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2014年9月29日 (月)

旧皇族・竹田恒泰が実効支配する「松見病院」、東京高裁「5億円支払い命令」の裏で病院売却を画策

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■本誌では過去2回、テレビなどでトンデモ発言を繰り返す「歯茎王子」こと旧皇族の竹田恒泰と、父・恒和の前妻の実家が経営する「松見病院」(東京都小平市、精神科、ベット数280床)について報じてきた(7月29日付「旧皇族・竹田恒泰、都内精神病院の経営に絡み訴えられる」、9月16日付、病院の内紛による松見一族への約5億円支払い判決記事)。

■ここに来て、もはや経営的にガタガタとなった同病院を売却する話が、恒泰らによって着々と進行している模様だ

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■同病院は、もともとは福岡県八幡市にあった松見家の達人とその妻トミの代の昭和30年に小平市に設立された。一時理事を務めた昌子が、現在、日本オリンピック委員会(JOC)会長を務める竹田恒和の前妻で(恒和が愛人を作ったために離婚)、つまり、竹田家とのつながりで言えば、恒泰の母方の実家が経営する病院ということになる。当初の経営上のトップは達人とその妻トミだったが、実質的な病院設立資金を出したのは、昌子の母親であるイク(達人の次女)とされる。

■ところが、達人亡き後、この2代目の松見イクの時代になって、病院経営はガタガタとなる。
「イクというのはとんでもない人物で、一時は三越の外商ナンバーワンとされたほど、とにかく金遣いがあらかった」(関係者)。

■イクが個人的に始めた渋谷の貸ビル経営などに、短期貸付金の形で病院のカネ5億7900万円を流用。その後、病院には20億円ともそれ以上ともされる借金を背負わされる羽目に・・・。イクがつくった借金の返済を迫って病院に押しかける事件屋、詐欺師などが後を絶たない状況となる。その中には住吉会系の事件屋として有名だった北見義郎や、今年に入って国有地払い下げの詐欺事件で逮捕された人物などもいた。

■運転手付きベンツのレンタル代なども含めたイクの借金の一部は、病院側が立て替え返済し、北見義郎個人にあったとされた20億円の借金は抵当権抹消請求訴訟の末に和解する。だが以後、病院の経営は傾き、平成25年までの直近5年間で医療収益は8400万円と赤字を出し続けている。

■イク個人も自宅やビルを手放した末、平成16年に破産。イクがいかに借金で首が回らなくなっていたかについては、過去に週刊誌が何回か報じている。イクの理事解任後に、病院売却話や竹田家ゆかりの美術品などを含めた家財の保管料などの名目で、数百~千万単位のカネを他人から借りる一方で、借金の返済はしらばっくれていたという。

■また、こうした動きと並行する形で、イクの孫である恒泰が病院経営に入り込むことになる。

■病院の出資持分は、設立当初はトミがそのほとんどを所有し、イクとその兄妹4名が分散して保有していたが、死亡による相続などで、イクとその弟である3男のTの親族の2つの系統に集約され、それぞれ社員・理事となっていた。ところがTの不祥事などがあって、平成10年にイクを理事とする総会で、イクの孫である恒泰ら3兄妹が社員・理事として病院経営に入り込んできたのだ。そして不思議なことに、平成19年に病院側が起こしていたイクに対する損害賠償請求訴訟を恒泰主導でなぜか取り下げたのだ。
「恒泰を含めた3兄弟が社員・理事として病院経営に入り込んできたのは、まだ評論家ぶってテレビに出て有名になる前の話。病院側としては当然起こすべきイクに対する訴訟を、病院の顧問弁護士に質問状を送るなどして潰しにかかり、判決が出るまさに直前の2日前に病院理事会を開催して、取り下げを決定してしまった」(病院関係者)

■その後、出資持分のあるイクとTの親族、そして、出資持分のないまま病院経営に入り込んできた恒泰や、病院経営陣の間でどういった思惑が渦巻いてきたのかについて詳細は不明ながら、平成22年にTの一族らによって、出資比率に応じた8億3000万円の資産の払い戻し請求訴訟が起こされる。1審では病院側がTの親族に5億円超の金額の支払いを命じる判決を下したが、両者不服として高裁で争っていた訴訟の判決が今年8月に下され、病院側に5億円超の金額を支払うよう命じる判決が下されたのは本誌で報じた通りだ。

■こうした動きと同時に、恒泰とその背後で進める病院売却が進展している事情があるのは冒頭でも記した通り。その有力候補として、医療法人社団のA会などの名前が取り沙汰され、既に内定済みとの情報もある。

【本誌編集部スタッフライター 横関寿寛 1972年生れ、早稲田大学文学部卒。経済誌編集者を経て、現在はフリージャーナリストとして週刊誌、月刊誌などで執筆。】

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