シリーズ世界遺産100「ダージリン・ヒマラヤ鉄道〜インド〜」 2015.02.05


(テーマ音楽)2両の客車を牽引する小さな蒸気機関車。
その姿からトイトレインおもちゃの汽車と呼ばれています。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道が開通したのは1881年。
世界最古の山岳鉄道がインドに存在するのです。
始発駅の標高は114m。
終点のダージリンは2,143m。
標高差2,000mを8時間かけて走ります。
当時の最先端技術が使われている小さな蒸気機関車。
1926年の製造ですからまもなく80歳になります。
丁寧に整備され部品を工夫し大切に扱われていまだに現役で走っています。
線路の幅はトロッコと同じ61センチです。
機関車の前には人が乗って線路の障害物を見張ります。
時速は十数キロですから自転車にも追い抜かれます。
今のところ一日の本数は2本だといいます。
最近は年老いた蒸気機関車に代わって一部の区間はディーゼル機関車が走ります。
標高差2,000mを走るために独特の方法で山に登ります。
その1つがスイッチバックです。
ジグザグに敷かれた線路を前進と後退を繰り返します。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道で採用された技術はその後世界の山岳鉄道に使われています。
さらにこう配が急な所では機関車の前に乗った乗務員が線路に砂をまきます。
摩擦を増やし車輪が滑るのを防ぐのです。
列車がスピードを落としました。
なぜならここに学校があるからです。
ゆっくりと走る列車から子どもたちが飛び降ります。
自転車より遅い列車。
でも地元の生活に深く結びついているのです。
鉄道が建設された当時イギリスはチベットへの勢力拡大を図っていました。
その重要な拠点となるダージリンへの山岳鉄道だったのです。
始発駅を出て8時間。
標高2,143m終点のダージリンが見えてきました。
山裾には茶畑が広がります。
栽培されるのはご存じダージリンティーです。
植民地時代鉄道はそのお茶を遠いイギリスへ送る第一歩の役割を果たしました。
世界第3位の高峰カンチェンジュンガを望めるダージリンは登山隊の基地にもなりました。
1924年のイギリスのエベレスト登山隊です。
「山がそこにあるから」という有名な言葉を残した登山家マロリー。
どの国が初の8,000m峰に登るのか。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道は国の名誉を懸けた登山隊も乗せました。
ヒマラヤを舞台に3世紀にわたる歴史を乗せて走る老機関車。
頑張れ!2015/02/05(木) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「ダージリン・ヒマラヤ鉄道〜インド〜」[字]

がんばれ!老機関車 ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
がんばれ!老機関車 ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【テーマ音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

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