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石巻に新駅設置へ 集団移転を後押し2月5日 16時43分
東日本大震災で、被害を受けた地域からの集団移転事業が進められている宮城県石巻市に、JR仙石線の新しい駅が来年3月を目指して設置されることになり、復興への後押しになると期待の声が上がっています。
新しい駅ができるのは、JR仙石線の石巻市の蛇田駅と東松島市の陸前赤井駅の間です。
駅の予定地の北側にある新蛇田地区では今、宮城県内で最大規模となる防災集団移転団地の造成工事が進められていて、将来は3000人余りが暮らす新たな市街地になる見通しです。
このため、利便性の向上やにぎわいづくりに向け、石巻市は去年10月、JR東日本と新しい駅の設置に向けた基本協定を結んで準備を進めていました。
新たにできる駅の名前は、復興や新しい生活の「歩み」を願って「石巻あゆみ野」に決まり、駅舎やホームなどの費用を市の負担で整備して、来年3月の開業を目指しています。
宮城県内でJRの新駅ができるのは震災後初めてです。
石巻市の亀山紘市長は記者会見で、「新蛇田地区は今後、人口が集中する地域で、新しい街に駅ができればにぎわいも増し、復興の後押しになる」と話していました。
新しい駅の予定地の近くに住む住民などからは、喜びの声が多く聞かれました。
近くのグループホームで働く30歳の女性は「従業員の中には、自転車やタクシーを使って通勤する人もいるので、目の前に駅ができればとても便利になります。待ってましたという気持ちです」と話していました。