【西武】セラテリは“11刀流”社長に俳優、内外野こなし両打ち「マルチな男」
助っ人は社長サン! 西武の新外国人・アンソニー・セラテリ内野手(31)=3Aラスベガス=が11日、米国で映像制作会社の社長を務めていることを告白した。本職は三塁手だが、この日のシート打撃では初めて遊撃の守備に就き、無難なプレーを披露。投手、捕手以外の7ポジションを守れる上に両打ち。社長に加え、自社の映像に出演する俳優も兼任。“11刀流”の超マルチプレーヤーとしてレオ軍団に新風を吹かせる。
日本ハム・大谷もびっくりの多彩な能力の持ち主だ。セラテリは2年前、自身で「ARS*1 Productions」を設立。すでに音楽ビデオなど100本近くの映像を制作し、動画サイトの「You Tube」にも投稿されている。
従業員は社長一人だが、仕事の規模に応じて助っ人を雇っている。「まだまだ練習みたいな段階。引退したら将来、本格的にね。今はオフシーズンのみだし、野球に集中しているから」と照れくさそうに笑った。
本業でもアピールした。昨季、遊撃での出場は3Aで2試合のみだった。それでもこの日は外野との中継プレーなども機敏な動きで合格点。打っては打撃投手からとはいえ、3打数3安打。田辺監督は「ポジションを争う立場だし、複数守れるのはいいこと」と説明。外国人枠争いもあり、レギュラーは確約されていないが、チャンスは十分だ。
西武Dで登場する際、大型スクリーンに流れる映像も「自分で作っていいのかな? 球団に聞いてみたいね」とノリノリ。メジャー経験こそないが、セラテリ社長は日本球界での業績アップを目指していく。(岸 慎也)
◆アンソニー・セラテリ(Anthony Seratelli)1983年2月27日、米ニュージャージー州生まれ。31歳。シートン・ホール大から独立リーグを経て、2007年にロイヤルズとマイナー契約。12年には3Aで115試合に出場。17本塁打、66打点、打率2割9分9厘。14年はメッツ傘下の3Aでプレー。今季から西武入団。右投両打。年俸6000万円。独身。祖母は日本人。