ。
お父さんの言うとおりですよ。
「明日また来ます」言うたら「ほなそのときに」って先生そうおっしゃいましたやん。
あれ?ふふふふっ。
えっ言うてなかった?
(すっちー)だから聞いてへんって言うてますやんか。
(オクレ)ははっ言うてなかった。
何笑うとんねんおい!
(すっちー)まきが余命1年ってほんまなんですか!?こないだの健康診断で病気が見つかったんや。
(あき恵)そんな…。
(すっちー)なんとかなりませんの!?
(あき恵)先生お願い!まきを助けてちょうだい!残念やけど今の医学では無理なんや。
(すっちー)そんなあほな…。
(あき恵)まき〜…。
お父さん…。
(すっちー)まき!
(あき恵)まき!
(安世)お姉ちゃん!私の余命1年なんや…。
うぅ〜!うぅ…。
まきちゃんたった1年でもええがな。
結婚しよう。
(まき)泰史さん…。
俺がずっとそばにいる。
だから最後まで諦めんとこ!なっ?
(まき)ありがとう!うぅ…。
なっ?
(あき恵)そんな…まきが余命1年やなんて!
(2人)ううっ…。
顔見たら健康そのもののまきが余命1年で…余命1年って出てる川畑君が健康やなんて…。
まだ言うてるんですか?それ。
あの…お父さんお母さんお願いします。
僕はたとえ1年でもいいんです。
いや逆に短い間やからこそまきちゃんと夫婦として一緒にいたいんです。
好きになった者同士が短い間でも最後まで一緒にいたいっていうその気持ち分かってください。
このとおりですお願いします!
(あき恵)お父さん…。
(すっちー)そやな。
たった1年でも一緒におるべきやな。
川畑君まきを頼む!
(あき恵)お願いします。
ありがとうございます!はぁ…。
よかったなまきちゃん。
(まき)ありがとう!・
(藍・みどり)先生!先生えらいこっちゃ!
(藍)先生大変です!
(みどり)先生えらいこっちゃ!
(オクレ)どないしたんや?
(藍)あの…私がみどりさんの前に立ったらみどりさん全部隠れちゃうんです。
なんの話しとんねん!
(みどり)息苦しいな前に立ったら。
そんな状況ちゃうでこっちは!
(藍)あのカルテ間違いやったんです!
(オクレ)えっ間違い?
(みどり)まきさんのカルテほかの人と間違うてたんですよ!
(まき・川畑)えっ!?ほなまきちゃんは?
(みどり)まきさんは健康そのものでこのカルテの人が余命1年ですわ。
カルテ間違うってなんちゅう病院や。
あんたのとこや!ええかげんにせぇよややこしい!いや〜でもよかったまきちゃん。
(まき)よかった!
(安世)よかった!
(オクレ)せやけどまきちゃんのカルテと誰のカルテ間違うたんや?こんな人ですねんけどね。
(オクレ)人事部の川畑泰史さん?
(みどり)そうそうそうそう。
わしやないかいそれおい!えっ余命1年!?
(あき恵)ということはお父さん!お父さんの占い当たってたのよ!
(すっちー)ほんまや。
いや川畑君結婚は許さん。
なんで笑うてんねんおい。
笑顔で言うなよ。
ちょっとまきちゃんなんとか言うてよ!泰史さん…別れよ。
そんなあほな!ちょっと待ってよ!
(まき)よかった〜!2015/02/05(木) 09:55〜10:50
MBS毎日放送
よしもと新喜劇[再][字]【「占いパパ」】
「占いパパ」▽結婚の申し込みをしにきた川畑。しかし、なぜか断固として許してもらえない…どうにかして認めてもらおうと家族のピンチを助ける川畑。果たして!?
詳細情報
お知らせ
この番組は2012年6月30日に放送されたものです。
番組内容
結婚の申し込みをしにきた川畑
しかし、なぜか断固として許してもらえない
どうにかして認めてもらおうと家族のピンチを助ける川畑
果たして結婚する事が出来るのか!?
どうぞお楽しみに
出演者
川畑泰史、Mr.オクレ、すっちー、清水けんじ、今別府直之、吉田裕、松浦真也、信濃岳夫、安井まさじ、若井みどり、浅香あき恵、宇都宮まき、森田まりこ、金原早苗、井上安世、酒井藍
ほか
ジャンル :
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – お笑い・コメディ
福祉 – 文字(字幕)
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