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 原発事故の影響でストレスを抱える福島の子どもたちを熊本に招待する「0(ゼロ)円キャンプスクール」(実行委員会主催)が3月に開かれる。その資金集めのためのチャリティーオークションが15日にある。「鍋パーティー」をしながら入札するという変わったスタイル。東日本大震災から4年。関心が薄れ、募金が集まりにくい中、趣向を変えては続けている。

 0円キャンプは年に2回開き、今回で8回目。小野泰輔副知事や作家の坂口恭平さんらが発起人となり、2011年に始めた。事故後、気兼ねなく外で遊ぶことができない子どもたちを熊本に呼び、自然の中でのびのび過ごしてもらう。これまでに計150人以上の児童を招待した。

 実行委事務局長で熊本大4年の小笠原遥さん(22)は、「事故は子どもたちから当たり前の日常を奪ってしまった。大人として、それを返す責任を感じています」。キャンプ後、保護者から「笑顔が多くなった」「ストレスがなくなり集中力がついた」などの感想が寄せられるという。今回は3月23~29日に錦町と芦北町、水俣市で計25人を受け入れ、川下りや果物の収穫、花見などをする予定。