【北京=島田学】中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は5日、中東の過激派「イスラム国」が最近半年間で、中国から「イスラム国」の活動に加わった中国籍のウイグル族3人を含む、約120人の外国人戦闘員を処刑したと報じた。イラク・クルド人地区の治安当局者の話として伝えた。多くがイスラム国の活動を見限って逃げだそうとした戦闘員という。
今回の報道の背景には、「イスラム国」に流れる中国籍のウイグル族を食い止めたいとの中国政府の思惑もありそうだ。
中国政府は、イスラム教徒が多い国内のウイグル族のうち、ウイグル独立派を中心とする300人以上が東南アジアを経由してシリアなどのイスラム国支配地域に入っているとみている。中国政府に不満を持つウイグル族がイスラム国の活動に加われば、中国を標的としたテロも発生しかねないと警戒している。
イスラム国、ウイグル族