ちょっと気が早いけど、学部三年生はもう少しで研究室配属があります。
僕は4年生で入った研究室が合わなかった人間で修士では違う環境に身を置いているけど、自分で希望して入った研究室で良い経験ができなかった立場からの意見を書いてみたいと思います。
(追記:筆者の通っている東大でも、周りを見渡すと多くの研究室で1人や2人は精神的に参ってしまい来れなくなった、あるいは問題を抱えながら通っているという人がいる状況のようです。大学院で中退したり、なんていうこともちょくちょく聞く話です。個人に問題がある場合ももちろんあるでしょうが、研究室との相性が悪かったということもあるでしょう。研究室選びは、是非とも慎重に行ってください!)
まずは陥りやすい注意点から
①研究テーマ
まず誰もが考えるのは研究テーマが自分の興味あるものかどうかということ。
研究室紹介に書いてある研究内容を見て面白そうだなとか、つまんないなとか、誰しも感じると思います。そしてそれを基準に研究室を決めるのが当然だと考えるのが自然かもしれません。
でも、ちょっと待って!
正直なところ、研究室紹介であるような表面的な研究の説明では実際にどのような研究活動をしているのか良くわかりません。研究室に入って実際に研究を始めても、隣の研究室でどんな研究してるのか聞いても良くわからないなんてこともあるくらいです(´`)
研究の夢のような応用例を聞かされても、実際には失敗続きの地味な実験を毎日昼夜延々と繰り返しているかもしれません。
もちろん研究テーマの印象というのは研究室を決める上での大事な要素ですが、それだけで選ぶのは不幸になる可能性があります。真面目な人が結構この結果不幸にあっているような気がします。
②教授
研究室は雰囲気が大事だとよく言うけど、では研究室の雰囲気って?と考えた時初めに考えるのは研究室のボスがどんな人かということかなあと思います。
3年生までに受ける授業で教授がどんな人かっていうのは大体分かっているかもしれないけれど、ここにも大きな落とし穴があります。
一般的に研究室には教授がいて、その下に准教授、講師、助教のうちどれか、もしくは全員がいます。
もちろん教授の人間性は凄く大事だけど、大学が有名であればある程、偉い教授が多くてそんな人は大抵忙しくて研究室にいないことが多いし、研究はおろか指導さえ定期的にある研究会でのみ、っていう場合が多いのです。
では、誰が学生を指導するかというとその下にいる准教授や講師、助教です。
この人たちがどのような人かっていうのはしっかり調べておいた方がいいと思います。(特に助教は要注意で、下っ端で学生と一番距離が近いから一番気をつけるべきなのだが授業をすることはあまりないからどのような人かわからないことが多い!)
先生が帰るまで帰れなかったり、罵倒ばかりするような人だと最悪!
では、(僕的に)研究室を選ぶ際どのようなことを基準にするべきかというと、
①学部から修士でそのまま同じ研究室に進む学生が多いかどうか
研究室に配属されてやばい、と思った学生は大抵大学院入試で他の研究室を希望します。だから、そんな研究室は学部から修士で学生が総入れ替えすることがあります(´。_。`)
もちろん、学部の学生が大学院入試で皆その研究室を希望したけど他の学生に成績で負けてしまった結果学生が入れ替わってしまったということもあるかも知れないけど、あまりにも修士から来た学生ばかりだと注意するべきです。
②そのまま博士まで進んだ学生はいるか
博士課程に進むつもりはなくても、博士課程の学生は在籍していて、その学生は学部、あるいは修士から在籍しているかは調べておいても良いかもしれません。よっぽどひどい環境なのに自ら博士課程に進もうとするドMな人はあんまりいないから(笑)そのような博士課程の学生が多いということはまあまあ過ごしやすいところなのかも。博士課程の学生があまりにも多かったり、博士進学を迫られるような研究室は怖いけど。
③夜に校舎を見に行く
研究室によっては夜遅くにもいっぱい人がいます。もちろん皆研究が面白くて夜遅くまでやっていることもあるけど、残らされてる場合も多いです。
④サークルや部活の先輩に聞く
なんだかんだこれが最強(笑)研究室に入るとどこの研究室は緩くてどこどこの研究室は実はやばいとか情報がいろいろ入ってくるものです。研究室見学で来る学生には本当のことは言わなくても、さすがにサークルや部活の後輩に嘘をつく人はいません。研究室について聞けばやばい研究室の面白い話を嬉しそうに話してくれるんじゃないかな。
研究内容じゃなくてそんなことで研究室を決めるなんて…と思うかもしれないけど、良い研究室ならば研究が始まって1か月もすればよっぽどでない限り大抵の研究はやってりゃ楽しくなるもの。
そんなことより過ごしやすい研究室かどうかを考えてほしいです。僕の周りでどんな研究をしているかだけで選んだ人は大抵後悔しているし、反対にどんな研究室かを重視した人は生き生きしています。
一回環境で研究室を選んでみて、実情を知ってから修士で違う研究室に行くのも良いかもしれません。
どこでやっても研究はしんどい思いをすることになるだろうけど、どうせならためになる、しんどすぎない苦労をしたいものです。ただひたすら耐えるだけの研究室生活はしたくないし、してほしくありません。
(ちなみに)
ちなみに、研究室がどのような研究をしているかとか、ちゃんと指導されているかを知りたい場合、卒論や修論の発表会に行くのがオススメです!
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