ライフハッカー編集部 - コミュニケーション,リーダーシップ,生産性向上 08:00 PM
クレームがあったとき、即座に的確な対応をするための3つの秘訣
Inc.:小学生のころ、両親にむりやり兄弟姉妹に謝らされて、いいかげんな「ごめんなさい」をしたことを覚えていますか。モゴモゴと謝罪の言葉だけをつぶやいて、大抵は、あとになってもまた同じようなケンカをしたことでしょう。謝罪をしたというよりは、謝罪の文句を口に出しただけです。
長いあいだ、ビジネスの世界においても同じような方法がとられていました。しかし幸いなことに、それは変わりつつあります。
決定権を持つのは、ブランド側ではなく、顧客
昨年、有名なクラウドファンディングプラットフォームであるKickstarterで、心からの謝罪の事例がありました。ビジネスにおいて通常行われている謝罪の慣行を破ったものです。
ある人物が、性差別的で侮辱的な「ナンパガイド」の出版資金を得るキャンペーンを始めたところ、それを知ったサービス利用者が激怒し、Kickstarterにはキャンペーンを中断させることを求めるメッセージが多数寄せられました。最初、Kickstarterはこれを拒絶しましたが、だんだんと不満の声が増えてきてKickstarterの利用をボイコットしようとする動きさえ出てきたため、最終的にキャンペーンを中断させました。
Kickstarterは、インターネットの中ではユーザーのネットワークが決定的な力を持っており、それをユーザー自身が最初から知っていたことを学びました。しかし、この認識よりももっと重要なのは、Kickstarterが行った公開の謝罪です。彼らはこの誠実な謝罪によって、顔の見えない一企業から間違いを犯せばそれを自発的に認める人間の集団に変化したのでした。
2011年には、ジェットブルー航空を利用していた旅行者が100人、間違って着陸した空港で舗装道路上に取り残されることがありました。7時間のあいだ、食べ物も水も、まともなトイレもない状態です。当然、これは国際的なニュースとなりました。ジェットブルー航空のCEOは公開の場で謝罪をし、目的地の空港において業務上の問題があったこと、また、乗客を危険にさらす意図はなかったことを説明しました。CEOは、「顧客の信頼を裏切るようなことをしてしまいました ... まことに申し訳ありません」と発言しました。
ごく最近では、ミシシッピ州の高校生であるSarah Kavanaghさんが、Change.orgに置いてある嘆願に何千もの署名を集め、コカコーラ社とペプシコ社の担当者に会いました。嘆願の内容は、それら2社に臭素化植物油を製品に使うのをやめてもらいたいというものです。利用に賛否のあるこの原材料は、難燃性物質として特許を得ており、世界中での利用は認可されていません。
この主張は功をなしました。コカコーラ社とペプシコ社は公式発表を行い、臭素化植物油の使用を撤廃する方向で動いており、問題の少ない原材料を代わりとするために調査中である、との声明を出しました。Kavanaghさんは、「これらの企業、特に大企業が消費者の意見に耳を傾けてくれるとはすばらしいことです」と語っています。
避けられない謝罪をチャンスに変える
顧客に謝罪することは、いまや企業にとって避けて通ることのできないことです。顧客との関係に謙虚になることは、現状を変え問題をなくすための戦略であるだけではなく、勇気を持って顧客と対話し、魅力を感じてもらうことにもつながるのです。Kickstarterもジェットブルー航空も、ソーシャルメディアを使い、すばやく顧客に情報を伝えました。不満を感じている顧客にも、そうでない人にもです。
私たちはインターネットの力により、瞬時に世界中の人々とつながりを持てるようになりました。これにより企業は常に機敏さを保ち、即座に問題に対応することができます。顧客に対してリアルタイムに返事ができるソーシャルメディアの力を、企業はどのように利用できるでしょうか? 以下に挙げる3つは、皆さんのビジネス上のネットワークで起きる可能性がある問題を早期発見し、最も的確に対応するための方法です。
1. 問題を調査する
ソーシャルメディアを皆さんの社名やブランド名で検索する「社内特殊部隊」を作りましょう。ネット上でどんなやり取りがされているか、また、それらが現在直面している問題にどう関係するかを調べましょう。説明責任が発生したときのための非常召集チームをつくり、常時、自社ブランドの評判をチェックしましょう。
2. 信頼できるネットワークを構築する
顧客の基盤から、信頼できるネットワークを作りましょう。ソーシャルメディア経由で、もっとも自社ブランドを好いてくれる顧客を探してつながっておき、何か不運な状況に陥ってしまったときには、彼らの影響力を使わせてもらいましょう。顧客のブランドへの忠誠心は、お金に換えがたい価値があります。
3. 謝罪の際には謙虚に徹する
実直さや人間味を出しましょう。起こってしまったことや、それに対する顧客の反応を変えることはできません。しかし、皆さんが彼らの声を聞いていること、それを重要視していることを示すことはできます。
ソーシャルメディア上で公開する謝罪を、顧客との個人的なつながりを得るための機会と考えましょう。公共の場でのこのような交流は、まわりで見ている人たちに、皆さんが苦境にどう対応できるのかを見せることになります。ここで謙虚にふるまうことによって、ブランドの力はむしろ強くなるでしょう。
The Modern-Day Apology: 3 Tips for Responding in Real Time|Inc.Com
Young Entrepreneur Council(原文/訳:Conyac)
Photo by Shutterstock.
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庄司真美
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