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 日本たばこ産業(JT)は4日、「桃の天然水」など全飲料の製造販売を9月末をめどにやめ、飲料事業から撤退すると発表した。加工食品と並ぶ多角化の柱だったが、競争が厳しく成長は難しいと判断した。子会社が担う自動販売機の運用は続ける。

 事業の売上高は約500億円。飲料総研によると、2014年の国内シェアは1・6%で10位。

 飲料事業には1988年に参入。96年発売の「桃の天然水」や2000年の缶コーヒー「ルーツ」など、ヒット商品もあった。近年は業績が伸び悩み、自販機の運用も含む飲料事業全体の14年3月期の売上高は、前期比0・5%減の1845億円。営業損益は21億円の赤字だった。