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中国、日本の新幹線技術を国際特許出願…なぜ川崎重工は技術を流出させたのか- Business Journal(2013年6月28日07時00分)

 長谷川聡前川崎重工業社長は、慶応大学大学院工学研究科修士課程を修了し、1972年に川崎重工業に入社した。ジェットエンジンの設計をやり航空宇宙事業本部・ジェットエンジン事業部第一技術部長、ガスタービン事業部航空エンジン技術部長などを歴任し、09年6月、社長に就任した。

「困難なときこそ人の真価が分かる。逃げるわけにはいかない」

 09年1月に、大橋忠晴・現会長(当時社長)から社長就任を打診された時、長谷川聡はこう決意した。世界経済が危機に陥り、川崎重工業も大幅に利益を下方修正していた時期だった。

 大庭浩が会長で、今回のクーデターの首謀者でもある大橋が社長の時に、中国に新幹線「はやて」の技術を盗まれるという事件があった。新幹線売り込みのグランドデザインを書いたのが長谷川だとされる。

 JR東日本と組んで新幹線の車輌(技術)を提供した川崎重工業の契約が杜撰で「技術を盗んでください」といっているようなものだったことが、新幹線技術を中国に盗まれる原因となった。川崎重工業とJR東日本による中国への新幹線技術の売り込みに一貫して反対していたのは、国鉄改革三人組の一人で、民営化を成功に導いた現JR東海会長の葛西敬之だった。葛西は「中国に新幹線のような最先端技術を売ることは国を売るようなものだ」とまで言って反対した。

 中国は海外企業による中国への現地進出や技術供与を認める条件として技術の完全公開や技術移転を求める。葛西は、技術供与料やロイヤルティを支払うことなく公然と技術を盗用する中国側に、強い警戒心を抱いていた。にもかかわらず川崎重工業らは、技術供与契約を交わすに当たって中国側に「すべての技術を公開する」と約束してしまった。

 葛西の危惧は的中した。北京―上海高速鉄道を開業したが、その際、世界最速の時速380キロで走行する新幹線車両「CRH380A」の車両技術について、中国側は次々と国際特許出願の手続きをアメリカなどで始めていたことが明らかになった。「CRH380A」の車両技術は川崎重工業が東北新幹線「はやて」(E2系車両)をベースに技術供与したもの。中国側はこれを「独自開発した」と主張して国際特許出願に踏み切った。川崎重工業の技術陣は「モーターの出力を上げただけでE2系と基本的な構造に変化はない」と言い切っている。葛西が危惧したとおり、中国側は抜け抜けと日本の新幹線技術を盗用し、あろうことか国際特許を出願した。

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