Linuxのディスク管理
ここでは、Linuxでハードディスクを利用するための手順を説明します。
Last Update : 2013年08月07日
ハードディスクを利用するための手順
Linuxでハードディスクを利用するためには以下の手順をふみます。
- パーティションの作成(fdisk コマンド)
- ファイルシステムの作成(mkfs コマンド)
- マウント(mount コマンド)
それぞれの言葉の意味から説明していきます。
パーティションとは
パーティションとは、ハードディスク内で分割された個々の論理的な領域のことをいいます。
ハードディスクは、内部の領域を論理的に複数の領域(パーティション)に区切る事ができ、それぞれをひとつのハードディスクとして利用する事ができます。
パーティションを区切り、データ専用、システム専用のパーティションのように目的別にわけておけば、バックアップやシステムアップデートが楽であったり、データでディスクがあふれてもシステム停止につながらなかったり、システムクラッシュ時にデータだけ救出できたりと、、いろいろとメリットがあります。
デメリットとしては、サーバ構築前のディスクの容量の検討(サイジング)が難しいという点や、後からの変更が困難な点でしょうか。
Linuxでは、ハードディスク上へパーティションを作成するにはfdiskコマンドを使用します。
ファイルシステムとは
ファイルシステムとは、ハードディスク等の記憶装置にあるデータをファイル名・更新日付などの属性データや、ファイルデータ自体を管理するための仕組みです。
ファイルシステムにはいくつか種類があり、例えば、WindowsであればFAT32やNTFS、Linuxであればext2,ext3,最近はext4、CDであればiso9660と数多くの種類があります。
使用しているファイルシステムによって、1ファイルの最大サイズ、ファイル名の文字数、アクセス効率、ジャーナリング、セキュリティ、圧縮・・・さまざまな機能の違いがありますが、ハードディスク(記憶装置)を利用する際は、最低限なんらかのファイルシステムをパーティション上に作成する必要があります。
Linuxでは、パーティションへファイルシステムを作成するにはmkfsコマンドを使用します。
マウントとは
Linuxのディレクトリ構造は、「/(ルートディレクトリ)」とよばれる一番上のディレクトリからはじまるツリー状の構造になっています。
記憶装置をコンピュータへ接続した場合、その記憶装置をこのツリー状のディレクトリ構造のどこかのディレクトリとして機能させます。 マウントとは、接続した記憶装置を、このツリー構造のあるポイントへ登録する事をいいます。
ハードディスク、DVDドライブ等を利用するためにも/ディレクトリ配下のどこかへ必ずマウントする必要があります。
ファイルシステムをマウントするには、mountコマンドを使用します。
memo
既に中身があるディレクトリにディスクをマウントすると、 マウントされたディレクトリが/ディレクトリであっても中身は置き換わり、 今まであったディレクトリの中身は読み書きできなくなります。
memo
Linux のディレクトリ構造について
Linuxのディレクトリ構造は、FHS(Filesystem Hierarchy Standard)という規格にしたがってつくられていて、以下の様な構造になっています。
どのディレクトリにどんなファイルをいれるかが標準化されており、多くのディストリビューションでその規格にしたがってファイルが配置されています。
それぞれのディレクトリにどんなファイルを入れるかは以下の通りとなります。
ディレクトリ | 役割 |
/usr | ユーザが独自にインストールするファイル類。/直下の同様の構造がある |
/bin | 一般ユーザ用プログラム |
/boot | 起動関連のファイル |
/dev | ディレクトリ、デバイスファイル |
/etc | 設定ファイル |
/lib | 複数のプログラムで共通に使われるライブラリ |
/var | 可変的なデータ(ログや、DB、WEB等) |
/sbin | システム管理用プログラム |
/tmp | 一時ファイル |
もっと詳細が必要なら、ファイルシステム階層の説明を参照。