我が家の話を漫画で描いてもらいました、第二弾!
面倒くさい質問?
「私のこと、どのくらい好き?」っていうのは、恋愛においてありがちな質問ですよね。
もしかしたら、こういう質問をされることを「面倒くさい」と感じる方もいらっしゃるのかもしれません。「分かり切っていることをいちいち質問するなよ、面倒くさい」と。
…えっと、昔のコウモリがそういうタイプでした;;
でも、あるときから、「相手とのコミュニケーションを面倒くさいと思ってしまったらお終いなんだ、こういうときにお互い面白がって楽しめるようにしたい」と思うようになりました。
なぜコウモリの心境がそのように変化したかと言うと、コミュニケーションには2種類があると理解したからです。
コミュニケーションの2種類
フェスティンガーに従って言えば、「道具的コミュニケーション」と「自己充足的コミュニケーション」です。
コミュニケーションが相手に情報を伝えるための「道具」になるときもあれば、コミュニケーション自体がお互いに情緒を発散したり共感して楽しんだりする「自己充足的」になるときもある。
コウモリの中では、これを「道具的コミュニケーション=情報目的」「自己充足的コミュニケーション=情動目的」というカタチで整理しています。
それで。
今のコウモリは、「お互いのニーズによって、時と場合によって、それぞれのコミュニケーションに応じた考え方やスタイルを選ぶべきなんだ」と考えています。
今回の質問の場合、「お互いにすごく好き」なことは分かり切っているわけで、「そんな分かり切っていることをわざわざ聞くなよ、情報価値ゼロじゃねーか面倒くさい」というのが昔のコウモリの考え方でした。情報目的のコミュニケーションしかアタマになかったからです。
でも、情動目的のコミュニケーションがあると理解してから、考え方が変わりました。「どのくらい好きかをネタに、一緒に会話を楽しみたいな」というのがこの質問の意図なんだなと分かるようになったからです。
話を面白がるための考え方
じゃあ、お互いに楽しむためにはどうすれば良いのか。
「すごく好きだ!」と答えるだけでは、何のひねりもないしつまらない。でもだからこそ、「すごく好きだ!」みたいにシンプルな答えを面白がってもらえる場合もあるとは思うのですが、それは相手が「ウブなんだね可愛いなー」という目線で評価してくれるひとに限るのであって、その辺は相手との関係や相手の好みを見ながら自分に合ったものを選ぶべきだと思います。
で、話を面白がるための基本なんですが、ふつうは「比較」や「比喩」や「仮定」が使われます。
例:村上春樹『ノルウェイの森 下』
「君が大好きだよ、ミドリ」
「どれくらい好き?」
「春の熊くらい好きだよ」
「春の熊?」と緑がまた顔を上げた。「それ何よ、春の熊って?」
「春の野原を君が一人で歩いているとね、向うからビロードみたいな毛なみの目のくりっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そして君にこう言うんだよ。『今日は、お嬢さん、僕と一緒に転がりっこしませんか』って言うんだ。そして君と子熊で抱きあってクローバーの茂った丘の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ」
この比喩が好きかどうかは相手によるし、お互いに楽しめるかどうかは分かりませんが、一緒に会話を楽しみたいときに面白がれる工夫をする必要はあるよなーとは思います。
話の出し方
そんで比喩にせよ比較にせよ仮定にせよ、楽しむためとはいえ、いきなりぶっ飛んだことを言っても相手がポカンとするだけなので、相手の想像力を刺激しつつ理解してもらえるようなステップを踏む必要があるよなーと思っています。
なので、コウモリは「前フリ」をよく使います。
いきなり「キリンくらい好き!」と言うのではなく、「動物で言うとね…キリンくらい好き!」と言うようなイメージです。
このマンガのときは、変顔で表現した比喩(?)の前に、「1から10で言うとね…」という前フリを入れています。
この数字を使った前フリは分かりやすいし二人で割と楽しめたので、そのあと何回も使いました。「1から10で言うとね…」と言いつつ全く関係ない話や変顔やジェスチャーをして、「数字で言えよ!」とツッコミを入れてもらう。
そして、うちの人は超負けず嫌いなので、必ずと言っていいほど対抗してボケ返してきます。
そういうのが可愛いし楽しいので、相性が合うなーと思っています。
結論
同棲生活は、とても楽しいです。
お互いに楽しもう楽しませようという姿勢があって相性が合えば、お金はなくてもどこに行かずとも、二人で家にいるだけで楽しい。
余談
この漫画を描いてくれた石切穂帆さんは、こちらのメアドでイラストやデザインなどのお仕事依頼を受け付けているそうです。興味のある方は是非!
ishikirihinaho@gmail.com
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