憲法改正発議は、来年夏の参院選後が「常識だろう」――。
ついに安倍首相が本性をムキ出しにした。4日、官邸で自民党の船田元・憲法改正推進本部長と会談し、憲法改正について初めて具体的な時期を明言した。船田氏が「議論の進み具合を考えると参院選後になるのではないか」と指摘すると、「それが常識だろう」と、既定路線であるかのように同意したという。
安倍首相は昨年末の衆院選時点では、憲法改正にはほとんど触れなかったのに、選挙に勝った途端に改憲を明確に口にしだして、それがとうとう「常識」だから、この男のペテン師ぶりには絶句してしまう。
実は3日の参院予算委員会から布石はあった。
「わが党はすでに9条改正案を示している。なぜ改正するかといえば国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」
自衛隊の海外派遣を巡る質疑で憲法改正について、シレッとこう言ったのだ。
憲法改正は、衆参各院の総議員の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成が必要。来年夏の参院選の結果次第では改憲がグッと現実味を帯びてくる。