コラム:「第3次レバノン侵攻」は不可避か
Michael Williams
[4日 ロイター] - 2006年のレバノン侵攻以来、平和を保ってきた同国のイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルの関係が今、急速に悪化している。停戦が長らく守られてきたが、2週間前に事態は急変した。
ヒズボラとイスラエルの緊張は現在、06年の侵攻後で最高潮に達している。イスラエルのリーベルマン外相は2日、3度目のレバノン侵攻は不可避だと発言した。
イスラエル軍のヘリコプターが先月18日、シリア南部クネイトラ県のゴラン高原で車列を空爆し、ヒズボラの戦闘員6人を殺害した。そのうちの1人は、ヒズボラのムグニエ元司令官の息子だった。ワシントン・ポスト紙は先週、ムグニエ元司令官はイスラエルと米国の情報機関が関わる作戦で暗殺されたと伝えている。
イスラエル側は、ヒズボラがすぐに報復してこないことを期待していたに違いない。だが、ヒズボラはその10日後、レバノンとイスラエルの国境付近でイスラエル軍の車両を攻撃、イスラエル兵2人が死亡した。
イラン、ヒズボラ、イスラエルの関係は現在、重要な過渡期にある。
イスラエルにとって懸念すべきは、過去数週間でヒズボラとイランが関係を深めていることだ。ヒズボラがイスラエル軍を攻撃した前日、ヒズボラの指導者ナスララ師は、イラン革命防衛隊の精鋭コッズ部隊を率いるスレイマニ司令官と会談している。2人はこれまでに何度も会っているが、公表されたのは今回が初めてとなる。 続く...