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ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち
それまでのロト3部作とは異なり新しいシリーズの始まりとともに新しいシステムを多く採用した意欲作。章ごとに主人公を変えストーリー・キャラクター性を重視。それらのキャラクターたちは最新作にゲスト出演するなど今でも大人気。
そんなシリーズのターニングポイントになった本作の発売は1990年2月11日。本日でちょうど25年になります。今回はそれを記念して、発表されてから発売になるまでの約一年間を中心に振り返ってみたいと思います。
その当時のゲーム雑誌は隔週刊や月2回刊がほとんど。雑誌側としては毎号ドラクエの情報を載せたい。つまり約2週間に一度、新情報が求められていました。そのような状況で誌面をどのように埋めていたのかを『ファミリーコンピュータマガジン』『ファミコン必勝本』から紹介していきます。
ドラクエ新作の噂
前作ドラゴンクエストⅢは1988年に発売され350万本(当時)の大ヒット、ゲームメディア以外のマスコミもこぞって取り上げまさに社会的ブーム、テレビなどでも度々目にする機会が増えました。
ドラゴンクエストのスタッフが取材も兼ねてスペインへ旅行したことから勝手に次回作を予想、パソコンでそれらしいゲームまで作って解説するという凝りよう。的外れな予想ばかりでしたが情報がなかったので仕方ないですね。
当然、ゲーム雑誌でもドラクエ次回作を予想した特集などがありました。
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この記事が1988年の末。Ⅳはまだかという期待が高まる中、新年を迎えるのでした。
制作を正式に発表
明けて89年の1月。各ゲーム雑誌に突然、ドラゴンクエストⅣの広告が掲載されます。
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突然の発表はインパクト大。さっそく次の号から期待の新作で常にトップを取り続けることになります。そしてこれが一年以上にわたる、情報小出し作戦の始まりになるとは、この時思うはずもありませんでした。
4メガの大容量!8人パーティー!全5話!
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この時点では馬車やAIシステムが発表になっておらず、各誌ともどのようになるかを予想していました。
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ドラゴンライダーの写真が公開されたのもこの頃。情報の少ない中で印象が強く何度も使われる事になり、当時を知る人にとってはドラクエⅣを代表するキャラは間違いなくドラゴンライダー先輩ですw
馬車、AIによる8人パーティー!
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6つの作戦コマンドを公開!モンスターも170種類いるぞ!
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Ⅰのときにあった『とびら』コマンドの復活も発表。鍵をいちいち使うの面倒でしたから良い変更です。同時に鍵を使わなくて開く扉も追加、城門の開く様子が連続写真で紹介されています。これが扉バグにつながることを考えれば重要な情報かも?続編のⅤ以降では便利ボタンが追加され使われることのなくなる『とびら』コマンドが一番輝いていた瞬間ですw
モンスターの総数もⅢの150種類から増えて170種類に。あわせて新モンスターもいくつか紹介されています。もちろんドラゴンライダー先輩も健在です。
これがドラゴンクエストⅣの世界だ!
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追加で新モンスターも発表されています。ファミマガのほうには引き続きドラゴンライダー先輩がいますね。
勇者の仲間7人の名前が明らかに!
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馬の名前はパトリシアだ!
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船についても馬車ごと乗り込める、船ごと入れるダンジョンがあることも紹介。船のマップも発表されました。
キングスライムの正体とは!?
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ファミマガの誌面ではスライム系のモンスターを紹介、リンクの冒険に登場していたボトマスターについても言及しています。
ファミコン必勝本では再登場を含めたモンスター特集も。ドラゴンライダー先輩もいます。
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モシャスを唱えるモンスターが登場!?
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発売は90年1月!
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新情報としては街や城、施設の人々の動きが紹介されています。
価格は8500円!
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ファミマガ誌面ではすぎやまこういち先生のインタビューも掲載。Ⅳの曲が聴けるかもしれないコンサートの紹介と宣伝もバッチリですw
カジノでは3つのギャンブルが楽しめるぞ!
