異動内示の３日後に商品券　贈賄容疑で再逮捕の元参事

　大分の教員汚職事件で、贈賄容疑で再逮捕された元県教育委員会義務教育課参事矢野哲郎容疑者（５２）＝別の贈賄罪で公判中＝が、県教委教育審議監富松哲博容疑者（６０）＝収賄容疑で逮捕＝に商品券を渡したのは、小中学校校長から県教委への異動が内示された３日後だったことが１９日、関係者の話で分かった。

　容疑を認めている矢野容疑者に対し、富松容疑者は商品券のわいろ性を否認しているが、大分県警は内示日と商品券授受が近接していることから、異動への謝礼であることを裏付ける事実の一つとみて、捜査を進める。

　県警は１９日午前、富松、矢野両容疑者を送検した。

　調べによると、同県佐伯市の離島にある小規模な小中学校の校長だった矢野容疑者は、在任わずか１年で県教委参事への異例の異動を３月２２日に内示された。

　関係者によると、矢野容疑者は３日後の２５日、富松容疑者の自宅を訪問。「これからよろしくお願いします。ありがとうございます」などと言って２０万円分の商品券を渡したという。