BO投資に役立つテクニカル
●知っておいて損はないテクニカル
多くのテクニカルは取引制限のない一般的なトレードのためのものであり、BOには使うのは難しいと前述したが、中には見方を変えるとBOに使えるテクニカルもある。ここではBO投資に役立ちそうなテクニカルをまとめた。少しでもリターンを挙げたいと思う投資家は参考にしてほしい。
●エンベロープ
移動平均線から一定の比率でかい離させたもの。移動平均線の本数とかい離の割合をうまく設定すると、ワンタッチ、ハイ・ローの両方で有効なテクニカルになる。
標準設定は移動平均線が24本(中期)、かい離が1%と2%となっているケースが多いが、外国為替の場合、移動平均線をもっと短くした方がよい。ここでは計算期間を10本にしてかい離率は1と2%に設定した。
ドル・円の1時間足で表示したのが、次のグラフだ。前半のもみ合い相場は移動平均と±1%の中に収まっており、後半の上昇相場では移動平均を下値支持ライン、+2%のバンドが上値抵抗ラインになっていることがわかる。ちなみに直近の足は移動平均を割り込み、トレンドが変わったと推測できる。この後は移動平均線を上値抵抗ラインとして、マイナス1%あるいは2%が下値支持ラインになる。
エンベロープの欠点は、先行きが読めないという点。移動平均線を使っているため、表示されるのは現在足まで。次の足などはわからない。急激な変化があると、対応しにくいのである。
この点は推測で行うしかないが、トレンドが継続している場合は2つのバンドと移動平均線は目標値になるだろう。
●ACオシレーター
米国のテクニカル開発者であるビル・ウィリアムズが開発したオシレーター系のテクニカル。5本と34本の中間値の移動平均線によって作られた陰陽線によって判断する。一般的にはマイナスゾーンからプラスゾーンに入った時が買い、反対にマイナスゾーンに入った時が売りとされる。
次の図は5本のACオシレーターで、ドル・円1時間足を見たもの。極端なもみ合い相場のときにはシグナルがはっきりせず判断しにくいほか、大きなトレンドでも陰線が出るなど注意すべき点はあるが、陰陽線の出現パターンとプラス、マイナスゾーンの位置を総合的に判断すると、比較的トレンド変化を把握できているといえる。
これを「ハイ・ロー」に使うとすれば、プラスゾーンで陰線が出た時に売りチケット、マイナスゾーンで陽線が出た時に買いチケットを購入し、陰陽線が継続しているときには同じチケットを買い続けるという方法がよいだろう。
●RSI(相対力指数)
売りと買いの勢力のどちらが強いかで売買判断を行うオシレーター系のテクニカル。一般には過去14本のなかで上昇している足の値幅を比率として表示する。比率が80%を超えると行きすぎ、20%を割ると売られ過ぎとして、前者は買い、後者は売りのシグナルとなる。
ただ、これは感触頼りの売買のため、使い勝手が悪い。そこで、ここでは5本足と10本足のRSIを算出し、そのクロスによって売買判断を行うように改良した。それが次のチャートだ。
5本足が10本足を上に抜けば買い、下回れば売りと判断する。「ハイ・ロー」では、そのチケットを購入することになる。
丸で囲んだところがチケットン購入局面で、全勝いうわけにはいかないが、勝率50%以上は確保できるようなテクニカルになる。
●アルーン
1995年にトゥーシャー・シャンデの開発したトレンド系のテクニカル。計算期間の中で高値を更新した回数と安値を更新した回数を%表示した2つのラインで、トレンドがあるかないか、トレンドがあれば、その強さはどれくらいかを見るための指標と言われる。発想はサイコロジカルと同じだが、下げも見ることで、判断がより明確になるメリットがある。
次のチャートはドル・円5分足で10本期間で求めたアルーンチャート。80%以上と20%以下をわかりやすいように表示してある。薄い色がアップで、濃い色がダウン。
一般にはアップが80%以上で、ダウンが30%以下で上昇トレンド、ダウンが80%以上でアップが30%以下なら下落トレンドと見る。
ただ、BOの場合はトレンド云々より、次の足が上か、下かを見極めることが重要。そこで、BOでは80%以上にあったアップラインが80%を割り込んだところを下チケット、80%以上にあったダウンラインが80%を割り込んだところを上チケットの買いチャンスとする。これによって「ハイ・ローで使えるテクニカルになる。
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