日本人人質:トルコの情報「内容控える」 岸田外相答弁

毎日新聞 2015年02月06日 12時57分

 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)による日本人人質事件で、トルコの外相が共同通信の取材に対し、同国の情報機関が後藤健二さんらの拘束場所を特定し、日本政府に情報提供したと明らかにしたことについて、岸田文雄外相は6日午前の参院決算委員会で、「トルコを含め関係国と連携し、さまざまな情報を得ていたが、具体的な内容は控えたい」と述べ、確認を避けた。

 トルコのチャブシオール外相は4日、共同通信の取材に対して、「信頼できる仲介者」を通じて人質の解放に当たったと発言。2人の拘束場所を把握し、「全て日本政府に情報提供していた」と述べた。

 岸田氏はこれに関し、「情報提供先との信頼関係もある。具体的な内容について、一つ一つ、何を得たか、何を得なかったかを言うのは控えるべきだ」と述べた。民主党の石橋通宏氏への答弁。

 安倍晋三首相は中東歴訪中の1月20日(日本時間同21日)、トルコのエルドアン大統領との電話協議で人質解放への協力を要請。岸田氏も同27日、チャブシオール氏と電話協議している。トルコはISから人質を奪還した実績があり、一部では「日本政府はトルコに現地対策本部を置くべきだった」との指摘も出ている。【福岡静哉】

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