清宮涼
2015年2月11日21時52分
水墨画家の丸木位里(いり、1901~95)と洋画家で妻の俊(とし、1912~2000)が、原爆投下後に広島を訪れて描いた連作絵画「原爆の図」が6~8月、米・ワシントンで展示される。戦後70年、米国では今も原爆投下は正しかったという考え方が主流だ。企画者は「原爆が何を引き起こしたのかを伝えたい」と思いを込める。
展示されるのは、夫妻が30年以上にわたって描いた「原爆の図」全15部のうち6部。アメリカン大学美術館などが会場だ。原爆の図が米国に渡るのは、戦後50年の節目以来20年ぶりで、ワシントンでは初めて。
元日本テレビ社員で、フリープロデューサーの早川与志子さん(68)が2013年夏、来日したアメリカン大学核問題研究所のピーター・カズニック所長に展示を持ちかけたことがきっかけとなった。
早川さんは在局中から「ピュリツァー賞写真展」など戦争や平和をテーマにした企画を手がけてきた。「芸術がどこまで反戦や平和を伝えられるかというのが私のテーマ。作品の持つ力強さが、国を超えて平和への思いを伝えられるのではないかと思った」
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