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「イスラム国」アフガニスタンに影響2月13日 5時47分
アフガニスタンに駐留するアメリカ軍の司令官は、反政府武装勢力タリバンの一部の勢力が、イスラム過激派組織「イスラム国」の影響力を利用して活動する動きが見られるとして、強い警戒感を示しました。
アフガニスタンに駐留するアメリカ軍のキャンベル司令官は12日、アメリカ議会上院の軍事委員会の公聴会で証言しました。
この中で、キャンベル司令官は、「新しい動きとして、『イスラム国』が台頭する可能性が出てきている。タリバンの一部が『イスラム国』を名乗って再生しようとするものだが、こうした過激派の思想は非常に深刻で、潜在的な脅威だ」と述べ、アフガニスタンで「イスラム国」の思想に共鳴し活動する動きが見られるとして、強い警戒感を示しました。
そのうえで、アメリカ軍はアフガニスタンと隣国パキスタンの両政府と協力して、こうした動きに対応していくことを強調しました。
オバマ大統領は、アフガニスタンに駐留している1万人規模のアメリカ軍の部隊について、ことし中に半減し、来年末までに完全撤退を目指す計画を示しています。
しかし、公聴会では、野党・共和党のマケイン軍事委員長が「イラクからアメリカ軍が撤退したあと、『イスラム国』が勢力を拡大したことの、まさに二の舞になりかねない」と強い懸念を示すなど、アフガニスタン情勢の変化を受けて、共和党を中心に撤退計画を見直すべきだとする声が上がっています。