記事詳細
世耕官房副長官「後藤さん守れなかったのは政府責任」 渡航見合わせ3回要請…身代金交渉「やってない」
世耕弘成官房副長官は2日夜、BSフジの番組で、「イスラム国」が殺害したとする後藤健二さんがシリアへ出発する前、外務省が3回にわたって渡航の見合わせを求めていたことを明らかにした。
その上で「われわれは自己責任論の立場には立たない。国民の命を守るのは政府の責任で、後藤さんを守れなかったのは政府の責任だ」と述べた。
政府筋によると、渡航の見合わせを要請した3回のうち、1回は職員が直接会い、残り2回は電話だった。
世耕氏は後藤さんと湯川遥菜さんの解放に向けたイスラム国側との接触に関し、「身代金の交渉は水面下も含めて一切やっていない」と強調。直接の接触はせず、関係国などを介した間接的なルートで働きかけ、「今回の支援が人道支援だということを伝えたり、人質解放を要求し続けた」と説明した。
さらに「ISIL(イスラム国)は期限は守るといわれていた。何回か出てきた期限が延びたということは、われわれの働きかけやヨルダンによる交渉も(イスラム国と)何らかの接点はあったのではないか」と述べた。