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あおなみ線SLに設計費 名古屋市、多額予算に疑問の声も

あおなみ線での実験走行に出発するSL=2013年2月16日、名古屋市中村区で

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 名古屋市は2015年度当初予算案に、第3セクター鉄道「あおなみ線」(中村区・名古屋−港区・金城ふ頭、15キロ)での蒸気機関車(SL)の運行に向け、レール改修の設計費など2千万円を盛った。16年度以降、車両を借りて年2日間程度、運行したい考え。ただ、設計終了後の改修工事費は3〜4億円とみられるほか、2日間の運行には車両の賃貸料など4千万円近い負担も必要になる。出費に見合う効果があるのか、市議会でも賛否が割れそうだ。

 SL運行は、河村たかし市長の持論。街の活性化につながると定期運行を唱えてきた。市は13年2月に2日間、あおなみ線の一部区間からJRの貨物線に乗り入れる約5キロのルートでSLの実験走行をした。計6往復に1200人が乗り、沿線には4万3千人が見物に詰め掛けた。

 市は14年度、定期運行に向け、本格調査。車両を譲渡してくれる鉄道会社はなかった上、専属の機関士などを確保する見通しも立たず、週末などの定期運行は困難と結論づけた。

 一方で、SLで知られる大井川鉄道(静岡県島田市)から、年2日程度の運行に向け車両が借りられる見通しとなった。ただSLは、あおなみ線の電車の車両と車軸部分の構造が違うため、13年の実験走行では使用しなかった中島(中川区)−金城ふ頭間にあるカーブがきつい箇所で、脱線する恐れがあるという。

 このため市は15年度、この区間のレール付け替えの設計に入る。速度超過を防ぐため、大井川鉄道から借りる車両に、あおなみ線に対応する自動列車停止装置(ATS)を取り付けるための設計も行う。

 SLをめぐっては13年10月、市がアンケートを実施。複数の選択肢も選べる形で「実験走行をどう思ったか」と聞いたところ、800人近くが回答した。「税金を使ってまで実施する必要があるのか疑問だ」と答えた人が最多で42・2%。ただ「名古屋市に活気・にぎわいがでたと思う」と評した人も40・2%おり、賛否は割れた。

 市議会の最大会派・自民の議長経験者の1人は、予算審議を前に「SLには、大金がかかる。議論はこれからだが、個人的には賛成できない」と話した。

(中日新聞)

 

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