『日本オタク』ぶりをアピールしたオンドルセク【拡大】
2メートル3の守護神候補・オンドルセクは、長~い右腕を器用に動かして、ご飯を食べていた。「必ずお箸を使うようにしている。僕の最終目標は箸でハエを捕まえること。『カラテ・キッド』(邦題はベスト・キッド)のミヤギセンセイみたいにね!」
チーム宿舎が2台連結した特注ベッドを用意したほどの長身右腕は、大食漢でもある。練習中の昼食では、山盛り1皿の太巻きと沖縄そば2杯を余裕で完食。前日4日には那覇市内で行われた投手会で、初めての焼き肉に舌鼓を打った。
「和の心」を学んだ映画は他にもある。繰り返し見たのは『ミスター・ベースボール』。来日前にも夫人のクリスティーンさん(29)と見返したという。同作で中日監督(現役時代は伝説の強打者)を好演した高倉健さんが亡くなったことを知ると「そうか…。彼は本当にいい打者だった。たくさん本塁打を打っていたね」。健さんを鑑に日本男児を学ぶのは間違ってはいない。
もっとも小山通訳によれば、映画を信じすぎたオンドルセクは「クラブハウスでは靴を脱ぐはずだが、違うのか?」と驚くなど、デフォルメされた『日本』を信じていたそう。6日からの第2クールではブルペンでの球数を増やし、20日前後に打撃投手を務める予定。「チームが優勝できるようにしっかり投球できるように準備する」と誓うオンドルセクが箸でハエならぬ、右腕で勝利をつまみ上げる。 (佐藤春佳)
(紙面から)