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【イスラム国事件】
細野豪志氏「2人を考えた跡感じられない」 政府の人道支援表現を批判
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が日本人2人を殺害したとみられる事件をめぐり、民主党の細野豪志政調会長は4日の衆院予算委員会で、安倍晋三首相が先月の中東歴訪で表明した人道支援の表現ぶりについて「日本人人質がどうなるか、外務省はケーススタディーをしっかりやったのか」と批判した。
細野氏は、「人質が取られているということは命の危機があるということだ」と述べ、イスラム国と対峙(たいじ)する国々への協力姿勢を打ち出した表明の手法に問題はなかったかをただした。
これに対し、岸田文雄外相は「日本の責任などを総合的に勘案してスピーチを考えた」と回答。細野氏は納得せず「『総合的』という言葉の中に、2人についてどれくらい真剣にケーススタディーをして考えたのか跡が感じられない」と述べ、政府の一連の対応を批判した。
首相は「多くの難民を受け入れている国を困窮化させることはISIL(イスラム国)の思うつぼになってしまう」と述べ、人道支援の意義を強調。「その場所(中東)で連帯を表明することは極めて大切だと考えた」とも述べ、理解を求めた。
3日の参院予算委では、共産党の小池晃政策委員長が首相による人道支援表明のあり方を批判している。