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パワーアップした新呪文を公開!
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マホステはこの後のシリーズではしばらく登場せずⅩで再登場するまで忘れられていた不遇の呪文のひとつでもありました。
新アイテム公開!
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新アイテムちいさなメダルはアイテムと交換!
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広告では最初から掲載されていたタイトルロゴもようやく正式発表、記事中でも使用されるようになりました。ファミコン必勝本ではその制作秘話をえのんこと榎本氏にインタビュー。「○○なのねん」口調で答えていますが実際もそうなんでしょうかw
これがドラクエⅣのオープニングだ!
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発売日は90年2月11日に決定!!!
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これ以降は発売まで新情報は無く、これまでの情報のまとめが記事のメインになります。
しかしちょうどこの頃、初心会というイベントがありそこでドラクエⅣがプレイアブルで展示されました。
初心会に関しては誌面でも特集されていました。とくにファミコン必勝本のほうはドラクエⅣがメインだったのでそちらも紹介しましょう。
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後半は糸井重里、堀井雄二、いとうせいこう、中村光一の4名によるディスカッション。ファミコンの今後を語る、という内容なのですがこのころ糸井さんの言っていたディスクカードの書き換えを活かした安価なゲームってどこまで進んでいたのか気になります。
さらにファミコン必勝本では堀井さんへの発売直前インタビューも掲載されます。
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一方、ファミマガの誌面では情報のおさらいとともにこんな記事が。
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そして発売へ…
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発売後の反響
ゲーム誌のほうでは発売の少し前あたりから紹介記事が攻略記事に変わっていきます。当時を知っている人にとっては当たり前なのですが、ドラクエは攻略情報に関する規制が厳しく公開範囲がかなりスローペースで解禁になるため攻略記事も長い間連載されることになります。
攻略と同時に裏技も多数発見されすぐに広まります。有名な『カジノコインを安く買える』『透明な気球』『8回逃げると必ず会心の一撃』などもすぐに見つかりますがコインの枚数や気球の場所などは情報規制のために技の存在だけで具体的には載りませんでした。それでもすぐに口コミで噂が広まり私も知っていました。ネットもないのに当時の情報伝達速度がかなり速かったのは高橋名人逮捕説も物語っていますね。
他にファミマガでは著名人の感想が掲載されました。
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それから少し経って発売されたファミコン必勝本に『思い出になる前にドラクエⅣ』という特集が掲載されます。そちらでも著名人の感想を見ることができます。
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これはファミコン必勝本の読者コーナーに掲載されたハガキ。ウィキペディアのドラクエⅣの項に少し載ってますがラスボスの名前と姿が某新聞の読者投稿イラストでそのまま掲載された事に対する怒りのハガキですw
ファミコン必勝本の読者コーナーではⅢのときは○ー○、Ⅳのときは○○○○ロ、のようにボスは伏せ字になっていたのも懐かしいですね。
