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 過激派組織「イスラム国」は英字機関誌ダビクの最新号をインターネット上に投稿した。殺害したとする湯川遥菜(はるな)さん(42)と後藤健二さん(47)について巻頭の記事で取り上げ、「日本政府が決して身代金を払わないと分かっていた。傲慢(ごうまん)な日本政府を辱めるためだった」と記した。

 記事は、日本は平和憲法があるにもかかわらず2001年のアフガニスタン戦争で米軍などを後方支援、イラク戦争では自衛隊を派遣したと説明。当時、「イスラム国」の前身組織が日本人男性を人質にしたが日本は自衛隊を撤退させなかったので殺害したとし、「ほぼ10年後に日本は再び『イスラム国』に対する有志連合に加わった」としている。

 最新号は80ページ余り。ヨルダン軍パイロットのムアーズ・カサースベ中尉に関する記事も掲載。中尉を焼いて殺害したとすることにイスラム法学者らが「イスラムの教義に反する」と非難しているが、「イスラム国」は、有志連合軍の空爆で住民が焼死したことを理由に「自らを襲ってきた者に対して同じ方法で反撃できる」と正当化した。(カイロ=翁長忠雄)

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