前橋連続殺人 課金ゲームに月4、5万円 多額借金で生活困窮「殺してでも…」
産経新聞 2月5日(木)21時19分配信
前橋市三俣町の高齢夫婦殺傷事件で強盗殺人などの罪で起訴された土屋和也被告(26)。同市日吉町で昨年11月に小島由枝さん=当時(93)=が殺害された事件についても、強盗殺人などの容疑で再逮捕となった。「家の人に見つかれば、殺してでもお金や食べ物が欲しかった」と生活に困窮していたことが事件の背景にあるが、仕事に就かなかった理由は「人と接するのが嫌」。消費者金融への借金百数十万円は月4、5万円を費やしたスマートフォンの課金ゲームが招いたものだった。
日吉町の事件は昨年11月11日、無職の小島由枝さん=当時(93)=が自宅の寝室で頭から血を流し布団の上で死んでいるのを長女(67)が発見し、神奈川県警が捜査を進めてきた。
県警によると、土屋容疑者と小島さんに面識はなく、土屋容疑者の自宅にあったバールと刃物で、小島さんの頭や首などを殴ったり刺したりした。
また、土屋容疑者は犯行当日、下見をした上で無施錠の掃き出し窓から侵入、小島さん宅から現金5千円程度と食料品(パンと菓子)500円相当を奪い、自転車で逃走した。小島さん宅を狙った理由については「高齢者が住んでいると思われる古い平屋建てで、無施錠の家を狙った」と供述しているという。
土屋容疑者は昨年9月に警備会社の仕事を辞めてから無職だった。スマホの課金ゲームは平成23年ごろから始めたとみられ、25年ごろから消費者金融に金を借り始めた。仕事を辞めてからもスマホのゲームは続けていたが、昨年10月末には滞納を理由にスマホがストップ。11月中旬に自宅のガスが、12月中旬には電気も止まったという。
それほどまでに生活に困窮しながらも、「人と接するのが嫌」で仕事には就かず、昨年11月上旬、日吉町の事件を起こした。
小島さんの長女は5日、逮捕を受け「まだまだ元気だった何の罪もない母を殺した犯人は絶対に許せない。悔しくて、寂しくて仕方ない」とのコメントを出した。
最終更新:2月5日(木)21時32分
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