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そしてこれが攻略以外でのドラクエⅣ関連最後の記事。ファミコン必勝本の最後のほうにいつも業界の噂みたいなのが載っているのですが、この回ではドラクエⅣの6章の噂について言及しています。結局はただの噂で終わるのですがこれが後にリメイク版で実現するのですから面白いですよね。
ドラゴンクエストⅣの発表から発売までを雑誌記事中心で紹介してみました。ここまで長い間連載され情報を発信し続けたゲームって他にはないと思います。もう25年ということでその時の熱気を伝えたくて記事をまとめてみました。もちろんドラクエⅣは今でもなおストーリーの考察が議論されるなど人気の高い作品です。さらに当時を思い出したり知ったりすることの手助けとなり、作品の魅力が増したと少しでも感じてもらえたなら幸いです。
おまけ 雑誌掲載広告集
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それまでのロト3部作とは異なり新しいシリーズの始まりとともに新しいシステムを多く採用した意欲作。章ごとに主人公を変えストーリー・キャラクター性を重視。それらのキャラクターたちは最新作にゲスト出演するなど今でも大人気。
そんなシリーズのターニングポイントになった本作の発売は1990年2月11日。本日でちょうど25年になります。今回はそれを記念して、発表されてから発売になるまでの約一年間を中心に振り返ってみたいと思います。
その当時のゲーム雑誌は隔週刊や月2回刊がほとんど。雑誌側としては毎号ドラクエの情報を載せたい。つまり約2週間に一度、新情報が求められていました。そのような状況で誌面をどのように埋めていたのかを『ファミリーコンピュータマガジン』『ファミコン必勝本』から紹介していきます。
ドラクエ新作の噂
前作ドラゴンクエストⅢは1988年に発売され350万本(当時)の大ヒット、ゲームメディア以外のマスコミもこぞって取り上げまさに社会的ブーム、テレビなどでも度々目にする機会が増えました。
ドラゴンクエストⅢ発売時の堀井雄二氏のインタビュー
追跡!ドラクエ新作
さらに期待は次回作にも及びこういった番組も放送されました。ドラゴンクエストのスタッフが取材も兼ねてスペインへ旅行したことから勝手に次回作を予想、パソコンでそれらしいゲームまで作って解説するという凝りよう。的外れな予想ばかりでしたが情報がなかったので仕方ないですね。
当然、ゲーム雑誌でもドラクエ次回作を予想した特集などがありました。
ファミコン必勝本 1989年Vol.1より
ゲームライターたちによる座談会形式での次回作予想。好き勝手に言ってるように見えて割と当たってる部分もあり、今見返してみると面白いです。この記事が1988年の末。Ⅳはまだかという期待が高まる中、新年を迎えるのでした。
制作を正式に発表
明けて89年の1月。各ゲーム雑誌に突然、ドラゴンクエストⅣの広告が掲載されます。
突然の発表はインパクト大。さっそく次の号から期待の新作で常にトップを取り続けることになります。そしてこれが一年以上にわたる、情報小出し作戦の始まりになるとは、この時思うはずもありませんでした。
4メガの大容量!8人パーティー!全5話!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.3より
ファミコン必勝本 1989年Vol.3より
正式発表をうけて各誌もちろんトップ記事で特集。Ⅲの倍の4メガロムを使用、メインキャラクターたち8人で最大10人パーティー、ストーリーは5話構成という情報とともに数点の画面写真が公開になりました。この時点では馬車やAIシステムが発表になっておらず、各誌ともどのようになるかを予想していました。
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.3より
ファミコン必勝本 1989年Vol.3より
また紹介記事では公式のキャラクターイラストが使えずオリジナルのそれっぽいイラストで代用。雑誌ごとの記事を特色付ける意味で良い方向に働いていたと思います。ただ公式イラスト使えないにしてもコスチュームまで別物なので言われないと誰が誰だかわかりません。それを問題に思ったのか次号からはコスチュームがちゃんとした独自イラストが使われるようになりました。ファミコン必勝本 1989年Vol.4より
