自由と民主主義のために闘う「正論路線」を発展させた言論活動に対して贈られる正論大賞に、現代史家の秦郁彦氏(81)と東京基督教大学教授の西岡力氏(58)が決まった。2人の同時受賞は初。新進気鋭の言論人らを対象に贈られる正論新風賞には東海大学教授の山田吉彦氏(52)が選ばれた。
正論大賞は今回が30回目。秦氏は「慰安婦問題」で1992年、韓国・済州島で慰安婦徴用のために女性を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の証言(吉田証言)を産経新聞と雑誌「正論」で初めて批判。西岡氏は慰安婦問題で「『女子挺身隊』の名で戦場に連行された」とする報道に初めて疑義を唱えた。
新風賞は15回目。山田氏は日本海洋研究の第一人者で、国境周辺の離島の現状や海上安全保障、海賊対策などで健筆を振るってきた。
贈呈式は来年2月23日、東京都港区のグランドプリンスホテル高輪で行う。
(紙面から)