愛媛労働局は15日、愛媛県松山市美沢2丁目の金属製品製造業「トミー」(橋本仁社長)が雇用維持を目的にした中小企業緊急雇用安定助成金で虚偽申請し、1943万6766円を不正受給していたと公表した。同社は全額返還する方針。
同助成金は事業縮小を余儀なくされた企業が、従業員を計画的に休業させた場合などに手当や賃金の一定額を国が支給する制度。リーマン・ショックを受け2008年12月に創設された。県内での不正受給確認は2例目。
愛媛労働局によると、同社は09年9月から11年12月にかけての一部期間、各月の従業員15~18人を一部休業させたように出勤簿を改ざんして虚偽申請した。助成額が加算される教育訓練を行ったと偽る事例もあった。