ゲーム雑誌ごとの特色といえばファミコン必勝本。Ⅲ時代からあった読者コーナーやインタビュー記事が充実しています。新情報が少なくてもページを埋めれますね!ドラゴンライダーの写真が公開されたのもこの頃。情報の少ない中で印象が強く何度も使われる事になり、当時を知る人にとってはドラクエⅣを代表するキャラは間違いなくドラゴンライダー先輩ですw
馬車、AIによる8人パーティー!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.5より
ファミコン必勝本 1989年Vol.5より
パーティー人数が増えたときは馬車で移動ということが発表に。ファミコンでは4キャラよりたくさん横に並ぶと表示できない問題があるため、どのようになるかと注目されていましたが各誌の予想どおり?馬車という形になりました。どの雑誌を見ても馬車と予想していたのは事前に情報が漏れていたんじゃないかと疑ってしまいますが気のせいでしょう。そして馬車の写真が毒の沼地なのが謎です。ずっと使われることになる写真なのにこんな場所じゃなくても…6つの作戦コマンドを公開!モンスターも170種類いるぞ!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.6より
ファミコン必勝本 1989年Vol.6より
AIにより意思を持って戦う仲間たちへ指示を出すための作戦コマンドが公開。おおまかな作戦でどう戦うのかと期待したものです。後に死の呪文ばかり唱える神官が生まれるとは思いもしませんでした。Ⅰのときにあった『とびら』コマンドの復活も発表。鍵をいちいち使うの面倒でしたから良い変更です。同時に鍵を使わなくて開く扉も追加、城門の開く様子が連続写真で紹介されています。これが扉バグにつながることを考えれば重要な情報かも?続編のⅤ以降では便利ボタンが追加され使われることのなくなる『とびら』コマンドが一番輝いていた瞬間ですw
モンスターの総数もⅢの150種類から増えて170種類に。あわせて新モンスターもいくつか紹介されています。もちろんドラゴンライダー先輩も健在です。
これがドラゴンクエストⅣの世界だ!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.7より
ファミコン必勝本 1989年Vol.7より
ゲーム全体のマップと第一章の冒険の舞台となるバトランドの場所を公開。ストーリーも紹介されライアンの名前も密かに出てきます。追加で新モンスターも発表されています。ファミマガのほうには引き続きドラゴンライダー先輩がいますね。
勇者の仲間7人の名前が明らかに!
左:ファミマガ 1989年NO.8 右:ファミコン必勝本 1989年Vol.9より
ライアン以外の6人も名前が公開、各章のストーリーも公開されます。ここでもファミマガにはドラゴンライダー先輩の姿が。馬の名前はパトリシアだ!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.9より
ファミコン必勝本 1989年Vol.10より
新しい乗り物として気球が登場することが明らかに。馬車ごと乗り込めることも判明。その馬車の馬の名前がパトリシアということも、どんな小さな事でも記事になるドラゴンクエストⅣらしい紹介ですね。そして馬車の中にいるパーティーも経験値がもらえるとの情報も。船についても馬車ごと乗り込める、船ごと入れるダンジョンがあることも紹介。船のマップも発表されました。
キングスライムの正体とは!?
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.10より
左、中:ファミコン必勝本 1989年Vol.11 右:Vol.12より
スライムが集まってキングスライムになることが連続写真で説明されています。開発中の画面なのでアリーナの名前が『ゆきのふ』になってる事にも注目です。ファミマガの誌面ではスライム系のモンスターを紹介、リンクの冒険に登場していたボトマスターについても言及しています。
ファミコン必勝本では再登場を含めたモンスター特集も。ドラゴンライダー先輩もいます。
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.11より
続くファミマガでもモンスター特集。すぎやま先生のコンサート情報とともに苦労してページを埋めてる感が伝わってきます。もちろんドラゴンライダー先輩もそれに貢献しています。モシャスを唱えるモンスターが登場!?
