上杉隆の東京脱力メールマガジン Vol.148
上杉隆の東京脱力メールマガジン
『 巨人「Yahoo!」からの宣戦布告 』
10月1日は、私にとっていくつもの意味で特別な日になった。盆と正月とクリスマスとイースターとラマダンがいっぺんにきたような感じだ。
まずは、代表を務める自由報道協会が正式に公益法人に移行したことが挙げられる。
午前中、昌山美智代事務局長が内閣府に出向き、正式に認証を受けた。2011年1月の発足から約一年半、オープンで公平な記者会見を開催し、日本の言論空間の健全化を目指す組織がようやくフル稼働を始めたということだ。
発足当初、日本外国特派員協会(FCCJ)の会見スタイルを模倣したのは、記者クラブの存在のために不可能だった「誰もが参加できるフェアな記者会見」を日本で実現させることを目標としたからだ。
そして、予想通り、自由報道協会を発足させるとすぐに反応したのは日本にいる海外特派員たちだった。
「ようやく日本人が自ら気づいて、自らの手でこうした組織を作ろうとしていることは本当に素晴らしい。心から手伝いたい。遠慮なくなんでも言ってくれ」
カレル・ヴァン・フォルフレン元FCCj会長やピオ・デミリア元FCCJ副会長のこうした励ましの言葉を受けて、私はすぐにFCCJに向かった。そうして、協力と特派員への参加を呼び掛けたのだ。
たとえば、いまピオ・デミリアが公益法人自由報道協会の副理事長の座についているのもその流れだ。
10月1日に起きた二つ目の出来事は、今年五月に創設したメディア・カンパニー(株)NOBORDERが二件目となる大きな提携先を発表したことだ。
世界的フォトグラファーの広河隆一氏の主宰するDAYS JAPANとの提携は、最初の提携先である紀里谷和明氏のFree World同様、その卓越した感性と、洗練されたビジュアルコンテンツをNewslogに引き込むことに成功するだろう。その上で、文字通りのNOBORDERとして開かれたメディア空間を構築する第一歩となる。こうした提携、あるいはインキュベーションは今後さらに続く予定だ。
そして、広告アドセンスによる個人ジャーナリストへの原稿料(ギャラ)支払いというNews-logのまったく新しいプログラムは、今後のメディアのひとつのビジネスモデルとなるだろう。
実際、NO BORDERが始めたこのモデルは先週からYahoo!の模倣するところとなっている。日本のインターネット界の「巨人」にマネをされるというのは脅威ではあるが、考えようによっては光栄なことだ。
これによって言論空間の多様性が広がり、世界にも認められているような可能性がみえてきた。
こうして盆と正月が一緒にやってきた昨日10月1日だが、さらにここに内閣改造が加わった。
その中でも、とくに田中真紀子氏の文部科学学大臣入閣の改造人事は、約10年前、彼女の取材を繰り返し、『文藝春秋』、『週刊文春』、『週刊新潮』などで連載・執筆、2冊の本を著したあの頃を思い出させることになった。
日本の政治が少しも進歩していない状況と、情報を把握できてない野田内閣と日本の現状に正直、驚かされる。別に私の本の内容が正しいと言っているわけではない。
あの時代の空気に流されて、結果、判断を誤り続け、日本の外交と政治を混乱させた教訓に誰もが目を瞑っていることに失望を覚えたのだ。
とはいえ、こうやってメルマガを書いて、新しい人々(層)に訴えかけることもできる時代になったのだ。そうした意味できのう10月1日は、やはり、記念すべき日だったのであろう。
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2012年10月3日
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