STAP論文:主要著者、誰も実質処分受けず

毎日新聞 2015年02月10日 21時07分(最終更新 02月10日 23時17分)

小保方晴子氏らの処分を発表し、報道陣の質問に答える理化学研究所の堤精史・人事部長(手前)と加賀屋悟・広報室長(奥)=文科省で2015年2月10日午後3時10分、矢頭智剛撮影
小保方晴子氏らの処分を発表し、報道陣の質問に答える理化学研究所の堤精史・人事部長(手前)と加賀屋悟・広報室長(奥)=文科省で2015年2月10日午後3時10分、矢頭智剛撮影

 ES細胞の混入については、小保方氏をはじめ当時同じ研究室を使っていた全員に問い合わせをしたが、問題解決につながる回答はなかった。小保方氏の研究のずさんさ、研究室内の環境などから、ES細胞混入に関する調査はそれ以上進まなかったという。12月の3回目の聴取の冒頭、小保方氏は自ら、「私がES細胞を混入させたことは絶対にない」と述べた。「ではなぜ混入したのか」という問いには「それは私が一番知りたいことだ」という趣旨の返答をしたという。一方、新たに2件の図表を捏造(ねつぞう)したことは認めた。

 委員の一人は「誰が混入させたのか、結論を出せなかったのが最大の心残り」と漏らす。そして続けた。「あとは関係者に自ら語ってもらうしかない」【須田桃子】

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