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 安倍晋三首相が今年に出す「戦後70年談話」に関連し、ローズ米大統領副補佐官は9日、「我々が歴史の亡霊と向き合う際、どの国も過去や歴史的感情を尊重しているとのメッセージを送ることが重要だ」と語った。

 ローズ氏はワシントンで記者会見し、「日米は、かつての敵国が親密な友好国になり得るという手本を世界に示した」と強調。歴史問題をめぐる日本と中韓などとの関係悪化に懸念を示しつつ、安倍首相が訪米した際の日米首脳会談での有意義な議論に期待感を示した。

 また、環太平洋経済連携協定(TPP)について、「(日米)合意が近いと信じている」と述べ、民主、共和両党による超党派の支持が得られるとの見通しも示した。首相の訪米時期については「TPP交渉の状況により決まるものではない」とし、交渉妥結が必ずしも訪米の条件になるわけではないとの認識を示した。(ワシントン=佐藤武嗣)