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第18回 モーニング娘。という伝統を背負うということ-モーニング娘。’15新リーダー, 譜久村聖へのロングインタビュー(1/3)

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2010年夏、パリでのモーニング娘。との出会い。その冬、亀井絵里、ジュンジュン、リンリンの卒業公演となった横浜アリーナでの、伝説となったプラチナ期最後のライブ。
もう何度も書き、さまざまな場所で話してきたこの2回の衝撃をへて、2011年は高橋愛とモーニング娘。を1年間追いかけた1年だった。リーダー高橋愛が一人一人強烈な存在感を持つメンバーたちをどんなふうにまとめ、素晴らしいステージを披露しているのか、目に焼き付けたかったからだった。
そして、それは同時に、モーニング娘。9期の4人の成長を見続ける1年にもなった。新体制でのツアー初日、大宮でのライブを昨日のことのように覚えている。『愛ちゃんたちが卒業しても、モーニング娘。を観続けることになるんだろうな』と思った日でもあった。9期との本格的な出会いがそれだった。
プラチナ期のモーニング娘。は、私にとって途中から知ったメンバーだった。なんでこんなすごいことをしていた彼女たちの存在に気付かなかったのだろう。それが出会った当初の実感である。
一方、モーニング娘。という伝統に気づき、そのスタートからライブを観ることができているのが、9期以降のメンバーなのである。
すぐに10期が加入し、ちょうど同じ頃に私がMCをつとめるラジオ番組が始まったこともあり、9期10期のメンバーと語り合う時間が増えた。世界握手会ツアーでは、タイのバンコクで彼女たちが日本とタイをつないだ瞬間を目撃することもできた。
私の海外での講演では、モーニング娘。からのビデオレターを流させてもらってきた。それは、まさにモーニング娘。外交であり、モーニング娘。がいかに日本と世界をつないでいるかを強く感じる瞬間でもある。どこでも、観客の反応は熱すぎるぐらい熱い。
そんなひとつひとつの積み重ねもあり、この4年、いろいろな場面を初めから一緒に歩かせてもらってきた同志のような想いを、9期以降のメンバーには感じてきた。

道重さゆみ卒業ライブから約1カ月後の1月中旬、モーニング娘。’15のリーダーに就任した譜久村聖にインタビューした。
3月から始まるモーニング娘。’15としての最初のツアーに向けて、譜久村はリーダーというこれまでと大きく違う立場で、いまどんなことを考えているのだろうか。

譜久村聖
▲譜久村聖

前リーダー道重さゆみのこと
譜久村「ニューヨークでモーニング娘。’14の10人でライブしたとき、道重さんへの声援や視線がダントツで多く、改めてかっこいいなって思いました。日本でもそうなのに、きっと世界のどこに行ってもそうなんだろうな、すごいなって。ひとりのアイドルとしてもみなにあこがれられるかわいい存在なのに、リーダーとしても私たちのことを引っ張ってくれる、尊敬できる、頼れるリーダーでした。道重さんが示す道に、何も心配せずついていけばよかったんです。
私もそうなりたいとは思うんですけど、でもいまの私が目標にしてもできないことが道重さんにはたくさんあります。自分がリーダーになって、できないことがあったり、みなをうまくまとめられていないなと感じるときは、すごく落ち込んだりします。
でも13人になって初めての単独ツアーまでには、なんとしてもモーニング娘。’15の形を見せたいです。ツアーに向けていまからちゃんと努力していればみなの意識も変わるし、’15の出だしからきっといいものを見せられると思うんです」

リーダーに就任直後、道重さゆみとラジオ番組で話したとき、モーニング娘。というタスキをなんとしても次に渡さなければ、私で終わらせるわけにはいかないというようなことトツトツと話してくれたことがあった。
譜久村が19歳で背負ったのは、そんな伝統だ。

譜久村「歴史を大切にしないと、と私も改めてすごく感じています。と同時に、いまのモーニング娘。’15は、年齢差も少なく、これまでのモーニング娘。の先輩後輩の関係とはちょっと状況が違っています。みながお互いにライバル心を持っていて、あのこに負けたくないとか言い合ったりできるのは、いまのメンバーのよさだと思います。モーニング娘。といえば……といったような学校のような決まりごとを大事にしつつも、いまのよさも大切にしたほうがよいのかなとか、いろいろ考えることが増えました」

リーダーになって、道重さゆみが発する言葉の重みを改めて感じていると、譜久村は語る。

譜久村「道重さんの話す言葉ってすごくかっこいいんです。周りのみなを引き込む力を持っていて、いつもすごいなって思っていました。言っているだけでなく、自分が話したことを忘れないんです。言葉にちゃんと重みを持って、それを実現させているのが道重さんでした」

道重さゆみが、いかに言葉を大事にする人か。それは私もずっと感じてきたことだった。話す相手が1万人だろうと、一人だろうと、適切な言葉を話せるのが道重さゆみだなと私は思う。

譜久村 「道重さんがすごすぎて、正直いまはリーダーとして心配な気持ちのほうが大きいです。初期からずっと観てきた大好きなモーニング娘。です。そのモーニング娘。に私が入ったとき、大好きなモーニング娘。の先輩たちが5人いての自分たちの加入でした。でも、いまはその大好きだった先輩が誰もいないんです。ほんとにいま自分がいるのはモーニング娘。なのかなとさえ感じるときがあります。
そんななかで、私たちができることって何だろうと考えると、がむしゃらに頑張るしかないんだなって。いま自分たちができることをその場その場でやっていくしかありません。 
でも、ちゃんとモーニング娘。としてのプライドも持っていかないといけないなとも思っています。モーニング娘。の歴史のすごさはわかります。でも、いまの自分たちの状況とか、置かれている場所がわからなくなるときがあるんです。だからこそモーニング娘。にいるという自覚をもっと持たないといけないと思います。1年1年、せっかく名前があるので、モーニング娘。’15として一年で残せるものを残したいです」

道重さゆみの卒業公演

道重さゆみ卒業公演
道重さゆみ卒業公演
道重さゆみ卒業公演
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