アニメ アイドルマスターシンデレラガールズ4話の重箱の隅
第3話「Everyday life, really full of joy!」の小ネタ・解説・考察・感想です。今回はそんなに解説する所無いので楽、と思ってたら逆に書くこと無さ過ぎて時間掛かった。
アバン、台の上にセットしたカメラを前に未央が寸劇を始める。凛は事前に打ち合わせした台詞を喋らされている様子だけど卯月に対しては瞬きでアイコンタクトを図っているので卯月は素っぽい。未央のパーカーには「30(みお)」とダジャレ。
OPに関してはアーニャの修正ミスが再修正されているのだけ確認。
サブタイトル直訳は「日常には楽しいことがいっぱい」。特にひねり無く直訳通りの内容でした。知らない人の為に説明しておくと、アニメのアイドルマスター前TVシリーズ、所謂アニマスでは1話が765プロに取材のカメラが入りインタビュー形式でメンバーが紹介されていくという内容でした。今回の4話はそのアニマス1話をなぞる物です。アニマス当時はかなり賛否が分かれたので、1~3話でメインとなるニュージェネ3人をちゃんと描いてから他メンバーの紹介になってのでしょう。この辺りアニマスでの経験値を活かしています。
2話で綴りが間違っていたシンデレラプロジェクトルームのプレートは今回は正しい。
346プロはかなりの規模で、まるで大学か公園のようですが周りは普通にビル群が見える。立地イメージ的には渋谷区の代々木公園だったりするんでしょうか?
みくの慌てぶり。当然普段はネコミミも付けていないし語尾の「にゃ」も無い。右は普段の姿がカード化された時のもの。
今回みくは報われない役どころですがアニメーションとしてはすごく動かしてあります。
このカット、スカートの上から分かるふとももがいい感じ。猫目になっているコマのように普通に見ているとほとんど気付かないような書き方をしてますがアニメーターさん的にはノリノリで描いていそうなカットが多いです。
莉嘉に説教するみく。2話でも木登りを注意していた。現状プロジェクトのリーダー的ポジションがみく。一番年上の美波がアーニャの世話係的になっているし他のメンツは推しの弱い子か逆に個性強すぎで常識人ぽいキャラがいない。みくだけ着替えてきているのはここでアピールするつもりだったのだろう。
この、みくのアニメ的解釈はなかなか興味深い。自分のキャラ立てに関しての意識がちゃんと有り、先に仕事を貰った事に対する嫉妬もあるというのはある意味一番プロ意識が高いと受け取れる。その上でネコミミ・しっぽに猫語と痛いキャラに見えて常識やリーダーシップも有るという対照的な要素を内包している。きらり・杏・蘭子等ぶっ飛んだキャラがいる中みくが一番人間臭いキャラなのかもしれない。
ここで莉嘉が着ているのは3話の美嘉とお揃いのシャツ。
莉嘉が「ライオンの方が~」と言っているのは最初のRカードのアイドル衣装がライオン風だから。
騒がしい中ふと映るみくの真面目な顔。個人的にはみくのデビューはしばらく引っ張っておいてドカンとやって欲しい。
内容的にはあまり繋がり有りませんがアニマス4話でもきぐるみが登場してます。
杏が逃げる時の動画も結構遊んでますね。ぬいぐるみが思いっきり振り回されてるコマとか有ります。70~80年代ぐらいのアニメを思わせるドタ走り。
壁のパネルは映画のポスター。右がきらりが手伝う映画っぽい。日野茜と小早川紗枝が出演している。左は元ヤンキーアイドルの向井拓海。
智絵里のトレードマークは四つ葉のクローバー。ネックレスは原作でも似たような物を付けている。
所謂蘭子語は蘭子の出身地設定が熊本のため熊本弁などと呼ばれている。ゲームのテキストやボイスドラマなどでは基本的に翻訳が付随するのだがアニメではアーニャのロシア語を含めリアル寄りにするためか翻訳を付けていない。
美波の唇をよく見ると色が乗っている。大学生ということで化粧設定があるみたい。
さり気なく雲の色が赤みがかって時間の経過を示していますね。これは次の蘭子のシーンの為。残念ながらパンチラは有りません。アニマスも無かったのでおそらくデレアニもシリーズ通して無しになると思われる。
美波とアーニャの撮影中にギャラリーが集まってくるのは2人がビジュアル的に目を引く物を持っているという事では。そう考えるとラストへの布石でもある。
建物や半透明の柵、周りのビル等から察するにこの公園は新館の屋上部分に作られた物っぽい。「闇に飲まれよ」は「お疲れ様です」の意味、「やみのま」と略して使われる。
