【バスケ】ママさん大会まで制裁余波!日韓親善大会中止

2015年2月12日6時0分  スポーツ報知

 リーグ統一問題などで国際バスケットボール連盟(FIBA)から無期限の国際試合出場停止などの処分を受けている日本協会が11日、都内で理事会を開いた。15年度の事業計画で、7月に予定されていた日韓ママさん親善大会(札幌)など2大会の中止を決定。昨年11月にFIBAに国際試合を禁じる制裁を受けてから初のケースとなったが、協会に登録する全国5691人のママさんの目標が一つ、失われた形となった。

 日本協会の迷走がママさんの“夢の舞台”にまで飛び火だ。全国430チーム、5691人(2014年現在)が目標とする大会の一つが失われてしまった。とばっちりを受けたのは、5月の日韓学生対抗と7月の日韓ママさん親善大会で、国際大会では初の中止となった。大学選抜による学生対抗は78年から、ママさん親善は82年から日韓両国の親善を目的に毎年、交互開催で行われてきた伝統の大会だ。

 昨年11月、日本協会はリーグ統一などで運営の改善が見られないためFIBAから無期限の資格停止を受けた。あらゆる年代・性別のカテゴリーで国際大会に出場できなくなる制裁で、これまでにも日本代表チームなどの海外遠征が中止にされたケースはあったが、大学生、さらにママさんの草の根までもが巻き込まれた。

 16年リオデジャネイロ五輪も出場できなくなるため、FIBAの指導でタスクフォースも設置された。同五輪アジア予選は女子は8月、男子が9月に行われるため、日本協会は両予選への準備期間を考え「6月までの制裁解除」を目指している。

 順調に進めば制裁は6月には解除されている可能性がある。5月の日韓学生対抗は実質的に間に合わないが、7月下旬に予定されていたママさん親善大会までもが中止にされた理由として、協会幹部は「(制裁が解除されてからでは)準備が間に合わないから」と説明した。

 日本協会は15年度予算でFIBA主導によるタスクフォース関連の準備金として1800万円を用意。関係者は「FIBAの必要に応じて支出する。(使途は)分からないが、すべて使われるということではない」と強調も、来年度予算は500万円の赤字となった。12日には川淵三郎チェアマンも参加したリーグの統一に関する意見交換も行われる。さまざまな代償を無駄にしないためにも、早期の制裁解除に向けて改革実行が求められる。(遠藤 洋之)

 ◆FIBAの制裁処分後の主な経緯

 ▽14年10月31日 FIBAから「1国1リーグが望ましい」「統合できない場合、国際試合出場停止などの処分を科す」などと求められていた合意期限日までに統合できず、JBAはFIBAへ途中経過の報告書を提出

 ▽11月26日 FIBAがJBAに無期限の資格停止処分を下したと発表

 ▽15年1月20日 JOCが理事会でJBAに対し、14年度の交付金の20%(約200万円)減額処分を決定

 ▽同28日 FIBAは、JBAの改革と運営を指導する10人のタスクフォース(特別チーム)を発表。日本サッカー協会の川淵最高顧問がチェアマンに就任

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