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【競馬・ボート・競輪】

[ボート]平石、気合入ってます 独占手記

2015年2月5日 紙面から

 関東地区ことし最初のGI「第60回関東地区選手権」があす6日から11日まで戸田ボートで開催される。群馬、埼玉、東京3支部のベテランから若手まで総勢50人が結集。山崎智也、毒島誠、浜野谷憲吾、石渡鉄兵ら強豪を相手に桐生順平、黒井達矢、中田竜太の地元ヤングパワーが対峙(たいじ)する。今回は特別企画としてホーム出場最年長・平石和男選手が手記を寄稿。レースに趣味に本音トークをぶちまけてくれた。

◆昨年は優勝ゼロ

 あすから始まります、関東地区選手権。その地区のナンバーワンを決めるレースですが、その後のSGの権利もかかってきます。先々のことも考えて走っていきたいですね。

 去年は1回も優勝できませんでした。だから、早く優勝したいんですよね。何とかしたい。最近はいいエンジンを引いてます。もらったときよりも良くしてる。正月の戸田ぐらいから何かいい感じになってきたんで、また楽しみです。調整の面でもね。

 地区選は相性がいいっていうか、桐生以外は感じ良く乗れてます。最初に戸田の地区選に出場したとき、江口(晃生)さんが初めて記念で優勝したんですけど、あのときはオレが3コースで普通に差せば優勝だったけど固まちゃって…。4コースの江口さんにオレが行き過ぎたところを差されて、すごいガックシだった。あんなに体が硬くなっちゃうなんて。そんなこともありましたね。

◆42回 48回 53回

 地区選は3回優勝させてもらってるんですよね。第42回(平和島)は1号艇だったんですけど、進入で水をもらってエンストして、4コースになっちゃいました。さらに3コースの前田(光昭)にもカドにひかれて、追い風ビュービューだったけどエンジンは出てて、まくって勝てました。エンジンさまさまでしたね。

 江戸川(第48回)のときはその前の年の賞金王(現グランプリ)シリーズで、出足と乗り心地はいいけど『伸びがないと勝てないんだな』と思い、それで試行錯誤して前検からいい感触のまま。結果が出て良かったな〜。5コースからだったけど、うまくはまりましたね。うまい具合にまくり差せました。

 その後の平和島(第53回)は足はかなりいい仕上がりで、初めて『ウイリーっていうのはこういうのか』みたいな、勝手にエンジンが連れてってくれて回った後の二の足、出足がずば抜けてたかな。エンジンを生かせて良かった。そんなにスタートは速いと思わなかったけど、あとでコンマ01って聞いたときはヘナヘナになりましたね。

◆強い人の共通点

 戸田では48優出10Vの成績です。少ないですよね。優勝回数は平和島の方が多いんじゃないのかな。これだけの回数を地元で走らせてもらってるから30回、40回は勝ってなければいけないんだろうけど…。強い選手は地元で強いですから。いまさらなんですけどそこは追い求めていきたいな。去年は地元の成績もひどかったので。浜野谷(憲吾)は平和島を走れば強い。(山崎)智也も桐生を走らせればね、江口(晃生)さんもそうでしたし。そう考えれば強い人は地元で強い。

◆生き延びる術!

 自分がここまで一線級でやってきたことは不思議なんですよ。オレよりも後輩が勝ち星でも勝率でも、優勝回数でも追い越してますからね。デビューが5年半も違う(田中)信一郎は通算1500勝してるし、前本(泰和)なんかは倍ぐらい(通算87、うち一般戦は83回)優勝してますから。自分がここまでこれたのは要所要所で記念を優勝してるからなのかな。通算成績の表が記念とか行くと出るんですけど、ああいうのを見ると恥ずかしい。いまさらですけど、もっとしっかり走っておけば良かったかなと思う。一般戦の優勝回数(37回)もぶっちぎりに少ないですし、そう考えると何で記念は優勝できてるのかな。最初の6回ぐらいは全部4、5、6コースなんですよ。優出はいっぱいしてるけど優勝できない人もいたるする。そういう部分ではツイてるし、言い方は悪いけどうまく立ち回れているのかな。これから生き残っていくのは点数もそうだけど、手っ取り早いのは毎年、記念を1個とか獲るのが確実。それはいつも頭には入れてあります。自分が生きる道は自分が一番分かってます。

 趣味の話しもしましょうか。今はロードバイクにはまってます。興味を持ちだしたときに飯山(泰)と一緒のシリーズになって、話しを聞いたりして後押しされました。休日は自転車に乗ることばっかり。家でもネットで見たりするのは自転車のことだらけ。ここまでのめり込むとは思わなかったですね。肉体も体幹も鍛えられるしいい集中力が作れます。

◆やっぱりボート

 6年ぐらい前から乗り出して本格的に始めたのはここ2、3年。1日の最高は去年11月、秩父にある三峰神社まで行って222キロ走りました。朝の4時に家を出て帰ってきたのは午後4時半。途中で休憩を入れてですけどあんなに遠いとは思わなかったな〜。いつもは白石峠まで行って帰って最低100キロは乗ります。自転車に乗っているとブレが少なくなる。ボートも芯がしっかりしてないといけないので共通点はありますよ。行き着く先はやっぱりボート。その効果は仕事にも好影響を与えます。

 先日、マスターズチャンピオンの出場が決まりました。出られるものはしっかり点数、賞金を稼いでいきたい。ショックはショックなんですけどね。オレも50歳が近くなって『ああ、もうそんな年なのかって(苦笑)』。でも、年の近い人が多いので楽しみです。

 その前に地区選です。ここで優勝しないことにはクラシックへ行けません。今回が最後のチャンスなんでね。そこからグラチャンにもつながりますし、そのためにはここで優勝してクラシック→グラチャンとつないでいきたい。SGもまだあきらめてはいないので。何とかしたいですね。

 応援、ヨロシク!(構成、角田大輔)

 <平石和男(ひらいし・かずお)> 1966(昭和41年)7月14日生まれの48歳。164センチ、51キロ。血液はB型。東京都大田区出身。埼玉県立小川高等学校卒業。選手養成58期生、埼玉支部所属。同期に三角哲男、田頭実、池上裕次、星野政彦らがいる。86年5月・戸田でデビュー(4着)。93年8月・多摩川で初優勝。SG初出場は94年・クラシック(平和島)。03年・オールスター(平和島)でSG初優勝、同優出は7回。GI初出場は90年1月・新鋭王座決定戦(蒲郡)。95年9月・桐生周年でのGI初優勝を含む記念タイトルは10回、同優出48回。通算優勝は48回、同1着は1554回。妻、2女、1男の5人家族。

 

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