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ウクライナ大統領「停戦合意に確信持てない」
2月14日 4時34分

ウクライナ大統領「停戦合意に確信持てない」
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ウクライナ東部で激しい戦闘が続いていることを受けて、ポロシェンコ大統領は、15日から発効する予定の停戦合意について、「期待を抱かせるが、誰も確信は持てない」と慎重な姿勢を示し、実際に停戦合意が守られるかは予断を許さない状況です。

ウクライナ情勢を巡っては、ロシアとウクライナ、それに調停役となったドイツ、フランスの4か国による首脳会談を受けて、ウクライナ政府と親ロシア派が今月15日からの停戦などで合意しています。
この停戦合意についてウクライナのポロシェンコ大統領は13日、軍の施設で演説し「期待を抱かせるが、現状は和平からほど遠く、合意内容が守られることに誰も確信は持てない」と述べ、15日からの停戦合意の発効に慎重な姿勢を示しました。
一方、親ロシア派の後ろ盾となっているロシアのペスコフ大統領報道官は、国営通信とのインタビューで「ロシアは戦闘に参加しておらず、停戦合意を守る立場ではない」と述べ、ロシア軍の派遣など戦闘への関与を改めて否定しました。
ウクライナ東部では、12日に停戦で合意したあとも激しい戦闘が続いており、ウクライナ軍は、「親ロシア派は、停戦合意が発効するまでの間に交通の要衝や工業都市を制圧しようとしている」と非難しています。
これに対して親ロシア派は、「政府軍側に、停戦合意を守る姿勢が見られない」としており、実際に停戦合意が守られるかは予断を許さない状況です。

米 停戦合意へ自制求める

ウクライナ東部で停戦合意のあとも激しい戦闘が続いていることについて、アメリカ国務省のサキ報道官は、13日、記者会見で、「人口が多い地域で戦闘が続いていることや、過去数日間に、ロシアから国境を越えて戦車やミサイルが運び込まれていることを、深く懸念している」と述べました。
そして、ロシアが、ウクライナとの国境地帯で親ロシア派に対して重火器を提供する準備を進めていると指摘したうえで、「このような行為は停戦合意の精神にそぐわない。すべての当事者は停戦合意を守るために自制するとともに、ロシアと親ロシア派は、直ちに殺りくをやめなければならない」と述べ、15日から発効する予定の停戦合意に向けて、ロシアと親ロシア派に対し自制を強く求めました。

G7「合意内容の厳守を」

ウクライナ東部で停戦合意のあとも激しい戦闘が続いていることについて、日本やアメリカを含むG7=先進7か国の首脳は、EU=ヨーロッパ連合と共に声明を発表し、懸念を示しました。
そのうえですべての当事者に対して、停戦を妨げるような行動を自制し合意内容を厳守するよう求めました。
そして、停戦合意を守らず、重火器の撤収に応じない勢力に対しては制裁を強化する構えを示しました。
またロシアによるクリミアの一方的な編入を「国際法違反だ」として改めて非難するとともに、ウクライナに対して財政支援を行う方針を強調しました。

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