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itouitou  - ,,  09:00 PM

仕事に愛は必要ない。イノベーションは「不満」や「憎しみ」から生まれる

仕事に愛は必要ない。イノベーションは「不満」や「憎しみ」から生まれる

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Inc.:原文筆者のジェイソン・フリード氏は、シカゴを拠点とするソフトウェア開発企業「37signals」の共同創設者で、2010年に出版された『小さなチーム、大きな仕事』の共著者でもあります。今回はそんなフリード氏が、仕事と愛について、自身の考えを語ります。


愛は必須じゃない


スタートアップ関連のカンファレンスや、自己啓発の講演で、繰り返し耳にする言葉があります。「あなたがすることを愛しなさい! することを愛せないなら、家にいたほうがマシだ」

かのスティーブ・ジョブズも、2005年、スタンフォード大学の卒業生たちに向かってこう話しました。「偉大な仕事を成し遂げる唯一の道は、自分がすることを愛すことだ。まだそれを見つけていないなら、探し続けろ。妥協してはいけない」

私はそうは思いません...。

もちろん、自分がすることを愛すのは何も悪くありません。私はただ、それが、ビジネスを始めたり、キャリアを充実させたり、偉大な仕事を成し遂げるための必須条件だとは思わないだけです。成功した人が愛のことばかり話すのは、お金持ちがお金など重要でないと言うのと同じぐらい、不正直に聞こえます。人びとは、自分のモチベーションや歴史について、ロマンチックに考えたがるのです。彼らは、今現在の自分にとって大切なものばかりに注目し、スタートするときに重要だったものを忘れています。まあ、それが人間というものですが...。


イノベーションは「不満」や「憎しみ」から生まれる


私が見るかぎり、多くの偉大なビジネスや重要なイノベーションが、不満や憎しみから生まれています。Uberの創設者、トラビス・カラニック氏とギャレット·キャンプ氏が、配車サービスを始めたのは、交通や物流を愛していたからではありません。彼らがビジネスを始めたのは、サンフランシスコでタクシーがつかまらないことに、腹を立てていたからです。現在のカラニック氏はUberの経営を愛しているでしょうが、彼は当初、家に帰る手段がないことを心の底から憎んでいたのです。パリで一晩ブレインストーミングをするうちに、この不満が10億ドル企業の種へと変化しました。

私はほかの起業家たちとよく話しますが、彼らの多くが同じような理由でビジネスを始めています。つまり、自分が欲しいのにまだ世の中にないものをつくったり、何かをより良くするために起業しているのです。彼らの起業物語の中では、愛はさほど重要な役割を担っていません。むしろ、現状への憎しみ、そして、それがどうなるべきかについて強い意見を持っていたことが、彼らを成功へと導びいたのです。


自分のニーズを見つけ、自分で満たす


私のキャリアも例外ではありません。90年台半ば、私は、持っていた音楽コレクションを記錄するシンプルなツールを探していました。ところが、当時あったツールはどれも、おおげさで複雑なものばかりでした。どちらも私が大嫌いなことです。そこで、自分でつくることにして、『Audiofile』というツールをリリースしました。私は音楽コレクションを愛していたわけではありません。ソフトウェア開発を愛していたわけでもありません(当時勉強中でした) また、ソフトウェア開発企業を経営しようとも考えていませんでした。私はただ、自分のニーズを見つけ、自分で満たしたのです。それだけのことでした。同じようなことが、現在の会社「Basecamp」を始めるときにも起こりました。

正直に言えば、今だって、自分がすることをいつも愛しているわけではありません。事務作業、レポート、成長している企業の義務である毎日のささいな雑事...。こうした作業は決して楽しいものではありません。とはいえ、私はほかのどんなことよりもBasecampの経営をしていたいと思っています。私はそれが得意だし、挑戦的で創造的な仕事に取り組むのが好きだし、優れたプロジェクトマネジメントツールを作ることに価値とやりがいを感じています。素晴らしい人たちと一緒に働けるのも喜びです。

もし、私が自己啓発の講演をすることになったら、こう話すでしょう。成功したいのであれば、そして、世界に本当に貢献したいのであれば、自分がすることに本質的なモチベーションを持っていなければならない。また、毎日、喜んでそのことに時間を使わなくてはいけない。愛は育つかもそれない。そうなれば素晴らしいことだ。だが、最初からそれが必要なわけではない。成功するには、まだ世の中に存在していないものを、存在して欲しいと望むだけで十分である、と。


The Fallacy of 'Love What You Do'|Inc.

Jason Fried(訳:伊藤貴之)
Photo by Shutterstock.

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