ＥＣＢ、ギリシャ銀行への緊急支援595億ユーロを認める方針

　　（ブルームバーグ）：欧州中央銀行（ＥＣＢ）はギリシャ中央銀行に対し、最大595億ユーロ（約８兆300億円）の緊急資金を国内銀行に供与することを認める方針だと、この決定に詳しいユーロ圏中央銀行当局者が５日明らかにした。

ＥＣＢは４日、ギリシャ新政権が救済プログラムに基づく改革を実行しない可能性が高まったとして、ギリシャの市中銀行に認めていた資金調達のための特例措置を解除した。これを受けて５日の市場でギリシャの株式 と債券は下落した。

匿名を条件に語ったこの当局者によると、ＥＣＢは通常の資金調達の代わりに500億ユーロの緊急流動性支援（ＥＬＡ）を認め、これに95億ユーロを上乗せすることを承認した。

ＥＣＢの報道官はコメントを控えた。ドイツ紙のウェルトはこれより先、ＥＣＢはギリシャ中央銀行に対し、約600億ユーロのＥＬＡを認める方針だと報じていた。

この措置を通じ、ユーロ圏各国の中央銀行は自らリスクを負担し金融機関に流動性を提供できる。ＥＣＢはＥＬＡについて２週間ごとに検証する。

ギリシャ財務省はＥＣＢによる同国債の特例措置撤廃について、金融セクターのネガティブな動向を反映したものではないとし、銀行は「適切な資本を備え十分に保護されている」との見解を示した。

ギリシャ中銀のストゥルナラス総裁は５日にアテネで記者団に対し、ギリシャの預金は安全だと述べ、ギリシャの銀行に対するジャンク級（投機的水準）担保の特例措置の撤廃決定については覆すことが可能だとの認識を示した。

原題：ECB Said to Allow Greek Banks 59.5 Billion Euros Emergency Cash（抜粋）

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更新日時: 2015/02/06 08:32 JST