富士フイルムは5日、インフルエンザ治療薬「アビガン」のエボラ出血熱に対する臨床試験(治験)で、治験を主導するフランス国立保健医療研究所(INSERM)から「有望な結果が出てきている」との連絡を受けたと明らかにした。
仏大統領府の発表によると、昨年12月の治験開始から80人に対しアビガンを投与した結果、死亡症例が減り、治癒が加速しているとみられるという。治験はエボラ出血熱が流行している西アフリカのギニアで、INSERMが現地政府などと共同で実施している。
アビガンは富士フイルムのグループ会社、富山化学工業が開発し、日本でインフル薬として承認を受けている。エボラ熱に対しては未承認だが、欧州などで患者に投与した例がある。
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