(2015年2月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国・北京の大学で、入学試験前に教科書などを読む学生たち〔AFPBB News〕
中国の袁貴仁・教育相が先日、毛沢東主義の全盛期を思わせる通達を全国の大学に出した。
「西側の価値観を広める教科書を教室内に持ち込ませてはならない」「党の指導部や社会主義を攻撃または誹謗する見解を、一切容認してはならない」という厳しい調子のものだった。
北京を先週訪れた際にこのことを知った筆者は、西側の影響を取り締まるのはいささか遅すぎるのではないかと思った。
中国の首都にはランボルギーニからフーターズまで、思いつく限りの西側ブランドがすでに進出済みだ。大学の近くにあるカフェでは、中国人の学生たちが西側の学生たちと同じようにおしゃべりをしたりネットサーフィンを楽しんだりしている。
いっそう高くなる「グレート・ファイアウォール」
とはいえ、一見お馴染みの光景が実はまやかしだったということもある。筆者はホテルの部屋からインターネットに接続して、グーグルやツイッターなど多くのサイトへのアクセスをブロックする中国の「グレート・ファイアウォール*1」にいきなりぶち当たり、世間知らずにも驚いてしまった。
西側の影響を取り締まる動きが大学やブロガー、テレビの放送スケジュールなどにも及ぶ中、中国のグレート・ファイアウォールはこの数カ月間でますます高くなっている。
リベラルな政治に直接関わっている人々は、もっと直接的に苦しんでいる。いくつかの人権団体によれば、ここ1年間で身柄を拘束された活動家は数百人に上る。外国の非政府組織(NGO)も以前より厳しい監視や圧力にさらされている。
*1=万里の長城(Great Wall)に引っかけ、中国のインターネット検閲システムを指す言葉
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