社会
市の助成金を不正受給、横浜のベンチャー企業/神奈川
横浜市は28日、中小企業研究開発促進事業(SBIR)の助成金を受けていたバイオ系ベンチャー会社「メタボスクリーン」(中区)が、助成金の一部を不正受給していたと発表した。市は不正受給分約162万円の返還を加算金とともに求め、5万円の過料処分を行う方針。刑事告訴についても検討している。
市によると、同社はアレルギー反応の検査キット開発を2011年に申請し、外部審査会で助成金の交付決定を受けた。12年3月には事業実績の報告があり、市は研究の達成度を確かめ、書類などで経費を確認。同年4月に助成金約418万円を交付した。
その後、市は不正受給に関する匿名の情報提供を受け調査。同社が、取引する医薬品業者に薬品の数量を水増しするなどした虚偽の請求書の発行を求め、これを基に市へ報告していたことが判明した。
市によると、同社は「資金繰りが苦しかった」と不正受給を認めているという。実際にどれだけの数量が補助事業に使われたかは確認できず、この業者に関する18件の請求書計約162万円分全ての返還を求めた。
同社には08年度にも助成金を交付しており、市があらためて報告内容について調査している。
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