子宮頸がんワクチン:接種対象7万人を追跡調査…名古屋市

毎日新聞 2015年02月09日 13時53分

 子宮頸(けい)がんの予防ワクチンの接種を受けた女性の一部が痛みやしびれなどの副作用を訴えている問題で、名古屋市は2015年度、ワクチン接種を受けた可能性のある市内の女性約7万人を対象に、副作用の有無についての実態調査に着手する。調査は政令指定都市では初めてで、全国でも最大規模という。いまだ明確でない接種と副作用の因果関係の解明につながると期待されている。

 9日発表の同年度一般会計当初予算案に、費用700万円を計上した。市は10年から独自に中学1、2年の女子を対象に接種への助成を始め、13年4月には全国で定期接種が始まった。しかし、副作用の報告が相次ぎ、同年6月に国が市町村に対し、積極的な接種の見合わせを求める通知をした。厚生労働省には、約2500件の副作用の報告が寄せられているという。

 市内で接種したのは約5万人と見られる。しかし特定が難しいため、当時中高生で接種の対象となった市内在住の女性約7万人全員に調査票を郵送することにした。【岡大介】

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