左:ファミマガ 1989年NO.12 右:ファミコン必勝本 1989年Vol.13より
モシャスを使うモンスター『マネマネ』公開。敵味方わからなくなる的な予想がありますがそんな事はなく普通に戦えます。また変身後のドット絵は4コママンガなどでネタにされていました。それが原因かは不明ですがリメイク版ではイラストになっていましたね。発売は90年1月!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.14より
ファミコン必勝本 1989年Vol.15より
ついに発売が90年の1月になるとの発表、メーカーからのコメントもありますね。ちなみにこの時点で89年の7月。最初の発表では夏頃発売と予測していたメディアが多かったのですが、さらに半年以上待たされることになります。新情報としては街や城、施設の人々の動きが紹介されています。
価格は8500円!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.15より
発売時期に続いて価格が発表。8500円は高い印象ですが4メガだし仕方ないかと思ったものです。当時はさらに消費税3%が導入された年であり、さらに高く感じたのかもしれません。ちなみに90年春発売のファミコンRPGで4メガのものは同じ価格帯が多く、先陣を切って発売されたドラクエⅣの影響は大きかったと思われます。ファミマガ誌面ではすぎやまこういち先生のインタビューも掲載。Ⅳの曲が聴けるかもしれないコンサートの紹介と宣伝もバッチリですw
カジノでは3つのギャンブルが楽しめるぞ!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.16より
ファミコン必勝本 1989年Vol.17より
Ⅱで福引所、Ⅲではモンスター格闘場のみだったギャンブル施設に本格的なカジノが登場、3種類のゲームを紹介しています。久しぶりの内容に関わる大きな情報発表に期待感はさらに高まりました。ベビーサタンのジョーカー柄がかわいいトランプは後に発売されることになります。ゲーム内ではポーカーのダブルアップで稼ぐのが鉄板で他の2つは影を潜めます。まあカジノそのものも例の技のおかげで遊ぶことが少なくなるのですが…パワーアップした新呪文を公開!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.17より
ファミコン必勝本 1989年Vol.18より
ラリホーマ、マホステ、メガザル、そしてミナデインが公開。どれも特徴的で中でもミナデインは4人で唱える最強呪文とのこと。しかし全員が行動済みになるため使いどころが難しい。せめて全体攻撃なら…マホステはこの後のシリーズではしばらく登場せずⅩで再登場するまで忘れられていた不遇の呪文のひとつでもありました。
新アイテム公開!
ファミコン必勝本 1989年Vol.19より
多くの新アイテムを紹介、画面写真のないものはイラストで。銀のタロット、風神の盾ではドラゴンライダー先輩が久々の登場。効果が事細かに説明されているので、遊んでみて初めて効果を知りたかったと思う人も結構いたのでは。新アイテムちいさなメダルはアイテムと交換!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.20より
ファミコン必勝本 1989年Vol.21より
Ⅲでボツになってアイテム名だけ残ってた『ちいさなメダル』が復活、どこかの王様に持っていけばアイテムと交換してくれる、という情報が発表に。今でこそドラクエといえばちいさなメダル探しが有名ですが初登場はⅣでした。主人公がタンスやツボをあさるというのも本作から。この時はまだ便利ボタンがなくて非常に面倒な作業でしたね。広告では最初から掲載されていたタイトルロゴもようやく正式発表、記事中でも使用されるようになりました。ファミコン必勝本ではその制作秘話をえのんこと榎本氏にインタビュー。「○○なのねん」口調で答えていますが実際もそうなんでしょうかw
これがドラクエⅣのオープニングだ!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.21より
ファミコン必勝本 1989年Vol.22より
タイトル画面でⅣの文字が飛んでくるところや各章のオープニングが公開になりました。文字が縮小されるというのは当時話題になってたスーパーファミコンに対抗しての画像処理なのでしょうか。そういえばモザイクも使われていましたね。発売日は90年2月11日に決定!!!
