和歌山男児殺害、押収した刃物から血液反応

2015年2月11日21時59分  スポーツ報知

 和歌山県紀の川市で市立名手小5年、森田都史君(11)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された中村桜洲容疑者(22)の自宅から押収された刃物3本を詳しく鑑定したところ、うち1本から微量の血液反応が検出され、森田君のDNA型と一致したことが11日、県警への取材で分かった。

 中村容疑者の自宅のげた箱から見つかった血痕も、森田君のDNA型と一致していたことが既に判明。岩出署捜査本部は、いずれも中村容疑者が刃物を凶器として使用し、森田君を殺害したことを示す重要な証拠とみて調べを進める。

 当初の簡易鑑定では反応がなく、水で洗うなどして証拠隠滅を図った可能性もあり、捜査本部はさらに微量の血液の付着でも判別が可能な詳しい鑑定を実施していた。

 捜査関係者によると、血液反応が出たのは、刃体がブーメランのように湾曲し、軍隊にも用いられるククリナイフに似た1本。DNA型鑑定を行ったところ、森田君のものと一致するとの結果が出た。殺傷能力が高く、捜査本部は、致命傷となった胸の傷痕などとも合致するとみている。

 3本の刃体はいずれも約40センチで、中村容疑者の自室の衣装ケースから、カバーに収められた状態で見つかった。このうち2本がククリナイフに似ている。

 森田君は5日夕、自宅近くにある空き地で胸を刺されるなどして死亡。頭や両腕などに10カ所近い傷があった。中村容疑者は「(事件当時は)自宅でテレビを見ていた」と容疑を否認している。

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