ほとんど「ロック」しか喋ってない李衣菜。ちょっと男っぽい感じの喋りをしてるが原作ではPに対しては基本ですます調。また、本人の意志とは裏腹に可愛い衣装を着せられることが多い。にわかっぷりが原作より強調されていて個人的にはここが一番楽しかった。右はきらりが勢い良くドアを開けた時の驚きぶり。思わず女の子らしい動きと声でした。
卯月達ときらりが話しているうしろでは李衣菜が悲鳴を上げたことに気付かれなくて安堵している。人数が多いため話しを進行させつつ端で他のキャラクターの描写も同時にしてます。こいうのは地味ですがカット数を抑えて作業量を減らしたり、限られた時間でより多くの描写を込めるためには意外と大事ですね。
キャンディシャワーのカットは2コマ打ちで前後のカット抜きで50枚ちょっとの動画。ラストの部分だけやや速度が落としてある所とか大変そうだけど見応えがある。
ちひろさんのカットの後に映る街中の広告は「THE IDOLM@STER STATION!!! Amazing grace」のジャケット。
現在のキャラ同士の繋がりが大体分かる配置。ニュージェネ・美波アーニャ組、特別親しい相手のいない蘭子、杏中心にかまってるきらり、莉嘉・みりあと近いけど微妙に距離開いてるみく。かな子・智絵里・李衣菜はなんとなくユニットになりそうだけど漫画「ロッキングガール」の組み合わせだとかな子・莉嘉・李衣菜になるのでどうなるのか。
李衣菜のシャツにUK(T?)の文字。本人は「ゆ、UKロック…?う、うん!知ってるよ!知ってますから!ホントに!」というレベル。
今週の時計。楽天で37万円で売られている。
『シンデレラガールズ』4話脚本担当の永井さんは、前アイマス時では設定制作で、画面に出る雑誌の文章やホワイトボードのスケジュールなども書いてくれていたりと、ずっとアニメアイマスを支えてくれたメンバーです。先月までのニュータイプのコーナーも永井さんと髙橋とで担当してました。
— 髙橋龍也 (@t_takahasi) 2015, 1月 30
永井さんはアニメの脚本としては初(?)になるのでしょうか。でもアイマスのノリや、各アイドルがどういう子なのかは説明するまでもなく。監督が全体の流れを、髙橋は小ネタやセリフの修正などをお手伝いしました。CPのメンバーがどういう子たちかよくわかる回でしたね。
— 髙橋龍也 (@t_takahasi) 2015, 1月 30
■4話のメタ的な意味
デレアニ4話はアニマス4話をなぞる形になっています。当時物議を醸しましたがそれに対しての製作陣の答えは、まだ感情移入をしていないキャラがいきなりライブやっても感動はしない、というような話でした。とはいえ紹介に徹すると話が全く動かないのでつかみとしては弱くなる。しかしそこをあえて1話を完全に紹介回にしたアニマスはある意味苦渋の選択でもあったかもしれません。それはアイドルマスターのアニメとしてきちんと原作の設定に沿ったTVアニメシリーズが作られるという事に対して慎重に考えた結果だと思います。デレアニとアニマス比較して考えていくと今にすればアニマスはおっかなびっくり作っていた感があります。いかにもアニメ的なテンプレっぽいところが結構あったのはそのせいも有るのかなと思います。
アニマスに対してデレアニはややリアル路線に有ると感じます。声付きキャラの中から14人をピックアップし、さらにその中でニュージェネの3人を全面に押し出しています。これは無理にでも全員をフラットに扱うことを辞めて現実的な路線を選択しているということです。アニマスの経験値がなかったらデレアニももっといかにもなアニメになっていたかも。
そういうデレアニの中でなぜPVの撮影が素人の卯月達任せなのか。346プロほどの会社ならお抱えのカメラマンなり適当な社員なりでまかなえるはずです。最低でもプロジェクトの人員であるPやちひろさん辺りがやるのが本来の筋。そこをあえてアイドルにやらせるのは卯月達自身がまだ他のキャラについてよく分かってないから。視聴者と同じような視点で同僚アイドルについて知っていく、そういう意味があるからです。
■総評
今回はそんなに解説する所無し。見どころとしてはアニメーションとしての動きの部分が多い回でした。アニメーターさんが生き生きとして仕事してる感じがするカットが多いです。特にみくの動きが良くて次回への布石として印象付けておく狙いも有ると思います。物語が動かない分動画で楽しませようという意気込みが感じられます。
話としてはみくへの期待値が高まっていく感じとだりーなのにわかっぷりと言うかビックマウスっぷりが面白かった。だりーなは原作では特別好きなキャラではないのですがアニメでどう弄くられるかが楽しみになってきました。
| 固定リンク
コメント