5.
表面分布特性( BRDF のモデル
化)
物体の面は小さな凹凸を持つ微小面の集まりと考え、それら微小面が鏡面反射す
ると考える。
N
H : L と V との垂直二等分線
H
L
γ
V
θ
H の分布は鏡面反射する微小面の
向きの分布を表すと同時に表面の
粗さによる鏡面反射光の輝度分布
を表す。
つまり、この分布を求めることに
より、鏡面反射の輝度が求まる。
θ
物体表面
微小面
H を法線ベクトルとする微小面が物体表面に存在すると考える。
cosγ = N ・ H
6.
Microfacet Distribution Function
微小面勾配分布関数
分布特性には、一般に次式の分布関数を用いる。
様々な分布関数が存在する
ガウス分布関
数
ベックマン分布関数
Cook と Torrance が使用した方式。 Reitz の分布
関数より優れた理論根拠を持っているといった。
Reitz の分布関数を使用すれば Blinn モデルとなる
。
D(γ ) = C exp(−(γ / m) 2 )
γ は前述の角度
1
−[ (tan γ ) ]2
m
D = D ' (m, γ ) =
e
4m 2 cos 4 γ
cosγ = N ・ H
m = 0.2~0.7
m が小さければ反射は鋭い指向性を持ち、大きいと反射光が散乱
する。
いくつもモデリングする場合は単純に和で求まる。
D=
∑ w D(m )
1≤ j ≤ n
j
j
Wj の和は1である
7.
Microfacet Distribution Function
微小面勾配分布関数
ブリン( Blin )
9.
フレネルの方程式
(The Fresnel Term)
phone shading でいうところの鏡面反射係数( Ws(θ) )に相当する反射率
F ( λ,θ )を導入する。光の反射は光の波長に左右されることと、角度に依存する
ことを考慮した鏡面反射率である反射率 F ( λ,θ )は以下の Fresnel の式を使用す
る。
c( g + c) − 12
1 ( g − c)
F (λ , θ ) =
1 +
2
2 ( g + c) c( g + c) + 1
c = cos θ = (VH ) = ( LH )
2
g 2 = ηλ + c 2 − 1
2
η λ = η tλ η
iλ
θ :入射角
ηλ : 屈折率
ηiλ 第一媒体
ηtλ 第二媒体
導体の媒質は光を減衰するため、物体の複素屈折率を考慮する必要がある。
ηλ= ηλ-ikλ
kλ は物質の吸光率
10.
BRDF の式の決定
微小面勾配分布関数
幾何学的減衰関数
反射率
I spec
D(γ)
G
F(λ 、 θ)
F (λ ,θ ) D (γ )G
=
π ( NV )( NL )
以上から、 BRDF は一般化される。
Ispec は鏡面反射光の輝度
11.
BRDF の式全体
Ka
I = Kdρ (λ ,θ ) + Ksρ s (λ , VH ) • D • G • ( NL) Ks :
π ( NV )
I = Kdρ (λ ,θ ) + Ksρ s (λ , VH ) • D • G • ( NL)
環境光
鏡面反射
反射率
光の波長 R,G,B
ベクトルの掛け算
NL 光の入射角
H → L と V の harfVector
H = (L+V)/2
D : Distributing function
光の拡散率 : Backup 式
→ D(NH)
G : 減衰率(ざらざらを)表現
ブリン式に基づく
Kd ・ Tx ・ ρ(λ,θ)
全体の reflectance
12.
Ashikhmin 照明モデル
ρ (V , L) = ρ d (V , L) + ρ s (V , L)
ρd :diff
ρs :spec
ρ(V,L) は二つに分解可能である。
Secular 成分について見ていくと、 phong のモデルとして以下の式が挙げられる。
( NH )
ρ s (V , L) = c
NL
n
しかしこの時 ,ρd(V,L)=ρd(V,L) でないため Helmoholtz の相反性を満たしていない。
そのため相反性を満たす Neumann & Neumann の BRDF の式+金属物質の関係式 Frensel 項
が追加された式は以下の通りである。
n
( NH )
ρ s (V , L) = c
F ( KH )
K は L か V のどちらか
max( NV , NL)
13.
Ashikhmin 照明モデル
Ashikhmin らは、この BRDF に異方性を追加した。
異方性は、反射のパラメータ n を拡張。
n に関して、従法線ベクトル方向 u 、接ベクトル方向 v に応じて反射率が違うものと
設定。
ここで、従法線ベクトルや接ベクトルは、それぞれの局所座標で直行する必要がある
。
N
しかし場所に応じて向きは異なり、例えば、CDの裏面をレンダリングしようと思え
ば、 従法線ベクトルや接ベクトルは、CDの動径方向と、円周方向に取るのが適切で
ある。
14.
Ashikhmin 照明モデル
Ashikhmin らによる BRDF は、次のようになる。
nu cos 2 φ + nv sin 2 φ
( NH )
ρ s (V , L) = c
F ( KH )
max( NV , NL)
nu = nv の異方性がないときには、 Ashikhmin らの BRDF は、 Neumann & Neumann の
BRDF と一致
係数cにおいては以下の通り
R(V ) = ∫ ρ (V , L) cos θ | dθ | ≤ 1
Ashikhmin らは、拡散光成分に関しても議論しており、彼らは、 Shirley らによ
る総エネルギーの保存を考慮した、拡散光に関する BRDF も導いたページに式を
記載する。
15.
Ashikhmin モデルで使われる BRDF の
式
1
2
1
2
nu cos 2 φ + nv sin 2 φ
(nu + 1) (nv + 1) ( NH )
ρ s (V , L) = Rs
F ( KH )
8π
( HK ) max( NV , NL)
28
NV 5
NL 5
ρ d (V , L) =
Rd (1 − Rs )(1 − (1 −
) )(1 − (1 −
) )
23π
2
2
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