中国の新富裕層による需要の急拡大で、東南アジアの希少木材の密貿易に拍車がかかり、同地域の国々から巨大な北の隣国に流入する天然資源を巡って政治的な緊張が高まっている。
レッドウッド材を使った「ネオクラシック」家具の人気により、一部の木材の価格が1立方メートルあたり数万ドルまで高騰し、メコン川流域の森林では、違法伐採者と森林警備隊の激しい衝突に発展している。
これまでも象牙やフカヒレ、ヒスイといった製品が国境を越えて中国に流入していることへの懸念が広がっていたが、そこに新たな問題が加わった。
英非政府組織(NGO)グローバル・ウィットネスが5日に発表した報告書では、親中国のカンボジアが法規制を緩め、高級木材ビジネスの活況を許していることへの懸念を強調している。
同団体の活動家、ミーガン・マッキネス氏は中国での「上品な家具のブーム」が「メコン川流域全体の丸太の闇市場取引」の背景にあると指摘する。
「中国は早急に、違法に伐採された木材の輸入を阻止する規制を導入し、暴力や威嚇、環境破壊を招いてきた伝統に終止符を打つ必要がある」と同氏は言う。
■タイでは銃撃戦も
こうした密貿易は、先月ミャンマー北部カチン州で伐採に関わった疑いがある中国人100人以上が拘束された事件のように地政学的緊張を高める恐れがある。カチン州では木材が政府軍と少数民族武装勢力の対立の一因とみられている。
タイでは、この2年間にカンボジア人の違法伐採者との銃撃戦で森林警備隊が死亡または負傷するケースが起きている。
タイ当局は先月、ローズウッド(紫檀)の違法な出荷を阻止したと発表した。この積み荷は偽造書類でラオス向けに出荷され、その後タイに送り返されてから中国に出荷されるところだった。
ラオスのメディアは火消しに努め、発見されたローズウッドはごく少ないと報じた。
政府関係者や活動家の話では、2年前にサイアミーズ・ローズウッドを許可がないと輸出できない保護植物に指定し、保護しようとしたが、手の込んだ伝統的な中国家具のブームのせいで失敗したという。
中国の新富裕層による需要の急拡大で、東南アジアの希少木材の密貿易に拍車がかかり、同地域の国々から巨大な北の隣国に流入する天然資源を巡って政治的な緊張が高まっている。
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