ファミリーコンピュータマガジン 1989年NO.22より
ファミコン必勝本 1989年Vol.23より
1月予定だった発売日が正式に90年2月11日に決定、最初の発表から少し遅れることに。Ⅲまでは平日発売だったのですが今回は祝日の発売。学校を休んで買いに行く子供が多かった事への配慮でこうなったわけですが、これ以降Ⅸまで休日の発売が続くことになります。これ以降は発売まで新情報は無く、これまでの情報のまとめが記事のメインになります。
しかしちょうどこの頃、初心会というイベントがありそこでドラクエⅣがプレイアブルで展示されました。
ファミマガビデオ1990年1月号より
これは当時BGMを覚えるほど何度も見た思い出があります。発売前のゲームを動画で見られる機会はなかなかありませんでしたからね。初心会に関しては誌面でも特集されていました。とくにファミコン必勝本のほうはドラクエⅣがメインだったのでそちらも紹介しましょう。
ファミコン必勝本 1990年Vol.1より
前半は他メーカーの人たちにプレイ後の感想を伺うというもの。ここまでで情報を露出させすぎていて既にプレイした気になってしまう、という意見は当時も多かったですね。後半は糸井重里、堀井雄二、いとうせいこう、中村光一の4名によるディスカッション。ファミコンの今後を語る、という内容なのですがこのころ糸井さんの言っていたディスクカードの書き換えを活かした安価なゲームってどこまで進んでいたのか気になります。
さらにファミコン必勝本では堀井さんへの発売直前インタビューも掲載されます。
ファミコン必勝本 1990年Vol.2より
ここでも発売前に情報を露出させすぎじゃないかという質問が出るも堀井さんは『まだまだあんなもんじゃない』と一蹴、不安なユーザーも一安心といったところでしょうか。一方、ファミマガの誌面では情報のおさらいとともにこんな記事が。
ファミリーコンピュータマガジン 1990年NO.4より
発売と同時に早解きやウル技を募集、次の号の付録に載せてしまおうという企画。その様子は↓の超実録裏話ファミマガに詳しく載っているのでそちらにまかせるとして、今ではこんな企画とてもできそうにありませんよね。そして発売へ…
ファミコン必勝本 1990年Vol.6より
こうして2月11日ついに発売になります。今回は祝日ということもあり補導される子供もいなくて無事に過ぎるかと思われたころ各地でニュースが報道されます。中でも兄弟喧嘩の末に放火という事件はずいぶん有名かと思います。こういった負の話題に食いつくのは今も変わりませんね。発売後の反響
ゲーム誌のほうでは発売の少し前あたりから紹介記事が攻略記事に変わっていきます。当時を知っている人にとっては当たり前なのですが、ドラクエは攻略情報に関する規制が厳しく公開範囲がかなりスローペースで解禁になるため攻略記事も長い間連載されることになります。
攻略と同時に裏技も多数発見されすぐに広まります。有名な『カジノコインを安く買える』『透明な気球』『8回逃げると必ず会心の一撃』などもすぐに見つかりますがコインの枚数や気球の場所などは情報規制のために技の存在だけで具体的には載りませんでした。それでもすぐに口コミで噂が広まり私も知っていました。ネットもないのに当時の情報伝達速度がかなり速かったのは高橋名人逮捕説も物語っていますね。
他にファミマガでは著名人の感想が掲載されました。
ファミリーコンピュータマガジン 1990年NO.5より
発売翌日にもらった感想とのことでファーストインプレッションに近いですが色々な方の感想を見ると遊びはじめた頃の感動が蘇ってくるようです。それから少し経って発売されたファミコン必勝本に『思い出になる前にドラクエⅣ』という特集が掲載されます。そちらでも著名人の感想を見ることができます。
ファミコン必勝本 1990年Vol.8より
他にもプレイ後アンケートのデータも公開されるなど、とても面白い内容でした。ファミコン必勝本の読者コーナーではⅢのときは○ー○、Ⅳのときは○○○○ロ、のようにボスは伏せ字になっていたのも懐かしいですね。
そしてこれが攻略以外でのドラクエⅣ関連最後の記事。ファミコン必勝本の最後のほうにいつも業界の噂みたいなのが載っているのですが、この回ではドラクエⅣの6章の噂について言及しています。結局はただの噂で終わるのですがこれが後にリメイク版で実現するのですから面白いですよね。
ドラゴンクエストⅣの発表から発売までを雑誌記事中心で紹介してみました。ここまで長い間連載され情報を発信し続けたゲームって他にはないと思います。もう25年ということでその時の熱気を伝えたくて記事をまとめてみました。もちろんドラクエⅣは今でもなおストーリーの考察が議論されるなど人気の高い作品です。さらに当時を思い出したり知ったりすることの手助けとなり、作品の魅力が増したと少しでも感じてもらえたなら幸いです。
おまけ 雑誌掲載広告集
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