アラン諸島最大の島、イニシュモア島(Inis Mór Island)は、ゲール語で「大きな島」を意味し、この島の人々は今も日常的にゲール語を話します。島に点在する遺跡と大自然を満喫しながら、気軽にサイクリングを楽しんでみましょう。アップダウンもさほどなく、最大のみどころ、ドン・エンガスでのんびりしても半日で回れるコースです。
いざ、イニシュモア島(Inis Mór Island)へ!
アランへの玄関口はゴールウェイです。まずバスでロッサヴィールへ、そこから40分の船旅は快適です。フェリーから降りて歩き始めるとすぐに、数件のレンタサイクルの店をはじめ、インフォメーション、おみやげ屋、正真正銘のアランセーターの店、レストランなどがあります。
ただしシーズンオフの冬は、お店の大半がクローズしてしまいます。どうしてもメイド・イン・アランのセーターをイニシュモアで!と考えておられる方は、事前にツーリストインフォメーション等に問い合わせると良いでしょう。
さて、肝心の自転車ですが、やはり日本ほど整備が行き届いていないものも…。店によっては旧式の自転車しかない場合もあります。レンタサイクルのお店はいくつかあるので、ここは慌てず、よく確認してから借りましょう。自転車のレンタル料は20ユーロ、返却時にデポジットの10ユーロが返金されます。
古代の遺跡 ドン・エンガス(Dun Aengus)
島の南にある古代遺跡、ドン・エンガス。スタートからここまでの道だけは上り坂が多いので、頑張りどころです。ビジターセンターの前で自転車を止め、そこから砦までは徒歩で坂道を上がります。
儀式のための聖地、あるいは軍事要塞とも言われるドン・エンガス。つくられたのは2,000年前とされ、ケルト人がアラン諸島にやってきた時にはすでに遺跡だったため、正確な使用目的は知るすべもありません。
儀式のための聖地、あるいは軍事要塞とも言われるドン・エンガス。つくられたのは2,000年前とされ、ケルト人がアラン諸島にやってきた時にはすでに遺跡だったため、正確な使用目的は知るすべもありません。
ドン・エンガスの断崖(The Cliffs of Dun Aengus)
砦の先は誰もが息をのむ地上95mの断崖絶壁です。巨大な岩盤が突如として終わり、大西洋が広がっています。この海の向こうは、はるかかなたアメリカ大陸です。柵などはまったくなく自由に散策ができます。強風にはくれぐれも気をつけて!
点在する遺跡群
島の大地を自転車で走り抜けると、初期キリスト教時代の修道院や城塞の古代遺跡が次々と現れます。ヨーロッパは石の文化と呼ばれますが、その意味が理解できるような気がしませんか。
大西洋の海岸線を眺めながら港へ
島は海からの強風にさらされているため、人々は畑を守るために岩盤を削り出し、このような石垣を組み上げました。
サイクリングしながら海を眺めた時、波に黒い点々が浮かんでいたら、それはアザラシの群れです。曲がり角を曲がると、石垣から黒い牛が顔をのぞかせます。
島の自然を楽しみながら、のんびりフェリー乗り場へ戻りましょう。潮風の気持ち良い下り坂です。
サイクリング中には、アイルランド名物のにわか雨と虹の歓迎を受けるかもしれません。
アラン諸島は、アイルランドの原風景とも呼ばれています。
この島は徒歩はもちろん、観光馬車やバスでめぐることもできますが、おすすめはやっぱりサイクリング。潮風を感じながら、はるかな時間の流れと壮大な自然をゆっくりとお楽しみください。
この島は徒歩はもちろん、観光馬車やバスでめぐることもできますが、おすすめはやっぱりサイクリング。潮風を感じながら、はるかな時間の流れと壮大な自然をゆっくりとお楽しみください。